今回紹介する記事は
2020年11月19日付けの
     
「朝日新聞」の記事です。
      
【「気が乗らない」も大事な感覚 しょうがないからやっている、ということがあまりにも多くないか】


というタイトルで、
HTB「水曜どうでしょう」チーフディレクター藤村忠寿氏が、
しょうがないからやっている、
ということがあまりにも多すぎることについて、
紹介しております。

いつもどおり、
「4つ」の視点でこの記事を見ていきます。
 
(4つの視点についてはこちらをご覧ください)

 ☆新聞記事の紹介について

(発信者が重視するテーマに関してはこちらをご覧ください)

始めに読んでほしいブログについて


(1)内容の要約

3月の末、
僕は嬉野雅道さんと大阪にいた。

翌日、
嬉野さんはそのまま札幌へ帰ってしまった、
つまりは「収録をすっぽかした」というのだ。

近々東京が封鎖されるかもしれないと聞き、
「そんなところにいるのは怖い」ということで、
そのまま札幌に帰ったのだと。

それが僕のコロナ禍序章だった。

あのとき僕は、
嬉野さんの過敏な反応にびっくりしたけど、
世の中はあっという間に、
移動自粛・ステイホームが当たり前のようになった。

つまりは、
「過敏すぎる」
と思っていた僕の感想よりも、
嬉野さんの方が、
世間の動きに合致していたということである。

それから嬉野さんは、
自宅から一切出ない生活に入った。

一方の僕はと言えば、
赤平の森で野鳥の撮影を始めた。

それぞれ行動は違ったが、
「他人となるべく接触しない」
という目的は同じである。

嬉野さんは、
「あなたの行動に一筋の希望が見えた」
とメールをくれた。

9月に全国を回るイベントが計画されていた。

嬉野さんは4月の段階で、
「即刻中止を発表すべきだ」
という意見だった。

僕は、
「ギリギリまで実施の可能性を探るべきだ」
と真っ向から対立した。

結局、
8月に中止を決定したが、
ネット上で無観客のイベントを配信し、
多くの人が楽しんでみてくれた。

ずっと後になって、
嬉野さんは3月末のときの気持ちをこう言った。

「どうにも虫の居所が悪かった」。

「気が乗らなかったから、
仕事をすっぽかした」
ということである。

多くの人は、
「そんなことが理由になるか」
と思うだろう。

「そんな勝手なことをしたら、
いろんな人に迷惑がかかる」
と。

でも僕は、
それはとても大事な感覚だと思うのである。

気が乗らないのに仕事をこなすことこそが、
結果的に迷惑だと思うのである。

しょうがないからやっている、
ということがあまりにも多くないだろうか。

嬉野さんは昔から、
「理由はよくわからないけど、
その企画はやらない方がいいと思う」
とか、
「悩んでいるならやめた方がいい」
とか、
そんな言葉をかけてくれる。

その言葉に何度助けられたことか。

「週休3日宣言」という本を出した。

3月末から激変した世の中で、
僕らの感覚もずいぶん揺れ動いたことについて、
生の言葉で書いた。


(2)なぜこの記事を切り抜いたか    

「気が乗らないから仕事をこなさないこと」の大切さについて、
紹介した記事のため。


(3)自分はどう思うか?
 
今月からメンタルクリニックに通院し、
薬を服用している。

幸か不幸か、
不快なことが起きると、
以前ならば、
腹の底から怒りが沸き立ち、
静まらない上に、
夜明け前に早期覚醒する睡眠不足状態が、
自然と抑えられるようになった。

御用初めから今月中旬まで手術入院していた上司が、
下旬から出勤するまでは…。

休日に早期覚醒し、
JR始発に乗り、
地下鉄始発に乗り、
たった五分だけ出社し、
約一時間かけて帰宅するという、
傍目から見て無駄な行動をしてしまった。

不安に過敏反応になっているのだろう。

そんなところに居るのは怖い、
どうにも虫の居所が悪かった、
気が乗らなかったから仕事をすっぽかした。

数年前の自分では、
上記の発言に対して、
軽蔑をしていただろう。

しかし、
人とは変わるものである。

コロナ感染を怖がって出張拒否なんて許さない、
緊急事態宣言発令中の自治体に部下を連れていく、
在宅勤務を命じられても僕達は出社して大丈夫。

上記のような台詞をいともたやすく口にする人間、
そのような人間に対して、
腰巾着のイエスマン宜しく、
媚び諂う人間を見ると、
一度生死の境目を味わえばいいと思ってしまう。

この記事を切り抜いたのは、
自分の直感を大事にした方がいい、
悩んでいるならやめた方がいい、
と背中を押す記事だからである。

決して、
気分で仕事をすっぽかしても宜しいと言ってるわけではない。

気が乗らないのに仕事をこなすこと、
しょうがないからやっているということが、
あまりにも多いという言葉が、
目に留まったからである。


(4)今後、どうするか?

・過敏すぎる感覚を軽視しない。

・気が乗らないも大事な感覚ととらえる。

・やらない勇気を持つ。


今回も自分の勉強がてら、
まとめてみました。

藤村忠寿氏の記事は、
以前も紹介しました。

人間が直感や本能だけで生きるのは、
危険極まりません。

されど、
直感や本能をもとに、
根拠もない安全を吹聴することより、
最悪を想定して警戒しすぎる方が、
賢明と思います。


皆さんも、
「気が乗らない」感覚を怠惰と決めつけず、
大事にして下さい。

最後に決めるのは、
上司でも親でも先生でもなく、
あなたなのですから。