今回紹介する記事は
2019年8月19日付けの
「北海道新聞」の記事です。
【語彙と思考が人生を豊かにする 京極夏彦さん 言葉の便利さと危うさを説く】
というタイトルで、
小樽出身の作家京極夏彦氏が、
10代の若者を対象に開いた特別講座、
「たたかわないために~語彙と思考」について、
紹介しております。
いつもどおり、
「4つ」の視点でこの記事を見ています。
(4つの視点についてはこちらをご覧ください)
(1) 内容の要約
小樽出身の作家京極夏彦氏が、
夏休みの高校生ら10代の若者を対象に、
特別講座「たたかわないために~語彙と思考」を開いた。
前半は、
「言葉は間違いなく人類最大の発明」とする反面、
「言葉は不完全」と指摘する。
話す側は多くの情報を捨てて言葉にしており、
聞く側は捨てた情報を勝手に埋めて、
会話が成立していると解説する。
SNSのツイッターなどにも言及し、
「伝わらないことを承知で使おう」
と注意を促した。
また、
お金を持っている人が勝ちとか、
選挙で負けたというのも間違いと説いた。
後半は、
広く使われる言葉の意外な意味を紹介した。
「『愛』という字は仏教では『執着する』という意味」、
「『絆』とは、
牛や馬をつなぐ綱のことであり、
足枷でしかない。」
と明かし、
「耳触りの良い言葉は疑い、
使う時には言い換えよう」
と語りかけた。
また、
人生を豊かにする語彙力を高めるためには読書が一番だとして、
「つまらなかったらやめればいい。
でも、
この世に面白くない本など1冊もない。
自分のせいだと思いましょう。」
と忠告した。
この特別講座は11月、
書籍化される。
(2)なぜこの記事を切り抜いたか
小樽出身作家が言葉について語る記事のため。
(3)自分はどう思うか?
言葉や語彙について語る特別講座の題が、
「たたかわないために~」であることに、
深い意味があると感じる。
言葉のすばらしさと伝わりにくいことは、
表裏一体である。
「会員制交流サイト(SNS)は伝わらないことを承知で使う」
「お金の持っている人が勝ちいうルールはない」
「選挙で負けたというのも間違い」
言われればわかることだが、
この当たり前を若者はこの時代において、
どうして学ぶことができようか。
恥ずかしいことに、
自分は京極夏彦氏が小樽出身だと知らなかった。
今回取り上げた記事の講座は、
として書籍化されているので、
一度読んでみたい。
(4)今後、どうするか?
言葉は人類最大の発明であると同時に、
不完全であることを認識する。
耳触りの良い言葉こそ、
言い換える習慣を持つ。
に関する本を読む。
…今回も自分の勉強がてら、
まとめてみました。
昨今、
公共の電波を通じ、
こんな時こそ、
「ワンチーム」
「一致団結」
「日本すごい」
を連呼するマスメディア関係者の言葉を聞くと、
唾棄すべき存在と暗い気分を味わいます。
これは、
自分の認知が歪んでいると嘆いていましたが、
警戒心が正常に働いている一面なのか、
と感じる記事でした。
このご時世、
耳触りの良い言葉こそ、
罠ではないか、
と立ち止まって考えるべきですよね。
は、
作家や哲学者、
宗教家に加えて歴史学者も執筆しているようなので、
できることならば読みたいです。
皆さんも、「17歳の特別教室」
を足掛かりに、
読書を生活に取り込んで、
人生を豊かにしてみて下さい。