今回紹介する記事は

201933日付けの

                              

「北海道新聞」の記事です。

                                       

【アフター1964東京オリンピック 選手の知られざる逸話丹念に】

 

というタイトルで、

作家カルロス矢吹氏が、

著書「アフター1964東京オリンピック」について、

紹介しております。

 

つもどおり、

「4つ」の視点でこの記事を見ていきます。

 

(4つの視点についてはこちらをご覧ください)

 新聞記事の紹介について

 

1)内容の要約

 

2度目の開幕まであと1年半を切った東京五輪。

 

1964年の大会に出場した7090代12人に取材し、

知られざるエピソードや反省を丹念に追った。

 

前回の東京五輪に関する本を読んだが、

登場人物はどれも同じようなメダリストで、

成功談ばかり。

 

客観的な話を聞きたいと、

競技団体から距離を置き、

メダルを取っていいない元選手を中心に回った。

 

意外だったのは当時の新聞や雑誌の記事を見せて確認した際、

ほとんどの選手が「内容が大げさ」と修正したこと。

 

「こうあってほしいという記者や国民の願望が盛り込まれえしまったのでは」と推測する。

 

64年の大会は成功だと言われるが、

選手の証言から多くの問題が浮かび上がる。

 

著者も下調べの時点で負の側面に気付いたものの、

「見てもいない人間」が指摘してもいいのかという思いもあった。

 

そんな時に取材した方が、

「目先のメダルのことだけで、

大会後の選手強化を考えていなかった東京五輪は失敗だった」

と明言してくれたことが大きかった。

 

宮崎県出身の33歳で法政大卒業後に個人事務所を設立し、

記事を執筆してきた。

 

「今は各地のバッティングセンターを取材中。

 

全国の炭鉱町を回って、

表に出ていない昔の話も書いていきたい」

と話す。

 

 

(2)なぜこの記事を切り抜いたか      

 

東京五輪の知られざる逸話について書いた記事のため

 

(3)自分はどう思うか?

 

自分より年下の著者が、

表に出ない過去の賛美の象徴に隠された負の側面について、

丹念に書き起こした著書を読んでみたい。

 

下調べの段階で負の側面に気付いたものの、

当事者でもない人間が指摘してもいいのかという思いから、

競技団体から距離を置き、

メダルを取っていない元選手を中心に直接聞き、

「当時の記事のほとんどが、

大げさで願望を盛り込まれた」という証言や、

「目先のことだけ考えて、

後の選手強化を考えていなかった東京五輪は失敗だった」という名言を聞き出す姿勢に、

敬意を表する。                                                                    

 

上記の証言や名言は、

現在この国において、

至る所に当て嵌まるのではなかろうか。

 

美談の真実、

隠された現実、

見たくない・聞きたくない・信じたくないものに光を照らし出す。

 

知らないことが幸せより、

知って不幸せから幸せを模索する方が大事なことと考えてしまう。

 

権力者達は、

平然と嘘をつくということを決して忘れてはいけない。

 

 

(4)今後、どうするか?

 

アフター1964東京オリンピック」を読む。

 

美談・うまい話には裏がある・綺麗なものには毒があるという認識を忘れない。

 

著者を見習い、

主張には根拠とデータを添える。

 

…今回も自分の勉強がてら、

まとめてみました。

 

折しも近日、

ラジオを聴いていると、

司会者が、

ラグビー日本代表歴史的大活躍を見て、

熱狂しましたか?

と聞いたところ、

「いいえ、

家族全員ほとんど見ておりません。」

と元気に返答をした子どもがいました。

 

子どもは純粋かつ残酷に、

真理を当てるものであり、

その影響は

親や保護者の言動が大きい。

 

同調圧力や空気を読むことに染まらず、

堂々と発言した未来の担い手が、

存在することに安堵した一日でした。

  

 

皆さんも、

大手マスコミや国家権力が率先して掲揚する行事がある際は、

落ち着いて裏に何があるか問いかけてみて下さい。

 

何も考えずに、

勝ち馬に乗っかるだけが人生ではありません

 

必ずや、

集団志向に属せず

的確な考え方を重宝する誰かが、

あなたを待っているはずです。

 

次の世代は、

殊の外冷静に、

我々の品定めをしているのですから。