今回紹介する記事は

2018210日付けの

                              

「北海道新聞」の記事です。

  

【二軍監督の仕事 人材育成する喜びと苦労】

 

というタイトルで、

「育てるためなら負けてもいい」と言う副題がつく、

高津臣吾二軍監督の著書「二軍監督の仕事」について、

紹介します。

 

 

つもどおり、

「4つ」の視点でこの記事を見ていきます。

 

(4つの視点についてはこちらをご覧ください)

 新聞記事の紹介について

 

1)内容の要約

 

華やかな野球界にあって地味な存在であり、

その実態が詳細には知られていない2軍監督。

 

「二軍監督の仕事」著者は、

1990年代から2000年代にかけての現役時代、

日米を股にかけて抑えの名投手として活躍した著者が、            

現在の2軍監督として仕事の楽しさと苦労、

そして矜持を語りつくしている。

 

「育てるためなら負けてもいい」と副題にあるように、

2軍は必ずしも勝利を至上の目的とはしていない。

 

1軍の戦力となる選手を育成して供給することが最大の目的なので、

経験を積ませるためにあえて、

打たれるとわかっている投手を継続させ、

凡打の可能性が高い打者を起用することもあるという。

 

「その選手が1軍に上がった時、

どのような仕事を任されるか」を常に念頭に置いている。

 

主砲となれる逸材は一年を通じて4番を打たせたり、

1軍なら8番打者の可能性が高い選手は、

2軍では中軸を能力があるもののあえて8番で固定した。

 

本書における最大のメッセージは、

「やはり野球は組織の戦いだと思う」との一文であろう。

 

2軍とは「限界を追求し、

可能性を広げていく場所」であると表現し、

失敗を恐れずにプレーできる立場こそが2軍の特権だという。

 

それを「謳歌してほしい」と言う言葉に、

若い選手を温かな目で見守る、

深い愛情を感じた。

 

  

(2)なぜこの記事を切り抜いたか         

 

二軍の可能性、

人材育成のためには、

失敗が許されるという著書のため。

 

 

(3)自分はどう思うか?

 

野球に興味はほとんどない自分だが、

人材育成のために可能性を広げるため、

限界に挑戦し、

打たれるとわかっていても継続させたり、

凡打の可能性が高くても起用するという文言に、

関心を持つ。

 

仕事においては、

結果至上主義の下に、

抹殺されるであろう「二軍監督の仕事」こそが、

皮肉にも結果を下支えする安全層の形成を担っているのではないか、

と思えてならない。

 

先日参加した8050問題を考える集会において、

現在都心では通勤ルートで、

毎日事件が起きているという話しが出てきた。

 

・必ずどこかの車両で言い争いがある。

・どこかの駅で駅員が取り囲んでいる

・何もしていないのに後ろから小突かれる・蹴り上げられる。

 

この国と社会と人の心が追い詰められているのは、

失敗を許さない、

可能性を広げない、

温かな目で見守らない、

を積み上げてきたからではなかろうか。

 

即戦力、

新卒ルーキー、

新人王という名が賛美される反面、

手塩にかけて育てる、、

長い目で見る、

大器晩成、

といった言葉が死語となった昨今、

二軍監督の考えがこの国の隅々まで行き渡れば、

今少し異なる素敵な景色を拝めるのではと思えてならない。

 

 

(4)今後、どうするか?

北海道日本ハムファイターズ2軍本拠地を北海道に持ってくる。

 

二軍監督の育成思想を育成年代から取り入れるよう、

野球界トップが提言する。

 

「二軍監督の仕事 育てるためなら負けてもよい」を読んでみる。

 

 

…今回も自分の勉強がてら、

まとめてみました。

            

育成年代の指導と言うものにかつて関心があったのですが、

明朗な答えが見つけられず、

結局理不尽な勝利至上主義が賛美される暗い現実に嫌気がさし、

離れておりました。

 

この著書を読んでみて、

目的と手段を今一度整理することが自分にも必要なのでは、

と思います。

 

皆さんも、

地味な存在であり、

実態が詳細に知られていないものを調べてみて下さい。

 

もしかすると素晴らしい珠玉にめぐりあえるかもしれません。