WALL STREET JOURNAL日本版にシブヤギが紹介されました。 | 大谷秀政オフィシャルブログ「好きなことだけやって生きていきたい」Powered by Ameba

WALL STREET JOURNAL日本版にシブヤギが紹介されました。

渋谷の街に、前代未聞の自然派癒し系カフェ「ヤギ・カフェ」が登場。「エコ・ペット」ブームなるか。
「ヤギ・カフェ」看板娘の「ショコラ」と「サクラ」

環境に対する取り組みとして、エコカー、エコライフ、エコ住宅、エコツーリズムなど「エコ」をテーマにした語彙が人気を集めているが、「エコ・ペット」という言葉はおそらく多くの人にとって初めて耳にする言葉だろう。ファッションや音楽など流行の発信地として知られている渋谷の街に、前代未聞の自然派癒し系カフェ「ヤギ・カフェ」が登場。地元を中心に「エコ・ペット」ブームを巻き起こそうとしている。


「ヤギ・カフェ」こと『桜丘カフェ』(渋谷区桜丘町)はJR渋谷駅から徒歩5分。近代的な高層ビルが立ち並ぶ灰色のオフィス街の一角で、可愛らしい2匹のヤギが目に飛び込んでくる。看板娘となっているのが、約10カ月になる茶色の「ショコラ」と白色の「サクラ」。「忙しい渋谷の街の皆様に『癒し』を与えたい」というカフェ・オーナーの希望で、5月から飼育されている。


来店客は、軽食やケーキを食べながら、ヤギに餌をやったり、触れ合ったり、写真を撮ったりなど動物との交流を楽しんでいる。スーツ姿のサラリーマン、学校帰りの学生など、様々な人がテラスに足を止め、携帯の写メールでヤギを撮影している姿が印象的だ。


ヤギは渋谷のヤギこと「しぶヤギ」として、街の人に愛されている。24時間、ヤギの姿が見られるようにとネットのUstream でも放映されており、多いときで1日に200人以上のフォロワーが出来るほどだ。


「1日に何度もトイレの掃除をしたり、散歩に連れて行くなど、飼育は本当に大変」と同カフェのスタッフ、山本英輔さん(29)は話す。山本さんによると、初めてヤギを見る人は、まず「キャー」とか「オー」の歓声を上げ、「何故、ここにヤギが?」と驚く人が多いという。

実はこの「しぶヤギ」、可愛い「自然の癒し」だけではない。環境に優しい「エコ・ペット」の先駆けとして、地域に貢献しているだ。


ヤギを飼う上で一番懸念されていたのが、糞や尿などの臭い。しかし、この「しぶヤギ」は動物特有の臭いがほとんどしない。糞も無臭に近く、かすかに草の臭いが漂うだけだ。


秘密は、ある特殊なサプリメント。このサプリメントはヤギの体内で消臭効果を持つ。糞尿も排出後、肥料になり、街の花壇などで活用される。

今年7月末、近所に住む、ペット用サプリメントのペッツ・アンド・プランツ株式会社社長、森下矢須之さん(54)が、カフェの周辺を歩いているとムッとするヤギの強烈な臭い。ピンときた森下さんは、即、店の中に飛び込んだ。「ヤギの匂いが大変でしょう」と店のオーナーの相談に乗り、会社で開発し続けていた試験用のペット用液体サプリメントを提供することになった。


同サプリメントは、元々、森下さんの友人が10年前から、北海道の牧場で飼育される牛などの糞の匂いを消すニーズに対応するために開発していたものだ。サプリメントは、大豆、米糠、酵素など自然の素材から出来ている。糞尿が優れた肥料になることから、「臭いが消えるだけでなく、都市緑化への貢献もできる」と森下さんは強調する。


同サプリメントは、現在、麻布大学獣医学部と長期の産学共同研究を実施中で、獣医学的見地から効果などの裏づけデーターを取る予定だ。また、今年5月から、カフェ近くにある専門学校ビジョナリーアーツのペット学科でも大規模なモニタリングを開始。計55匹の犬や猫に同サプリメントが使われている。

しぶヤギは「エコ・ペット」ブームの火付け役となるのか?森下さんの期待は膨らむ。