長年生徒たちを見ているとたまに「助けて!」のサインを出す子が居ます。



バレエに対してではなく、学校や家庭内、主に私生活から感じるストレスからの「助けて!」のサイン。



私に思いきり反抗してみたり、甘えてみたり、「こういう出来事があったの」とただ漠然と自分の感情を抜きに起こった出来事だけを話す子、無意識レベルでの我慢我慢の積み重ねにより体に何かしらの影響が出てしまう子。

受験生であれば「初めての受験」というだけでプレッシャーに感じてしまうこともあるでしょう。



こういうことを言い出したらキリがないのですが、きっと日本中、世界中、多くのバレエ教師がこういう子たちにとって「バレエを踊れることが救いであってほしい」と思うことでしょう。


学校で本来の自分自身の姿を発揮出来ずとも、親の顔色を伺って自分の本当の気持ちを言えずとも、ただバレエを踊っている時だけは「その子自身・本来の姿であってほしい」「解放される時間であってほしい」。



幼稚園生だろうが小中高生だろうが、バレエを学んでいる限りどんなに年齢が若くとも皆それぞれ一人前の「ダンサー」です。


自分がどうあるべきか、今後の課題は?今やるべき目の前の目標は?


全てダンサー自身が分かっています。
年齢は関係ありません。
少なくともそういう質問に答えられるダンサーになるよう幼稚園クラスのうちから指導しています。


もしかしたら、「親の前で見せる姿」「私の前で見せるダンサーとしての姿」が異なる場合もあるでしょう。


親も周りも、本人ですら気づいていない可能性を引き出すのがバレエ教室での生活・レッスンです。


どうかまだ小さくとも子供自身のポテンシャルと可能性を信じてあげてください。

いつグンと目を見張るほどに成長するかは誰にも分かりません。

早く成長し若いうちから結果を出すことが成功とは言えません。

人それぞれのペースで成長していきます。
最後に帳尻が合えばいいのです。


「今はチャンスを与えるべき」「今はまだ待つべき」そのタイミングは常にバレエ教師は見極めています。

すぐに結果を出すことが必要ではありません。

どうか長い目で視野を広くして子供たちを見守ってください。