小型EVに「曲がる太陽電池」搭載、PXPが実証開始
2024/05/22
PXPが小型EVに曲がる太陽電池搭載の実証実験を開始
概要
- PXPとEVジェネシスは、次世代型の「曲がる太陽電池」を搭載した電動三輪車の実証実験を開始した。
- 実証実験には、EVジェネシスの三輪EV「EVJ-001S」をベース車体として使用する。
- 太陽電池は屋根に貼り付けられ、重さ1kg未満、厚さ1mm以下の超軽量・超薄型設計。
- 一日の太陽光発電のみで約15~20kmの走行が可能と見込んでいる。
- 将来的には、ペロブスカイトタンデム型太陽電池にアップグレードし、出力200W、走行距離25~30kmを目指す。
- PXPは、小型EVは太陽電池搭載面積が限られるものの、車体が軽いため少量の発電でも比較的長距離を走行できると説明している。
詳細
- 太陽電池:カルコパイライト太陽電池
- 出力:約130W
- 面積:約0.8m2
- 航続距離:約15~20km(予定)
- 車両重量:電池なし206kg、リン酸鉄リチウムイオン電池40kg、鉛蓄電池60kg
- 乗車定員:3人
- 販売予定:2024年度内、フルオーダーメイド
- オプション:太陽電池
メリット
- 日常の近隣移動を充電なしで可能
- 災害時の移動手段として利用可能
- 振動や衝撃、走行中の影に強い
今後の展望
- ペロブスカイトタンデム型太陽電池の開発
- 小型EVへの太陽電池搭載技術の確立
参考情報
曲がる太陽電池を搭載した電動三輪車
(出所:PXP)
フレキシブル(柔軟性のある)薄膜系太陽電池の開発を手掛けるベンチャー企業であるPXP(神奈川県相模原市)は、次世代モビリティの開発に取り組むベンチャー企業のEVジェネシス(東京都渋谷区)と共同で、次世代型の「曲がる太陽電池」を搭載した電動三輪車の実証実験を開始した。5月21日に発表した。
EVジェネシスが開発する三輪の小型EV(電気自動車)「EVJ-001S」をベースに、屋根にカルコパイライト太陽電池を貼り付けた。同太陽電池は重さ1kg未満、厚さ1mm以下の超軽量・超薄型設計で、約0.8m2の面積で出力約130Wの発電能力を持つ。一日の太陽光発電のみで約15~20kmの走行が可能と見込んでいる。
また、現在開発中のペロブスカイトタンデム型太陽電池にアップブレードした場合は出力約200Wになり、一日の発電で約25~30kmの走行が可能になる見込み。日常の近隣の移動程度であれば充電しないで再生可能エネルギーのみで利用可能なほか、災害など非常時の移動手段としても期待される。
EVJ-001Sは、最高速度45km/h、航続距離はリン酸鉄リチウムイオン電池搭載で70km、鉛蓄電池搭載で45km。乗車定員は3人。車体サイズは、全長2270×全幅1190×全高1570mm。車重は電池なし206kg、リン酸鉄リチウムイオン電池が40kg、鉛蓄電池が60kg。EVジェネシスは、2024年度内にフルオーダーメイドで販売する予定で、オプション品として太陽電池も提供できるよう準備を進めている。
PXPでは、小型EVは太陽電池を貼り付ける面積が限られるが、その代わり車体が軽く電費が良いため少量の発電でも比較的長距離を走行できるという。また、本体バッテリーの電圧が乗用車と比べて低く、太陽電池とバッテリーをつなぐシステムを簡便化できる。次世代型太陽電池は振動や衝撃、走行中の影に強く、小型EVと相性が良いと説明している(7月17日開催・ペロブスカイト太陽電池セミナーの案内サイト)。
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