建築・不動産ADR総合研究所

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内閣府認証
NPO法人日本住宅性能検査協会
「建築・不動産ADR総合研究所」は建築・不動産を巡る紛争の予防および解決を目的とする第三者機関。有識者による7つの専門研究会、弁護士や一級建築士等による第三者委員会で構成。公正・公平な評価及び提言を行ないます


■ 委員会・研究会活動

・建築士委員会
・敷金・賃貸借契約問題研究会
・太陽光発電研究会
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・空き家等情報バンク運営研究会
・再生可能エネルギー普及研究会

JAO【建築・不動産企業適正評価(CSR)委員会】

 

CSR( Corporate Social Responsibility)とは、「企業の社会的責任」とも訳されます。持続可能な社会を目指すためには、行政、民間、非営利団体のみならず、企業も経済だけではなく社会や環境などの要素にも責任を持つべきであるという考えのもとに成立した概念です。(一社) 日本不動産取引適正評価機構(JAO)では、この概念に基づき、消費者契約に関する包括的な民事ルール等を勘案した独自の客観的評価基準に基づき、「建築・不動産取引に関わる企業」の評価を行ないます。消費者が安心して「建築・不動産取引」ができる環境作りを目指します。

 

 

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お問合せ

一般社団法人日本不動産取引適正評価機構

 

 

裁判事例
取引の危険性を告知すべき媒介業者の義務
     

千葉地裁判決 平成12年11月30日
(判例時報 1749号 96頁)
(判例タイムズ 1110号 150頁)

《要旨》
 土地の所有権の帰属に疑念があったが、その取引の危険性を告知しなかったとして、媒介業者に損害賠償を命じた事例

 

(1) 事案の概要
 平成8年4月、業者Yは業者Aから、Aが所有する土地の売却を依頼された。Yが確認したところ、土地の所有権は同年3月下旬にAに贈与され、それから1月経たないうちに、Aから法人B(代表者はAではない。)に移転されていた。これについてAは、債権者からの追求を避けるためである等とYに説明した。


 買主X1は4月下旬に、買主X2は6月上旬に、Yの媒介により、Bとの間で各々分割された本件宅地のうちの一筆を購入する契約を締結し、月下旬に代金を支払い、所有権移転登記を受けた。
 しかし、本件土地のAへの所有権移転は、Aが、同年1月に死亡した真の所有者の印鑑証明書等を偽造して法務局に提出し、遺族に無断で所有名義を移したものであった。Aが法務局に提出した印鑑証明書には「複製」の文字が一見して認識できるぐらいに浮き出ていたが、登記官は偽造に気付かず、この登記申請を受理していた。


 真の所有者の相続人による、所有権移転登記の抹消を求める訴訟により、平成9年3月、Xらへの所有権移転登記は抹消された。
 Xらは、Yに対し、Aによる詐欺の事実を知りながらこれを告知しなかったなどとし、また、国に対し、明らかに偽造とわかる登記申請書類を看過して移転登記を行ったとして、売買代金等相当額の損害賠償を求めて提訴した。

(2) 判決の要旨
 (ア)仲介業者には、売主とされる者が真実その物件の所有者であるか否かの確認をすべき義務を有する。売主が所有権者として登記されていることについて、疑問を抱かせるような事情がある場合には、媒介業者は、その所有権取得の経緯について調査し、権利の帰属が間違いないか確認するとともに、その確認が充分にできない場合には、少なくとも、その売買の危険性について、買主に注意、助言すべき義務がある。


 (イ)Yは、Aへの所有権の帰属について疑念を抱かせる状況があったにもかかわらず、何ら確認をせず、かつ、土地取得についての疑問とそれに伴う取引の危険性をXらに告知しなかったのであるから、専門業者として必要とされる注意義務を欠いていたというべきである。その結果、真実の所有者でない者と売買契約を成立させたYは、Xらが被った損害を賠償すべき責任を負う。

 

(3) まとめ
 所有権登記が短期間のうちに転々と移転されている場合等、物件を取得した経緯に不自然な点があれば、媒介業者は、権利の帰属について調査、確認を行い、疑問が解消されない場合には、媒介を取り止めたり、買主にその旨助言して、注意を喚起すること等が必要となる。なお、本件では本件印鑑証明書の不自然さに気付かず、必要な調査を行わずに虚偽の所有権移転登記を作出した登記官の違法な公権力行使が認められ、国の損害賠償責任が認められた。

裁判事例
瑕疵担保責任と損害賠償請求権の消滅時効
     

最高裁判決 平成13年11月27日
(判例時報 1769号 53頁)
(判例タイムズ 1079号 195頁)

《要旨》
 買主の売主に対する瑕疵担保責任に基づく損害賠償請求権は、目的物の引渡後10年の消滅時効にかかるとされた事例

 

(1) 事案の概要
 買主Xは、昭和48年2月、土地付建物を売主業者Yから購入したが、平成5年12月頃本件宅地の売却を考え、媒介業者に調査させたところ、平成6年2月ないし3月頃、本件宅地の一部には、昭和47年10月、市から回転広場として道路位置指定がなされていたことが判明した。


 これにより、本件宅地上の建物を改築等するに当たっては、床面積を大幅に縮小せざるを得ないこととなり、Xは、宅地の購入時、Yからこの事実を知らされていなかったので、隠れたる瑕疵にあたると主張し、平成7年2月、Yに対し、瑕疵担保責任に基づく損害賠償として、約1,250万円の支払を求めて提訴した。


 これに対してYは、売買契約上の権利義務自体が一般の消滅時効により消滅するのに、瑕疵担保責任がそれ以上に存続すると解するのは誤りである等として、Xの損害賠償請求権は、民法167条1項の10年の消滅時効にかかると主張した。


 第一審(浦和地判 平成9年4月25日)は、Xの請求を斥け、控訴審(東京高判 平成9年12月11日)では、時効による権利の消滅は、買主に瑕疵を発見すべき義務を負わせるに等しく、公平ではないとしてXの請求を一部認容した。

(2) 判決の要旨
 (ア)瑕疵担保責任による損害賠償請求権は、売買契約に基づき法律上生ずる金銭支払請求権であって、これが民法167条1項にいう「債権」に当たることは明らかである。

 

買主が、引渡しを受けた後、通常の消滅時効期間満了までの間に、瑕疵を発見して損害賠償請求することを期待しても不合理ではない。他方、消滅時効の適用がないとすると、買主が瑕疵に気が付かない限り永久に損害賠償請求できることとなり、売主に過大な負担を課することとなる。


 (イ)したがって、瑕疵担保による損害賠償請求権には民法167条1項の消滅時効の規定の適用があり、この消滅時効は引渡しの時から進行すると解される。


 (ウ)本件におけるXの請求は、引渡しの日から21年余り経過後であったので、消滅時効期間が経過している。


 (エ)Yによる消滅時効の援用が権利の濫用に当たるとのXの再抗弁等について審理を尽くさせるため、本件を差し戻す。

 

(3) まとめ
 本件のように、当初の契約の時点ではわからずに、転売時や建物の建替え時期に瑕疵が顕在化して紛争に発展するケースがある。契約前の重要事項説明等に十分に留意したいところである。

 

■スルガ銀行被害者の会 第1回交流セミナー開催

 

■スルガ銀行被害者の会 第1回交流セミナー開催

日時:2021年1月23日(土)午後2時~午後5時

会場:ビジョンセンター日本橋401号室 (zoomでの受講可能)

会場住所:東京都中央区日本橋室町1-6-3

後援:株式会社LIVMO

    :NPO法人日本住宅性能検査協会

 

ZOOMでの参加者は20名でした。

 

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スルガ銀行投資用不動産被害者交流会 事務局

 

 

一般社団法人日本不動産取引適正評価機構

自社の経営にとって最も重要な CSR の項目(単数回答)

 

地域防災への協力, 1.1%

施工現場における労働安全衛生活動推進, 1.9%

施工現場における環境面での悪影響を低減, 2.5%

入札における公正な取引,3.2%

省エネ・省資源等、地球環境保護への取組, 3.5%

雇用の確保、または創出,4.3%

地域社会への貢献・交流など, 6.5%

利益を上げて納税, 8.9%

品質のいい施工, 65.6%

株主への還元, 1.0% 雇用の多様性への取組,0.5%

下請契約における適正な取引, 0.2%

(有効回答数:631件)

 

<参考資料>

建設企業における CSR の評価制度および当該評価制度データベースの活用方策に関する調査報告書(平成 18 年度)

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お問合せ

一般社団法人日本不動産取引適正評価機構

 

 

(JAO)一般社団法人日本不動産取引適正評価機構 

 

「建設企業における CSR の評価制度および当該評価制度 

       データベースの活用方策に関する調査委員会」 

 

委員長 谷本 寛治 一橋大学大学院商学研究科教授 

委員 大高 孝己 鹿島建設株式会社内部統制推進室長 

委員 二宮 照興 

弁護士 委員 丹羽 秀夫 

公認会計士 委員 平田 研 

国土交通省総合政策局建設業課企画専門官 委員 伊藤 直 

財団法人建設業情報管理センター理事 委員 松浦 隆康

 財団法人建設経済研究所常務理事 (事務局:財団法人建設経済研究所)

 

 

建設企業における CSR の評価制度 および当該評価制度データベースの 活用方策に関する調査報告書 

(平成 18 年度)

 

企業活動のグローバル化に伴い、CSR(企業の社会的責任)は世界中に 広がり、企業経営における重要なテーマとなりつつある。我が国においても、 CSR に対する関心は高まり、社会との責任ある関係の構築において、企業 経営のあり方そのものを見直そうとする動きが見られる。

 

 これからの企業の経営は、単なる収益性の追求だけでなく、法令の遵守、 環境への配慮、さらに、社会的事業・社会貢献活動まで広がり、トータルと しての企業価値の向上を目指すものであり、企業は、社会との関係において、 社会的公正性や環境的な責任などを組み込みながら、経営のあり方そのもの を再構築していく必要性に迫られている。

 

 とりわけ、建設業は他産業に比べ、社会資本整備などの面から公共性が高 く、建設生産物が地域社会に長期にわたる影響を及ぼし、環境への影響も大 きいことなどから、社会的責任の大きい業種といえる。

 

一方、コンプライア ンス、コーポレートガバナンスなどの面で課題を抱え、社会からの信頼が必 ずしも得られているとはいえず、社会との責任のある関係を築き、社会から 信頼され、評価される建設業へ脱皮していくことが、建設業に課せられた大 きな課題になっている。 

 

そこで、CSR が企業評価の大きな要素となりつつある今日的な潮流を踏 まえ、建設業に適用すべき CSR 評価基準の検討、評価結果のデータベース を社会的に活用するための方策について、財団法人建設業情報管理センター から調査を受託し、このための審議・検討の場として、学識経験者等からな る調査委員会(委員長 谷本寛治 一橋大学大学院商学研究科教授)を設置し た。

 

 平成 18 年度は、建設企業の CSR への取り組みの現状を把握するため、 中小・中堅を含む 3,000 社を対象にアンケート調査(回収率 28%)を実施 した。また、CSR に率先して取り組んでいる業界団体、大手建設会社2社 に対して、それぞれの取り組みについて、第三者評価機関、SRI 運用機関に 対しては、CSR 評価の標準化・数値化の動向についてヒアリングを行った。 

 

平成 19 年度は、平成 18 年度の調査を踏まえ、さらに、アンケート調査、 海外調査などを実施し、建設業特有の評価項目や評価の枠組みを検討すると ともに、データベース化及びその有効活用策等について調査することを予定

 

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お問合せ

一般社団法人日本不動産取引適正評価機構

 

 

 

(JAO)一般社団法人日本不動産取引適正評価機構

 

               【建築・不動産企業適正評価(CSR)委員会】

 

CSR( Corporate Social Responsibility)とは、「企業の社会的責任」とも訳されます。持続可能な社会を目指すためには、行政、民間、非営利団体のみならず、企業も経済だけではなく社会や環境などの要素にも責任を持つべきであるという考えのもとに成立した概念です。

(一社) 日本不動産取引適正評価機構(JAO)では、この概念に基づき、消費者契約に関する包括的な民事ルール等を勘案した独自の客観的評価基準に基づき、「建築・不動産取引に関わる企業」の評価を行ないます。消費者が安心して「建築・不動産取引」ができる環境作りを目指します。

 

目指すもの

・インテグリティ(誠実さ、清廉さ、品格)の向上
・理性と良心が働く仕組み
・自らを律する能力
・自らが掲げた目標に進む能力

調査8項目

  1. 経営トップのコミットメント
  2. リスクの洗い出し、把握
  3. リスク対応のための社内文書(ドキュメンテーション)
  4. 周知
  5. コミュニケーション
  6. 監査・チェック
  7. 緊急事態対応
  8. 経営層主導による見直し

「建築・不動産取引に関わる企業」CSRスコアー

企業の社会的責任とは、企業が社会の一員として社会的公正や環境への配慮などを経営活動として行うべき責任のことをいいます。具体的にはコンプライアンス、消費者保護、環境配慮、労働衛生安全、人権擁護、社会貢献などが対象となりますが、(一社) 日本不動産取引適正評価機構(JAO)「CSR企業適正評価委員会」では消費者契約に関する包括的な民事ルール等を勘案した独自の客観的評価基準に基づいた評価を行ないます。消費者が安心して「建築・不動産取引」ができる環境作りを目指します。

 

各5段階評価<消費者保護評価>

  1. 経営理念、行動規範について
  2. 経営トップのコミットメント
  3. 倫理・コンプライアンスに関するコミュニケーション体制について
  4. リスクの洗い出し、その把握
  5. リスク対応のための社内文書(ドキュメンテーション)
  6. 消費者とのコミュニケーション
  7. 倫理・コンプライアンスの社内監査・チェック体制
  8. 緊急事態対応
  9. 倫理・コンプライアンスに関する経営層主導による見直し
  10. 情報管理について

 

評価(スコアー合計) □ 満点 50点               

A 50点
B 40~49
 30~39
D 15~29
E 15以下

<参考資料>

建設企業における CSR の評価制度および当該評価制度データベースの活用方策に関する調査報告書(平成 18 年度)

 

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お問合せ

一般社団法人日本不動産取引適正評価機構

 

 

 

裁判事例
敷引特約と消費者契約法10条(2)
     

神戸地裁判決 平成17年7月14日
(判例時報 1901号 87頁)

《要旨》
 敷引特約は消費者契約法10条により無効とされた事例

 

(1) 事案の概要
 Xは、平成15年7月、不動産業者であるYとの間で、建物(以下「本件建物」という。)を2年の期間で賃借する契約を締結し、本件賃貸借契約終了時に敷引金として25万円(以下「本件敷引金」という。)を差し引いた残額の償還を受ける旨の合意(以下「本件敷引特約」という。)のもと、保証金として30万円を預け入れた。


 平成16年2月、Xは本件賃貸借契約を解約し、Yに対し、本件建物を明け渡した。Yは本件建物の明け渡しを受けた際、Xに対し、保証金30万円から本件敷引金25万円を差引いた残額である5万円を返還した。Xは、本件敷引特約が消費者契約法10条により無効であるとして、本件敷引金の返還を求めた。

(2) 判決の要旨
 (ア)民法上、債務不履行がある場合は別として、賃借人に賃料以外の金銭的負担を負わせる旨の規定は存在せず、また、学説や判例の集積等によっても敷引特約が確立されたものとして一般的に承認されているということはできない。したがって、賃借人に賃料以外の金銭的負担を負わせる内容の本件敷引特約は、賃貸借契約に関する任意規定の適用による場合に比して賃借人の義務を加重するものと認められる。


 (イ)敷引金の性質について、一般的には、賃貸借契約成立の謝礼、賃貸目的物の自然損耗の修繕費用、賃貸借契約更新時の更新料免除の対価、賃貸借契約終了後の空室賃料、賃料を低額にすることの代償などと説明され、本件敷引金の性質はこれら5つのものが渾然一体をなすものとしてとらえられるが、これらの性質から見ると、賃借人に本件敷引金を負担させることに正当な理由は見出せず、一方的で不合理な負担を強いているものと言わざるを得ない。


 (ウ)さらに、賃貸事業者であるYと消費者であるXの交渉力の差や、関西地区における不動産賃貸借において敷引特約が付されることが慣行となっていることから賃借人がこの特約を排除することは困難であり、賃貸事業者が消費者である賃借人に敷引特約を一方的に押し付けている。
 (エ)したがって、本件敷引特約は、賃貸借契約に関する任意規定の適用による場合に比し、賃借人の義務を加重し、信義則に反して賃借人の利益を一方的に害するものであるから、消費者契約法10条により無効であり、本件敷引金に対する保証金の支払を求めるXの請求は理由があるので、原判決を取消し、Xの請求を認容することとする。

 

(3) まとめ
 本判決は、一審の簡裁で認められた「敷引特約」を、信義則に反して借主に必要以上の負担を加重し、不合理な特約として否定した。
「敷引特約」の効力が争われることが多くなっているが、消費者契約法10条により無効とした本件と同様の事例として、大阪簡判平成15年10月16日、京都地判平成19年4月20日等がある。

裁判事例
敷引特約と消費者契約法10条(1)
     

大阪地裁判決 平成17年4月20日
(判例集未登載)

《要旨》
 敷金特約について、居室の通常損耗の修繕費用を超える部分については、敷引特約の趣旨を逸脱したものであり、消費者契約法10条に違反して無効であるとされた事例

 

(1) 事案の概要
 Xは、平成15年6月、不動産賃貸業を行うYから、共同住宅の一室を、賃料7万円、共益費1万円、保証金50万円、解約時引金40万円、返還保証金10万円、契約期間2年間の内容で賃借した。Xは11か月ほどで転居することとしたところ、Yは、本物件明渡し時に、50万円の保証金のうちから敷引額40万円を差し引いた残額10万円を補修費用に充て、返還金がない旨をXに告知した。Xは、保証金からペットによる損耗の補修費を差し引いた金額等をYに支払うよう求めた。
 これに対して、Yは敷引特約に基づき敷引分の返還をすることはできない等と主張し、Xは敷引特約は消費者契約法10条に違背し無効であると争った。

(2) 判決の要旨
 (ア)本件敷引特約の内容は、保証金の8割にも及んでいること、入居期間の長短にも関わらず一律に保証金50万円から40万円を差し引いていること、その趣旨が、通常損耗部分の補修費に充てるためのものであるとしても、その金額が大きく本件敷引特約の趣旨を逸脱していると考えられるから、消費者契約法10条のいう民法の公の秩序に関しない規定(民法601条、606条)の適用の場合に比し、消費者である賃借人の義務を加重する条項に該当する。


 (イ)しかしながら、関西とりわけ京阪神地方においては賃貸借契約終了時に敷金の2ないし3割を控除して敷金を返還するという慣行が存在している。これは、敷金の額が相当で、賃料額が敷引を考慮して適正額に抑えられている限り、必ずしも不当とはいえない。したがって、本件敷引特約条項の全部を無効とするのは、当事者の合理的意思に反するものと考えられる。


 (ウ)本件敷引特約の趣旨は通常損耗部分の補修費に充てるためのものとみるのが相当であり、敷引額が適正額の範囲内では有効であり、その適正額を超える部分につき無効となるものと解する。2年間の賃貸借契約の間に通常損耗分の補修費として必要な額は、保証金の2割に相当する10万円とみるのが相当である。よって、解約時引金40万円のうち30万円については、無効となる。

 

(3) まとめ
 本判決は、敷引の慣行は、敷金の額が相当で、賃料額が敷引を考慮して適正額に抑えている限り、長年の慣行であることから必ずしも不適当とはいえないとして、敷引額が適正額の範囲内では当該特約は有効であり、その適正額を超える部分につき無効となるとしている。

スルガ銀行被害者の会

住まいのルネッサンス時代「これからの賃貸経営を考える」    

■第1回交流セミナー開催

 

全国に約一千万戸あると言われている空き家の半分が賃貸住宅となっており

オーナーの方々は日々の空き家・空き室の増加に悩んでいます。

 

今回のセミナーでは、そんな問題をプロと一緒に解決方法を考える内容となっています。

人数限定での開催ですので、是非ご参加ください。

 

 

詳細

■第1回交流セミナー開催

 

日時:2021年1月23日(土)午後2時~午後5時

 

参加費:無料 (どなたでも参加できます)

 

会場:ビジョンセンター日本橋401号室 (zoomでの受講可能)

会場住所:東京都中央区日本橋室町1-6-3

 

後援:株式会社LIVMO

    :NPO法人日本住宅性能検査協会

 

セミナー内容

 

●      住まいのルネッサンス時代「これからの賃貸経営を考える」                             講師:(株)LIVMO 代表取締役 源 侑輝

 

●      サラリーマン大家が知っておくべき「賃貸経営のポイント」

    講師:元大手不動産会社支店長  波多江一郎

 

●     求められている賃貸住宅とは

    講師:(株)LIVMO  管理部長 石原健二 

 

 

主な内容
●住まいのルネッサンス時代「これからの賃貸経営を考える」
●住まい方のルネサンスが始まる
●空室ゼロを目指す「賃貸経営」
●入居率7割を切る時代の生き残り戦略
●築50年でも、入居者が集まる住まい
●サラリーマン大家が知っておくべき「賃貸経営のポイント」
●失敗しない管理会社の選び方
●収益物件の再生
●事業の再生と継続に欠かせない長期経営計画
●修繕と改修       
●出口を考える
●今求められる賃貸住宅
 

 

 

定員:115名(本会場:15名 zoom会場:100名) 

 

 

---お申込みはこちら---

STK会員セミナー参加申込み窓口

 

 

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スルガ銀行投資用不動産被害者交流会 事務局