私は1996年から国連大学協力会の評議員を務めているが、本年から国連大学の支援市民運動推進委員会の副委員長の役職を仰せつかった。委員長は元東京大学総長の小宮山宏さんで、ご一緒に活動について検討いただいている。    

先日の会議の中で、国連大学協力会理事長で元東大総長の吉川弘之さんや小宮山さんが「国連大学は国の財産である。寄付文化により大切な財産を守っていきたい」とおっしゃったのが脳裏に残った。

 国連大学は、世界中の研究者、科学者、実務者間の知的協力を促進する国連の機関である。また、今年の秋から、サステイナビリティと平和に関する大学院がスタートする。この役割を途切れることなく遂行するためには、寄付文化を涵養し民間人の寄付による協力が欠かせないのである。

現在は企業などの民間団体からの寄付という形で運営されているが、これからは個人の方々の寄付が大切な財産を守っていくことになる。このことは特にわれわれ日本人、日本の社会に求められる。また、構築していかなければならない寄付文化の一つであろう。