人生80年と仮定してもまだその半分以下しか生きていないわけですが、それでも少し年をとった分だけ色々考えるようになってきたので、思いついたことを忘れずに書き残していこうと思います。
私はどちらかというと、誰かに話しかけるスタイルのほうが書きやすいのだけなので、あまり気にしないでくださいね!
今回は「こどもはなんで勉強しなきゃいけないの?」です。
こういう根本的な質問はそれこそ身内ぐらいにしかできない素朴なもので、学校教育の現場ではあまり出てきません。「こんな質問したら皆からバカにされそう」とか「きっと答えてくれないだろうな」と思うからでしょう。私も昔思いました。
でも不思議じゃない?生涯学習だの、社会人のスキルアップ★だの、そこらへんに言葉があふれているのに、なんで「おとなになってからでいいじゃない」って言ってくれないんだ!こどものうちは遊びに遊んで、大人になってから勉強すればいいじゃないか!いかんのか!?ゲームしたい、コンサート行きたい、カラオケ行きたい、部活したい!!
と思ったわけですよ。まあ、私はその中でも「本読みたい…ずっと本だけ読んでたい…漫画が自由に読める身分になりたい(漫画規制されてた」ってぶつぶつ呟いていたんで、相当根暗な欲望だったんですが、やっぱり好きで勉強はしていませんでした。
だってそもそも義務教育時代なんて、「この勉強、必要なのか?」って思うようなことばかりじゃない!微分積分なんて一体実生活で何の役に立つのさ!係り結びの法則を日常会話で使うわけないだろう!ジェットコースターの速度が計算できたからって何がいいんだ!怖さはまったく変わらないわ!英会話?日常のなかで英語を使わなきゃいけない現場が人生で何時間分あるんだよ!
それなのに、国語数学英語理科社会、技術家庭保健体育美術音楽、ギュンギュンに詰め込まれるわけです。今でこそ昔の「ザ・詰め込み」教育からは脱却しつつあるわけですが、それでも「これ、一生役に立たない気がする」って知識まで無理矢理飲み込めと言われるんです。フォアグラ作るためにエサ無理矢理流し込まれるガチョウの気持ちみたいなものです。その上それを進路決定の指針にされるわけで、「使いもしない知識の差で進路が決まるのか」と思うと学校の勉強なんてクソだと思っても仕方がありません。微分積分が滅びても私は困らない(恨み)
じゃあなんでそんな使いもしない知識まで詰め込まなければいけないのか。それは、「可能性があるから、とりあえず入れとけ」という大人の思いです。少々身勝手な感じも受けますが、でも中学生ぐらいまでなんて将来何になるか未知数の塊なんです。今までまったく縁のなかったものが、何かの出会いで突然目覚めてそのまま職業へ…というのは珍しくありません。「何にでもなれる」からこそ、「いつ使うかわからないけど、何かに使える瞬間がくるかもしれないから詰めとけ!な!」と大人はギュッギュと詰め込みたがるのです。だから、義務教育では「無駄かもしれない勉強」もするわけです。
では実際に、「無駄かもしれない勉強」が「無駄じゃなかった!」になる瞬間が大人になってからあったか?というと、私の経験で言えばありました。かなり。
それこそ嫌いすぎて赤座布団に座り、正月明けの冬休みに半泣きで追試を受けた数学すら「あ、やっておけば今の疑問が解決できたかもしれない…!」と思う瞬間がありました。「君はセンスがないね」と呆れられた物理(こちらは首の皮一枚)も、結婚してからは「知っていたらもっと旦那との会話が楽しかったんだろうなぁ」と思ったりもします。頑張って覚えた古典作品や英単語は実際に使い、そしてそれでお金を稼ぎました。技術家庭科と保健体育なんて、それこそ生きていく上で随分大事なことを教えてくれていたんだなと。家庭科、今からでも真剣にやっておくといいよ、ウン。
ということで、まずは「無駄かもしれない勉強は、本当に無駄だとは限らない」ということを覚えておいてほしいです。
で、根本的な問題。「じゃあ、なんでこどものうちじゃないといけないのさ」って話ですよ。ポケモン新作が出たらやりたいんですよ。新刊が出たら読みたいんですよ。好きな俳優の初主演ドラマとか二回見ても足りないじゃない!それでもこどものうちに勉強しろって言うんですか!
言うんです。だって子供のうちが一番効率がいいから。衰えはじめを体感してからわかるのが、大人っていうものは獲得するものよりも喪失することが増えてくるものなんです。いつのまにか出来なくなっていくものが、少しずつ増えてくるんです。じわじわーっと。そのなかでも、
・認識スピード
・記憶力
・集中力
これはガッツリ衰えていきます。集中力とか記憶力は、三十代からは訓練していなければもう下り坂です。何もしてないと勝手に落ちていく。何もしていなくても無理矢理詰め込めば飲み込めた時代ではなくなります。
登山で喩えると、大人はお金と時間を使って装備を買い整え、トレーニングをしてから臨み、ヒィヒィ言いながらえっちらおっちらと山頂を目指します。その隣で中学生が「あー、だりぃなー、遠足で登山とかよぉ」とか言いながらもサクサク、しかも学校ジャージに白運動靴で追い抜いていきます。そのぐらいの差があるんです。しかも大人は次の日筋肉痛と疲労でぐったりしているのに、中学生は「わー、筋肉痛来てるわぁ」って言いながら部活行くんです。そりゃあもう、大人は「ぐぬぬぬぬ」ってなりますよ。若さとは、金と時間と気力を節約できる効率的な環境のことなのです!若いっていいなあ、って言うおっさんおばさんの気持ち、わかりますかね。
大人と子供では獲得する効率に差がでる以上、効率がいい時に稼ぐのがベストです。経験値二倍アイテム使ってるときに、高経験値のモンスター狩りに行くのと一緒です。しかもそのときに獲得した経験値やスキルは、忘れたようで実はしっかり記憶できていることが多いのです。つまりほとんどがパッシブスキルになるんです。これが凄い。子供凄い。「学校」という環境にいられる若者、君達すごい。ナチュラルボーンヒーロー並。
だから「こどものうちに勉強しておけ」と大人は言うんです。「今なら経験値二倍!でも経験値1のスライム狩ってくる」という人を見たら、「もったいない!!!!」と叫びたくなる気持ちもわかるでしょう。装備とアイテムと狩場教えてやるからこっちへ行けよ!と連れて行く人が出るかもしれません。それが、「子供に投資するお金」です。「自分達が経験してきたものよりも、もっと効率的にやっていってほしい」という思いを託したお金が、いわゆる学費というやつです。塾とかね、すごいで。お金聞いてみ。受験学年の塾代とか、大学の授業料とか聞いたら居眠りできなくなるから。
大人になっても金と気力と時間をかければ勉強だって出来る。でも、やっぱり何のブーストをかけなくてもガンガン獲得できる子供時代には、どうやっても勝てない。だから、やっぱり「こどものうちに勉強しとけ!」なのです。
ここまでくると、「じゃあ大人になるって喪失ばっかりなわけ?」とネガティブになるかもしれません。ウンウン、食べたら全部脂肪になるし、疲れは取れにくくなるし、記憶の保持力も弱くなるし、小じわも増えるし…、ああ、スッピンでも肌にハリがあった時代が懐かしい…。
でも、大人になるってデメリットだけではありません。大人は獲得量こそ減るものの、今まで得てきたものを活用するテクニックが上がるのです。その場、時に応じた知識や技術を使い分け、切り抜けるのがうまくなります。溜め込んだ貯蓄を上手く使っていくスキルは、机上の勉強だけではなく、積み重ねた経験があってこそのものが多いのです。だからこそ、大人って凄いんです。大人、凄いからね!?
ここで重要になのは、「大人は溜めこんだ貯蓄で戦う」という点。じゃあ、それいつ溜めたものなの?というと、やっぱり「こどもの頃勉強したもの」なんですね。
ということで、新しいゲーム欲しいし、漫画読みたいし、ドラマ見たいし、歌番組見たいし、彼氏彼女とイチャイチャLINEしたいけども、やっぱり、
こどもは勉強しような!!!!