情けなさと悔しいさが、だんだん溢れてきた

たかが、部活じゃないかと言うかもしれない

それに人生なんて思い通りにはいかないことも

わかってる。

だけど…、だけど、、



ひろむちゃんが泣きそうな顔で

見つめていた


「理人ぉ〜、悔しいなら泣いたらいいよ

ツライ時はつらいって言ってよぉ〜」


大きな瞳からポロポロと涙が溢れていた



「理人は、理人は、、いつもいつも頑張ってるから…、

知ってるんだから、、ホントに知ってるから」


涙と鼻水で可愛い顔がぐちゃぐちゃになって

、それなのに、ちょっとだけ可愛いと思ってしまった、ひろむちゃんごめん…

でも、こんなに自分のことで泣いてくれるなんて

嬉しくて、ありがたいと正直に思う…


「ひろむちゃん…ありがとう」


リュックから練習用のタオルを渡したら

さらにワンワン泣きだした


「ありがとうなんて言わないでよぉ、

ホントにホントに理人はカッコよくて、、

優しくて…、大好きだからぁ〜」


や、やだなぁ、そんなこと言うからさ

何だか、泣けてきてキャップを深く被った

今までのコトとかさ、何でもないようなことも

涙になって溢れてきた

何だろな…

二人でタオル握って泣くなんて

なんだか笑っちゃうけどね



だからさ、もう大丈夫だと思う…


目的地の駅に着くアナウンスが聞こえた