「ち、遅刻だぁ」


ヤバい、家を出る時間に起きてしまった

原因は、多分可愛いコイツだ、、

俺のスマホを抱きしめて寝てるから、アラームを消したんだ…


急いで制服を着て、スマホにくっついたままポケットに入れた

「スピードあげて行くからな」

自転車に乗ろうとすると


「俺をなめるな」


ポケットからゴソゴソと顔を出した


「何?急ぐから、気をつけてよ」


「あっちがいい」


俺の胸ポケットを指差した


「あー、ハイハイ。」


ポケットから制服の胸ポケットに入れたら

ひょっこりと顔を出した、やっぱり可愛い♡


「理人、出発!」


「了解」


何だか、ちょっとワクワクした

スピードを上げたら

ひろむちゃんのピンク色の髪がふわふわと

揺れた

早いよー、楽しいねー理人♡

いつもの通学路が何だか違ってみえる…


「ねー、学校って楽しいとこ?」


そうだなぁ…、正直言って楽しいばかりじゃない時もあるよ、、でも、


「今は楽しいよ、ひろむちゃんがいるから」


えへへ♡照れてるし


ヤバい、電車が駅に着く

いつもの時間に乗る電車が遠くにみえた


「走るよ」


駅の駐輪場に急いでとめてひろむちゃんの頭をポケットに押し込んだ



駅の階段を駆け上がって

ギリギリに飛び乗った


「間に合った…」



「お、おはよ」


後藤がちょっと驚いた顔をして

俺に声をかけた