理人side


世の中、上手くいかない事ばかりだ…

部活の帰り道、どうしても1人になりたくて

いつもの時間の電車を三本見送った


「池﨑は、皆んなのサポートにまわって」


コーチの言葉が何度も頭から離れない…

悔しいとか辛いとかじゃなくて、、

ムカついてるのに笑ってしまう自分がマジで嫌になる…いいヤツだよね、、違うんだ、

ホントは、ホントは悔しくて堪らないのに…


今日は、ダンス部の高校最後の大会のメンバー発表の日だった。未経験だったけど真面目に誰よりも努力してきたはずだった、、

だけど…選ばれたのは二年のダンス経験者、、

正直言えば、自分よりセンスもあるし、入賞を目指すならアイツが選ばれて当然なんだ…


辞めようかなぁ…、サポートなんか、やりたくねーし。残念だったね、とかマジで聞くのもウザイ。


最終電車に乗って、窓からぼんやりと移り変わるいつもの風景を見つめた…


ピカピカ✨


何?あの。光…


一瞬の瞬きに周りの乗客は全く気がついていない

ゆっくりと光は遠くに落ちていくようだ

まるで流れ星が地上に降りていく…

アレ?あの方角は、、オレの家何だけど⁈


駅を降りて、自転車で家まで急いだ…

いや、何か謎の物体が落ちれば騒ぎになるはずだし

火事になる可能性もあるけど消防車も救急車の気配がないみたいだ…

なんだ、、気のせいだった?

疲れてるのかな、、俺?

ゆっくりと自転車のスピードを緩めた…


変わりない自分家を確認してから、玄関ドアに手を掛けた、、

あれ?


ピカピカ✨


金色の光が庭に転がっている…


何だ、これ?


ゆっくりと光を掴んだ

ん?柔らかい?


「イテッ」



光から、声が聞こえた

いや。幻聴か?


手の平の光は少しずつ、、

暗くなってきた…何これ…


や、やばい。ヤバい、やばい⁈


俺の手の平に横たわる動物…?


真っ白でふわふわの毛皮を着た物体がゴソゴソと

動きだした

ふわふわの中にくりくりの大きな瞳の小さな動物?小さな手が瞼をゴシゴシさせて潤んだ目で

ジッと俺を見つめた…



か、可愛い♡



コレが俺と最強可愛いヤツとの出会いだった