ひろむside


最近、そっけない…、、


こっそり、りなちゃんとLINEしてるし、

何か隠してるみたいだ…

別に気になんかしてないし、淋しいわけじゃない

授業が終わったら、慌てて帰ってく姿を見送っただけ。

多分、りなちゃんと待ち合わせだと思う。

別にいいんだけど…、別にさ、


一緒に買いに行ったブルーのシャーペンを

何となく見つめてしまった。

俺の一目惚れ。

光に翳すとキラキラと光って、キレイなんた。

色違いでネイビーがあったから、プレゼントしたいなぁって思った。なんか、お揃いもいいかも、、

なんて。

いやいや、いつもの感謝を込めての意味だから。


「髙塚くん、部活いこ」


同じクラスで生物部の藤牧さんが迎えにきた。

部長が連れてこいと言ったんだろうな、

部員は俺も入れて、ようやく6人になったから部としての存続の危機をいちよ免れたようだ。


「あ、髙塚くんのシャーペンの色違いを池﨑くんが持ってたよ」


僕のシャーペンを見て、藤牧さんは笑った。


「池﨑くんに可愛いね、って言ったら、

色違いを好きな子が持ってるんだって」




「ごめん。藤牧さん、部活休む!」



何故か、、走っていた

どこに向かっているんだろう…

それなのに、会いたいって思った。


校門を抜けたら、長い坂道が続いていく。

初めて会った時、2人で走った事。

お互いの印象は最悪だったなぁ…

それでも、何も聞かずに穏やかな生活を送れたのは

ただ1人の存在なんだ、、


会って、伝えたい…





りなちゃんと一緒かもしれない。でも.構うもんか


カフェに着いたら

予想に反して、一緒にいたのは尾崎の彼女だった。

2人とも教科書を開いて課題をしている。

お揃いのネイビーのシャーペンを持つ手が見えた。


カフェの外から、思わずガラスを叩いた、

何人か不審者みたいな顔をされたけど、関係ない。


思い切り手を振ったら、驚いた顔をして

外に飛び出したきた、、

何だ、手にはシャーペンを持ったままで笑ってしまう。


「ひ、ひろむくん。どうした?」

めちゃくちゃ、焦った顔…


「伝えたいあるんだ」


「な、何?」



「好きだ」