【師のブログより】


ある立派な芸術家の先生が私に教えてくれたことがあります。

私は芸術家の先生にあることを疑問に思い。
「芸術家は我々僧侶と一緒で食べて行くのは相当難しいのではないんでしょうか⁇食べていけないお弟子さん達には何て助言をしているのでしょうか⁇」と尋ねてみました。

すると、芸術家の先生は「食べていけなくなるのなら、明日死ぬだけだよ。死ぬ気でやれば食べていけるようになる。だから、本業で食べていきたいのならば、副業をしない気持ちでやりなさい。っと僕は自分の弟子や生徒には言っています。そして、芸術家や僧侶の皆様もそうですが、やはり応援(支援)してくださる方々がいてようやく我々、芸術家は花が咲いていくんですよ。それを日頃から皆様には理解してもらわなくてはいけないですし、応援してもらえるように、出来る限りに邁進をしなくてはいけないんですよ」。っと教えてくださいました。

そして、先生は続けて、凄く有名になった芸術家の先生の話をしてくださりました。

「有名になられた芸術家の先生の話なのですが、ある神社の側で自分の作った作品を並べていたのですが、全く売れないので、食べていくのに困り果て、芸術家の道を辞めようと決意をした時に、見知らぬお爺様がいきなり買いにきてくださり、さらには、物凄いお金の束を置いて、作品を買っていってくれたんです。そのお爺様は、私はくさるほどお金を持っているので、是非、芸術の道を極める為に使ってください。っとだけ言葉を残して去っていかれたそうです。それから、不思議と、とぶように作品が売れはじめ、トントン拍子に有名になっていったんです。その有名になった芸術家の先生は今だにその時のことを、(あの見知らぬ爺さんは仏様だったような気がしているんだよ。実は観音様だったんではないのかな⁇笑。)って数十年経った今でも私に聞いてくるんですよ。だからこそ、一生懸命にしていたら、もう駄目だ!!っとあきらめたくなる瞬間というのは何かが起こるじゃないのかな」。

って私に話をしてくださりました。

私はこの素晴らしき話を聞いて、その人が何か凄いものを持っている人であるのならば、あきらめたくなる瞬間、もう駄目だと思った瞬間こそ、何か不思議な奇跡が訪れるように思いました。

導かれる瞬間は、誰にでも訪れるように思います。

自身も何度も何度も。

だからこそ、信じる者は救われるんです。

ギリギリでも、すれすれでも、死にたくなるような時でさえも、失い続け悲しい時でさえも、あきらめずに信じて信じて前にいくことができた瞬間から、色んな人となって仏様はこの世にあらわれて我々を救済してくれているのかもしれないです。