【師のブログより】
自分の考えや意見が絶対に正しいと思い込み自我にとらわれ、人を疑いの心を見て、勝手に決めつけて、自分では覚者だと思い込み慢心になった時、自身の心の魔物が生まれていくのだと思います。
自身の考えや自己にとらわれしまい、涅槃寂静の境地から離れてしまいます。
諸法無我を良く知ることは、大切なことなのかもしれません。
涅槃寂静→煩悩が吹き消されて、苦の存在しない悟りの平安な境地のこと。
諸法無我→すべてのものは因縁によって生じたもの。だからこそ、元々自分という自己が存在しないこと。
諸々の苦しみは、八正道、六波羅蜜といった教薬を正しく服用すれば、三毒による貪、瞋、痴、さらには、驕り高ぶり、慢心の心、諸々の苦しみを抜くことが出来ることをお釈迦様は説かれています。
参考程度に
正見→正しいものの見方
正語→正しい言葉
正命→正しい生活
正念→正しい知識
正思惟→正しい考え方
正業→正しい行い
正精進→正しい努力
正定→正しい瞑想
八正道を実践して、何事にも偏らない《中道》の生き方をして、さらに、六波羅蜜を修したならば、お釈迦様は苦しみからの解脱が出来ることを説かれています。
仏様に手を合わせ、懺悔や感謝を手向けること、礼拝をすることは、自分が支えられて生きていることを自覚して、自己が慢心になるのを防ぐ為、さらには、自分自身をよく知るために、大切な尊い行いなのです。
六波羅蜜(ろくはらみつ)
六波羅蜜、六つの尊い教え
1.布施《ふせ》→見返りを求めずに施しをすること。
人や世のために惜しみなくすること。
財→財施
明るい眼差し→眼施
温かい言葉→言施
笑顔→顔施
常に埋もれさせない、安心を与える→無畏施
身のお手伝い→身施
人をほめる→心施
場所を貸したり、宿泊→座施、舎施。
⚠︎施す人は、心も豊かになり、自己執着があまりない為、結果的に財にも恵まれる。
2.持戒
道徳心をよく保つ。十善戒などなど。
⚠︎道徳心がある人は、悪口などを言わないので、結果的に人から信用される。
3.忍辱
一生懸命に自分が頑張ったけど認めてもらえない時など感情的になり爆発しそうですが、静かに静観すること。苦しいことや辛いことから落ち込まないで頑張ること。
⚠︎忍辱が出来る人は、短気ではないし、美しい心の持ち主なので、人から愛される。
4.精進
努力、向上すること。
⚠︎常に努力する人は、みんなから認められ、さらに、新たな資格を取ったり、新しい展開を怠ることがないので、結果的に社会的にも出世する。
5.禅定
不動の心。何事にも動じない心。
⚠︎何を相談しても、常に安心を与えてくれる為、人から愛される。
6.智慧
真理を見極める。
⚠︎智慧がある人は、自己執着がない為、迷いがない。
⚠︎の部分は、私の個人的な意見をいれさせていただいています。
智慧を得て、教法の薬を服用し、お釈迦様の教えによって皆様が苦しみから少しばかりでも抜け出すことが出来れば幸いに思います。
仏教を通してみなさまが救われていきますように。
南無大師遍照金剛。
合掌