ラカンの用語に、分析家は自らを自らに拠ってのみ権威づける(L'analyste  ne  s'autorise  que  de  lui-meme フランス語まったく読めないですけど)というのがあるらしい。精神分析家に限らず、原則的に学者の権威って、そういうものじゃないかな。どこかの世界的な大きな賞を獲ったとか、どこかの大きな団体に所属するとか、そういうところ
から来るわけではない筈だ。

  それにしても、アメリカの政治体制の分断はどうなるのか。トランプは敗北を認める気配がない。しかし、レガシー作りを急いでいるとの報道もあって、だとすると、遅かれ早かれ政権移譲するつもり、とも言える。都会と田舎ではっきりと票が割れたという指摘もあり、これは地球的な、いわば文明病である。うちの母親などは、ずいぶん以前から人件費の関係で企業が安い海外に工場を移転することについて怒っていた。だから、トランプの主張(アメリカ・ファースト)にも一定の説得力があったと思う。今回、問題のラストベルトは民主党が獲ったようだが、その辺の問題についていかなる具体的な解決案を示したのだろう?
  
  陰謀論が蔓延しているとの報道も多い。第三者であるメディアを疑えば、もはや政治の言説空間に客観的事実などはなくなってしまい、あとは勝者による物語があるだけだ。オカルトはぼくなども嵌まり易い性格である。ただし、もし、ぼくがそこからほんの僅かに救われているとしたら、それは科学的精神を盲信しているからではなく、文学や夢を通して、そうした陰謀論の核心にある、魂の深層のドラマに敏感だからである。