車両展示の後半、モデルは1980年代以降になります。



エスクードのドイツ向け仕様、ビターラ。

左ハンドルMTというだけで日本ではまず見かけないのに、エルトン・ジョンモデルという特別仕様車ですw



昔のクロカンといえばソフトトップでしたね。

日本仕様のエスクードとは異なり、ナンバープレートはバンパーへ移動しています。

おそらくテールゲートに横長のプレートが取り付けられなかったのでしょう。



スズキ歴史館で一番気に入った車両がこの3代目セルボ。



この特徴的なルーフとCピラー、スペシャルティーカーというコンセプト、なのに4ナンバーのバン仕様しかないというブッ飛び具合に心が躍りますw

この展示車は特別仕様の「ごきげんパック」車。名前もステキですが、ポイントは世界初の電動パワステにあります。1988年デビューのこのクルマ、時代を先取りしていましたね。

ホント、なんで4ナンバーバンなんだろ・・・



ガラスルーフやら、グレー×イエローのシートが特別感を引き立てます。


Z32などバブル期に見られた、メーターサイドにエアコン操作部を置くレイアウトをセルボも採用。

コックピット感を演出してカッコイイけれど、運転者しか操作できないわ操作性も良くないわで、あっという間に廃れましたねw



極太Cピラーには何が収まってるかと思ったら、なんとダイヤトーンのスピーカー!!!

これも「ごきげんパック」の装備だそうで、他のグレードは物入れとかだったのでしょうか。

このスペースの活用を模索するのは、スパイク、キューブなどもしていますね。



リアも倒立ワイパー、テールゲートスポイラーとスポーティ。

大きな車名入りガーニッシュも時代ですねぇ。


Cピラーに貼られるステッカー、セルボのロゴと共に・・・


細かくスペックが列挙されてますw
40ps、リアブレーキドラムの平凡なスペックもこうして書かれると少し誇らしげ。



セルボの隣はアルトスライドスリム。

これまた珍車で、運転席側がスライドドアになっています。



上下2本のスライドレールですが、上部はリアガラスに上手く溶けこませています。

女性のシティーユースに配慮ということですが、スペーシアなどスライドドア(リア)の軽乗用車が普及するのは20年以上も先のことなんですよね。



1989年、0~7才の「アルト」という名前の子どもたちを集めた「アルトくんの集い」

しかも、この中から実際にスズキの販売員として働かれている方が居ることまで紹介されています。

キラキラネームのこの時代、「ラパンちゃん」や「ソリオくん」が居たっておかしくない!?w


59800円という衝撃価格、これで日本制覇した話も有名なチョイノリ。

僕が教習所で原付講習で乗った人生初のバイクもチョイノリでした。
リアサスないんですよね、これ。


スズキの大成功作といえばワゴンRでしょう。

当時はミニバン同様、リアドアが助手席側にしかない仕様がベースでしたね。


初代ワゴンRと同時期に発売されたカプチーノ。

こうしてみるとスペースを重視したクルマ、スポーツ性を重視したクルマが同居するのは、最近の軽自動車事情と近いものを感じさせます。


X-90、これは間違いなく迷車w
エスクードという成功例をベースにしながら、なぜ2シーターにした・・・?



カプチーノと同じくTバールーフを装備したものの、そうすると走るべきはオフロードでは無いような中途半端さを感じてしまいます。

この展示車はさらに謎さをレベルアップさせるキャリアまで装備w


こちらもマイナーなエブリィプラスと、ワゴンRワイド。

軽自動車をベースにした普通車は中々成功しなかった・・・。


意欲作が軽規格の燃料電池車と、ハイブリッドのツイン。



ところで、スズキのエンブレムについて思ったことが。

スズキといえばこちら。


中が抜けているロゴもご存知だと思います。


では、

これは印象に薄いのではないでしょうか?

エリオに一瞬付けられていたような記憶が・・・展示車の中にも、このエンブレムを付けているクルマは一台もおらず、完全に黒歴史と化していますw

円形のエンブレムは他社も採用しているのに、これじゃあアルファベットの「S」と理解するのは容易じゃないですものね。



車両の展示を過ぎ、開発の様子が見えるコーナーへ。



デザインのスケッチ

初期のものから最終段階まで、様々な車種のイラストが見えます。



これは車両を縦半分に分割し、エクステリアを検討するモデル。

ご覧のとおり、スプラッシュです。


検討中に作成されたモデルが結構危うかった・・・

パッソ風?



これはハイパーミニの香りが・・・



そしてこれはポルテw

空力や室内効率を求めるとデザインは似たり寄ったり・・・どこかで見たことがある、と思わせないオリジナリティを求めていく、デザインの仕事も大変です。



クレイモデルの作成段階も再現されていました。


欧州市場に向いたスプラッシュだけでなく、最近は左ハンドルで設計を行うモデルが増えてきました。



衝突安全試験後のクルマって、メーカーに返却されるんですね。



テスト走行や開発者の集合写真をバックに置かれているのは覆面大量導入でお馴染みのキザシ。

本当、街中で見かけるキザシは警察車両ばっかりw

展示車両は左ハンドルの試作車で、バンパーのデザインが異なります。


2011年東京モーターショーに出店したレジーナ


先代スイフトをモデルに、製造ラインを再現。



世界のスズキ車というとで、日本とは微妙に違うスティングレーはマルチスズキで製造



日本でも発売を開始したSX4 S-CROSSはハンガリーのマジャール・スズキ製



とっくの昔に生産を終了したワゴンRワイドやエリオ、キャリィなどを製造している国もありますよ。



歴史館の駐車場には、実証実験中のスイフトレンジエクステンダー車両が充電中でした。