おはようございます。


今日は、高い!高い!と言われるボツリヌス治療の費用のお話です。




ボツリヌス治療を国内で受けると、



ボツリヌス毒素1瓶あたり92,249円であり、3割負担の方で約3万円。


2瓶使うと約6万円となります。(治療費が高いというより、薬自体の価格が高いんです・・・。)


(実際に治療する場合には、様々な補助がありますので、実際の負担額はもっと安いです)



このボツリヌス治療ですが、臨床の場において、他の痙縮治療と比べ高価であると問題にされますが、費用対効果は優れていると評価されています。



どういうことかというと、Burbaudらの研究によると、患者の主観的な評価によりボツリヌス治療の効果持続時間を考慮したうえで、1日あたりの費用を算出すると、上肢痙縮では3.38±1.49€(日本円にすると451±199円)であったと報告されています。また、Wardらの行った研究では、ボツリヌス治療と経口筋弛緩薬について、手指の痙縮の改善を客観的に評価することで治療の有効期間を求め、月あたりの費用を算出すると、ボツリヌス治療では942€(125,757円)、経口筋弛緩薬では1697€(226,549円)であったと報告されています。


これらの研究から、ボツリヌス治療の費用対効果が優れていると言われています。


しかし、上記2つの研究において、1日あたりの費用はおおよそ3.38€(451円)と31.4€(4191円)(942€÷30日)と大きな差を認めていることから研究デザインによって異なります。



また、上記の研究は海外で行われたものですので、国内においては当てはまらない点もありますが、参考になれば幸いです。



今後、ボツリヌス治療の費用対効果について、国内での研究や大規模な研究が行われることを期待したいと思います。



最後までお読みいただきありがとうございます。



ではまた来週お会いしましょう。



【参考文献】安保雅博 他:上肢痙縮に対するボツリヌス治療とリハビリテーション;金原出版,2012



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