今の世の中はカネと権力のことばかり気にする奴だらけになった。
カネは生活する上である程度は必要なものだが、必要であることと欲しがることは全く異なっている。
権利は人の尊厳に必要なものだが、権力を欲しがることはそれとはまったく異なっている。
強欲な堕落した連中にはその区別がなく、相応しくもない連中がカネと権力をただ手に入れることを目的にして嘘ばかり吐き、卑怯なやり方で人を粗末に扱ってきた。
相応しくもない奴がカネや権力を握ったところで正しい使い方などできるわけはなく、必ず代償を払うことになる。
強欲な堕落した連中がカネや権力などを手に入れても、さらにそれを増やそうとしたり遊んだりばら撒いたりしているだけで、人や社会に貢献しているわけではない。
人や社会に貢献するというのはそれらを活かすことを意味するが、強欲な堕落した連中がカネを使ったり権力を行使したりしても人や社会を苦しめることになる。
「誰だって幸せになりたいんだー!」などとほざいている奴は「俺だって金持ちになっていい思いをしたいんだー!」と言っているだけであり、基本的にはそれを実現するためであればいくら他人を犠牲にしても構わないという精神構造になりやすい。
また、金持ちになったとしても具体的にどのように有効利用するといったことはほとんど頭になく、カネや権力を握ることが目的になっている。
それは麻薬中毒者と何ら違いはなく、病気でしかない。
そして、そういう病気の奴というのはカネや権力を手に入れるどころか、逆にもっと頭のいい強欲な奴らにむしり取られるのがオチだ。
・追記
「欲しい欲しい」と言い続けている者が麻薬中毒者でないのであれば何なのか。
「お金持ちになったら何をしたい?」と尋ねる者が死神でないなら何なのか。
必要であることと欲しいことをどこで線引きするのか、また、自分の身の丈に合ったことをどのように判断するのか、といったことは、様々な経験を積んでいき、取り返しのつく失敗をしていくことで分かるようになっていく。
それは書類上の経歴などで分かることではない。
どんなことであれ、個人としての経験が自分の成長において重要なのであり、どこに所属していたのか、誰と関わっていたのかといったことが必ずしも重要とは言えない。(福沢諭吉が「飯を炊くことも学問だ」と言っているが、そのようなことを理解できるのかどうかということ)
今の世の中は漫画「カイジ」の世界に似ている。
だからそれに影響を受けたというドラマ「イカゲーム」に共感する者も多いのだろう。
実際にはそのような作品の主人公のようにバカなことをやって大成功し、大金持ちになる者など一人もいないのだが、株などで「元手100万円から始めて100億儲かっちゃいました」などとバカげた嘘を吐いている奴もいる。
そのような嘘やほのめかしによって不幸な境遇の者がもっと不幸になっていく。