「ロシアはウクライナでなく日本攻撃を準備していた」などという記事がnewsweekに出ている。

しかし、この記事の内容には根拠がなく、支離滅裂であるように思える。

ロシア政府がそのような無謀な作戦を実行したとしても何らメリットはなく、敵を増やすだけになる。

 

このような記事が主要メディアで流れるようになってきたということは、何者かが本当に日本を攻撃する計画を立てているということなのだろう。

それがスパイによるものなのか、それとも偽旗作戦なのかは分からないが、実際に日本が攻撃を受けたという一報が紙面に躍るようなことがあればその筋のウクライナ人が必ずこう言うのだろう。


だから言ったのに!」(我々はこうなる前にロシアがあなた方を狙っていると忠告していたはずだ)


つまり、日本がロシアから攻撃を受けて得をするのはウクライナ、ジョージア、モルドバ(+NATO)ぐらいであり、ロシア側が得をすることなど何一つないどころかさらに立場を悪化させることになる。

もはやウクライナにとっては日本・アメリカ、あるいはNATO辺りが加勢でもしてくれない限り、勝利が絶望的な状況になってしまっているため、そのようなことを考えていてもおかしくない。


もし攻撃を受けるのだとしたら、恐らく北海道か東京なのだろう。

あまりピンと来ない場所がやられても戦意高揚効果が薄い。

 

また、ロシア軍がNATOをあからさまに攻撃するということもないはず。

ロシア政府はウクライナとジョージアに対し、NATOに加盟しないように再三にわたり警告を発してきたが、それはロシアがNATOと戦う気はないことを意味している。

しかし既にポーランド領内がロシアからと思われるミサイル攻撃を受けてしまっているため、限定的となるような戦い方、あるいはウクライナだけではもうどうにもならなくなっているため、NATO加盟国以外の地域でロシアと戦ってくれる国がどこかないのかとNATOが考えている可能性もある。

 

最近の動向を見ていればNATO(特にアメリカ)には戦う意思が感じられず、ウクライナや台湾を戦場にし、武器弾薬、資金等の支援をする形で事なきを得ようとしているように思えるが、そろそろ日本や韓国辺りも戦場にしていかないと非常にまずい状況になってきてしまったということなのかもしれない。

 

 

ロシアはウクライナでなく日本攻撃を準備していた...FSB内通者のメールを本誌が入手|ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト (newsweekjapan.jp)

 

 

 

・追記

「ロシアはウクライナでなく日本攻撃を準備していた」という話は「ロシアはウクライナだけでなく日本攻撃も準備していた」という話であればまだ少しは信憑性があったのかもしれない。

ロシアのウクライナへの侵攻は2014年のクリミア侵攻から始まっているのだから、かなり長い期間をかけてウクライナの攻略を進めてきたことは明らかであり、今回の全面侵攻も周到に計画されたものであったはず。

それなのにロシアはウクライナには興味がなく、日本を攻撃する準備をしていたとするのは荒唐無稽にしか思えない。

もしこのタイミングで日本とロシアが戦うことになればウクライナと日本がロシアを挟み撃ちにするような恰好になるのだし、西側諸国やアメリカとの関係が最悪の状況下で日本とも関係を悪化させることになり、ロシアにとって何もメリットなどない。

 

 

・追記

もし本当にロシアが日本を攻撃してくるようなことがあれば、アメリカとロシアが裏で繋がっている証拠になると言っていい。

そんなことをしてもロシア側にはメリットはないが、アメリカ、NATO、ウクライナにとって大きいメリットがある。
アメリカのメリットとしては、在日米軍の存在意義を認識させたり、これまで以上にアメリカの武器弾薬を買う動機になったり、アメリカが戦場にならずに済む、といったことが挙げられる。(現に岸田は2027年度に防衛費をGDP比2%にするよう指示しているが、恐らく大半は在日米軍の維持費やアメリカからの武器弾薬等の購入費になるのだろう)
NATOとしても日本とウクライナでロシアを挟み撃ちにしてくれればロシア軍の戦力を東と西に分散させることになり、ウクライナ情勢が好転し、当面の間、バルト三国やフィンランドなどへ侵攻する脅威も低下する。(日本とウクライナはNATO加盟国ではないため攻撃を受けてもNATO条約第5条が適用されず世界大戦にはならないことも好都合)
では、ロシアにとってどういう理由があれば日本を攻撃してくるのかというと、国としては何一つない。ただ日本のどこかの都市を破壊することになるだけであり、陸上部隊を日本に上陸させて占領することは難しいはずだし、そうするだけの正当性もない。しかし、日本をとりあえず攻撃してくれればプーチン政権の富と権力が保証されるというのであれば、どれだけロシア国民が犠牲になろうとお構いなしということなのかもしれない。もしそれが現実になった場合、あのプーチンは本物のプーチンなのかどうかさえ疑わしい。