日本が台湾政府を守るために中国と戦争をするなどということは当然狂っているが、台湾を守れないと次は沖縄だなどと言っている政治家がいる。
しかし実際にはそれは逆であり、日本は尖閣諸島や沖縄を防衛することに専念していれば容易に攻略されることはまずないが、台湾政府を守るために自衛隊が中国軍と戦い、それに失敗した時には尖閣諸島や沖縄も危機に瀕するのだろう。
中国と戦争状態になれば貿易面でも大打撃になるのだから、重要な貿易相手国と戦争をするバカなどまともな人間が政権を担当していればあり得ない。
中国は尖閣諸島の資源が欲しいだけなのだから、資源を何らかの形で渡せば問題ないのだろう。
例えば、日本側が主導して開発を進め、中国に優先的に低価格で安定供給する取り決めをするといったこと。(とりあえず10年~20年程度の期間)
領有権に関しては棚上げにし、体裁の上では日本側に分があり、ビジネスの面では中国側に分があるようなやり方であれば悪くないはず。
中国が台湾を併合するということは台湾政府が中国共産党政権側になるということであって、中国が台湾に住む人々を排除するということではない。
従って、「台湾防衛」という表現は台湾政府を守るという意味になるのであって、台湾島やそこに住む人々を守るという意味にはならない。
・追記 (中国にとって台湾は自国の領土だと言っているのだから、台湾を植民地支配し、そこに住む人々を奴隷にするということではないはず)
極東の島国である日本は言うまでもなくNATO加盟国でもないにもかかわらずNATOのパートナーなどといった不明瞭な位置づけとされ、ロシアに対する厳しい経済制裁に同調しているが、NATOは先日、ロシアを敵国認定しており、さらに、フィンランドとスウェーデンのNATO入りをスピード承認しようとしている。
NATOがロシアを“敵国認定” プーチン氏「軍配備なら相応の対応する」と警告|テレ朝news-テレビ朝日のニュースサイト (tv-asahi.co.jp)
つまり、現政権は自衛隊を中国軍ともロシア軍とも戦わせるために積極的に海外に展開してNATO側として戦争することをいとわない態度を取り続けている。
また、ニュークリア・シェアリングについても、日本を防衛することには繋がらない。
それはアメリカの核兵器を同盟国に配備し、まずは同盟国に核兵器を使用させる意図があるのであって、同盟国を守るために配備しようとしているわけではない。
アメリカ政府やアメリカ軍にとって戦略上の意味はあるが、その同盟国にとってはむしろ自国を危険に曝すことになる。
核兵器がなければ自国を守れないと思うのであれば、それを開発する能力だけ持っていればそれでいい。
アメリカ政府がウクライナに大量に武器を供与し、積極的に戦わせようとしたり、勝利を確信しているというようなことを言っているのは、アフガンの失敗を繰り返したくないためなのだろう。
・追記 (戦争というのは負けた側が勝った側の陣営になるということなのだから、アメリカ政府はウクライナがロシア側の陣営になって欲しくないと思っているはず。クリミア半島やドンバス地方が侵攻を受けた時にはアメリカもイギリスも何もしなかったのだから、ブダペスト覚書はあまり意味がないように思える。そもそもその覚書によれば、ロシアもウクライナの安全を保障する立場にあったのだから、なおのこと無意味な感じがする。)
「英米の情報機関と軍特殊部隊の混成チーム」が「大統領以下、政権幹部と最高会議(議会)指導者」らを友好国などに脱出させ、亡命政権の樹立をサポートする計画があるらしいが、ニュース記事ではゼレンスキー大統領自身がウクライナ国内に留まる意思が固いことから、それを尊重し、準備完了から既に4か月も経過した現在も徹底抗戦を続けているということになっている。
英米が大統領脱出準備 亡命政権樹立を支援―ウクライナ:時事ドットコム (jiji.com)
このことはまさに台湾政府についても検討するべきことであり、例えば大陸から遠く離れたどこかの島などに政権幹部等を脱出させ、亡命政権樹立の後押しと安全の保障をすることで台湾有事を回避し、極東の平和維持に貢献できる。
亡命政権というのは恐らく表立った活動を控え、友好国に保護されることを意味するのだろうが、実際には現台湾政府は亡命政権に準ずる存在になっており、「中国全土を代表する政府」であるという立場を取っている。
当然、中国政府はそれを認めず、台湾政府が台湾を統治することも認めていない。
もし、中国軍が台湾に対し武力侵攻に及んだ場合、台湾政府はもう一段階の亡命を速やかに検討し、友好国に保護を求め、亡命政権を樹立することで自らの生命・財産を守り、機会があればまた復帰することも可能性としては残る。
亡命政府 - Wikipedia
※追記
林外相はラブロフ外相と同席するのを避けるためにG20夕食会を欠席したらしいが、外務大臣が外交の場で「あいつがいるから俺は欠席する」という態度が許されるのかどうか疑問。
現政権はもはやロシアと外交する気はないということなのか。
それともこの政権には意思というものがなく、ただ欧米に同調することしかできないということなのか。
現状を見ると、もし日本と韓国がNATO側としてロシアと対峙するのであれば、ロシアは完全に包囲されているような恰好になるのだし、NATOが東方拡大をさらに推し進めていることで余計に緊張状態をエスカレートさせているように思える。
林外相、G20夕食会を欠席 ロシアと同席回避か: 日本経済新聞 (nikkei.com)