ヨウ素やポビドンヨードは甲状腺に異常のある者が使用すると甲状腺腫や甲状腺機能低下症(甲状腺ホルモンが不足した状態)を起こすことがあるが、使用を停止すれば改善する。(稀にアナフィラキシーショックが起きる人もいる。)

https://www.ito-hospital.jp/06_iodine/01_about_iodine.html

健康な者であれば「甲状腺にはヨウ素をとり過ぎても問題の起こらない仕組みがありますので、普段はヨウ素のことを気にかける必要はありません」と言われているが、稀に問題が起きる場合もある。

https://www.ito-hospital.jp/06_iodine/02_01food_including_iodine.html

 

「日常的にヨウ素を摂取していると、常に甲状腺にヨウ素が足りている(充足)状態となります。ヨウ素充足状態では、新たにヨウ素を摂取した場合でもヨウ素の甲状腺への取り込み率は小さく、多くが尿として排出されることが分かっています。」

https://www.env.go.jp/chemi/rhm/h29kisoshiryo/h29kiso-03-07-16.html

 

ヨウ素は皮膚からの吸収率は0.1%だが、口からの吸収率は100%だという。

(ここで言う「口からの」というのは口の粘膜のことを言っているのか、それとも飲み込んだ場合のことを言っているのかは不明。)
https://www.nagasaki-clinic.com/iodo/

 

あまり習慣的にヨウ素を使用しない方がいいと日本の多くの医者は言っている。

https://news.yahoo.co.jp/byline/horimukaikenta/20200804-00191721/

https://times.abema.tv/posts/8618437

https://toyokeizai.net/articles/-/368616

https://kagayakiclinic.jp/contents/kagayaki/040.html

 


私見だが、風邪のような症状があらわれる前の段階でヨウ素を喉に使用し、次亜塩素酸水などで鼻の消毒もしている限りはCOVID-19に感染するリスクはほとんどないように思えるが、あまり多用しすぎると健康な者であっても甲状腺に問題が起きることも稀にあるため、使用する場面を考えた方がいいらしいが、ヨウ素を使用しすぎることによる弊害はどちらかといえば甲状腺への障害ではなく、粘膜を痛めることの方だと思える。

人が集まる場所に行った時や誰かと目の前で会話した時などはヨウ素の使用をためらうべきではないが、人と接触したとは言えないような場所に行った時などは水道水によるうがいで十分らしい。

甲状腺に問題が起きても使用を停止すれば普通は元に戻るため、「(ヨウ素の使用に対し)専門家は懸念」といった記事は大袈裟だろう。

ヨウ素によって「常在菌のバランスを乱してしまう恐れもある」とまで言っている者さえいる。

常在菌がSARS-CoV-2に効果があるわけはないのだし、うがい薬によって常在菌のバランスを崩し、何らかの障害が起きたという報告があるならそれを言わなければならないが、そういった説明責任も果たさずにいるのであればこじつけやこけおどしとしか思えない。

常在菌などが病気の菌やウイルスを退治しているのではなく、免疫機能が退治しているはず。免疫機能とは自然免疫と獲得免疫のこと。

https://wellbeinglink.com/treatment-map/cancer/immunity/

口内の常在菌によって感染症から守られていると主張するなら、ヨウ素によって常在菌を死滅させてしまったことでどういう感染症になったのかという事例を出すべき。

ヨウ素によって常在菌も病原菌やウイルスも一緒に大部分を死滅させることになるが、常在菌の善玉菌と日和見菌だけ復活せず悪玉菌だけが増えるということが本当にあるのかどうか。

「口内の常在菌がCOVID-19に罹りにくくするというわけではなく、常在菌のバランスが崩れてしまうことによって悪玉菌が増えてしまい、何らかの病気(カンジダ症や肺炎など)に罹りやすくなりますよ」と言うなら、その事例を出すべき。

つまり、「イソジンで習慣的にうがいをしていたらカンジダ症になりました」といった事例があるのかどうか。

唾液や粘膜が感染症から守っているというなら分かるが、本当に口内常在菌が感染症から守る機能を持っているのかどうか疑問。

腸内であれば善玉菌の存在とその働きが確認されているが、口内でもそういうものがあるのかという疑問もある。

ヨウ素に限らず、水であれ歯磨き粉であれ洗口液(リステリンなど)であれ、やはり常在菌も一緒にある程度殺しているはずだが、それらによって常在菌のバランスが崩れるということはないのか。

ヨウ素だけが強力過ぎて問題だというのが不自然。口内の悪玉菌だけを殺すということがそもそも不可能なのだから、日本の多くの医者は口内を清潔することを否定しているのと同じことになる。

大抵の人は毎日の歯磨きや口をすすいだりうがいをしたりすることで一日の中で何度か口内の菌が大幅に減る状態になる。その後の食生活や生活態度等でまた様々な菌が常在するようになるが、口腔ケアで毎日何度もリセットされていることになるのだから口内の菌の状態など気にする必要はないはず。

最近では口内フローラという言い方をするようにもなっているようだが、口内にも善玉菌が存在し、腸内のように良い働きをしているのかどうかというのも疑問。
https://mainichi.jp/articles/20200804/k00/00m/040/278000c

イソジンやのどぬーるスプレーは昔から売られているメジャーな製品であり、使用者も相当多く存在するのだから、それらを喉に使用することによって問題が起きる事例がそれなりにあればとっくに騒ぎになっている。

 

「水のみでうがいをすると、うがいをしないグループよりも風邪にかかる確率が下がったものの、ポビドンヨードでうがいをするグループは効果が認められなかったのです」などと主張する日本の医者や専門家もいるが、その医者や専門家はどの程度の量をどのタイミングで使用したのかさえ説明していない。

(恐らくその実験はかなりの濃度で行っている。もし、ポビドンヨードでうがいをしたグループの実験内容が、高濃度のポビドンヨードを外出前のタイミングで使用し、帰宅後には何もしないといったものだとしたら相当悪質なやり方になる。常識的に考えれば、適度なポビドンヨードの濃度で帰宅後にうがいをしているのであれば、なぜうがいをしなかったグループと違いが出ないのかということになる。仮に粘膜をいくらか痛めたとしてもウイルス暴露後に消毒していることに変わりはないのだから不自然なデータに思える。水でうがいをしたグループとポビドンヨードでうがいをしたグループは当然同じタイミングでうがいをしなければ正当な実験とはいえないはず。)

https://news.yahoo.co.jp/byline/horimukaikenta/20200804-00191721/

https://times.abema.tv/posts/8618437

https://kagayakiclinic.jp/contents/kagayaki/040.html

 

「うがい薬として使う場合、忘れてはいけない大切なポイントが「正しい濃度に薄めること」。
濃すぎても、薄すぎてもいけません。
適切な用量を守らないと期待する殺菌力が発揮されないからです。例えば「イソジン®うがい薬」の場合は、「1回、本剤2~4mLを水約60mLにうすめて、1日数回うがいしてください」と指定されているので、それをきちんと守ることが大切です。」

https://www.isodine.jp/about/

 


ヨウ素の上限量は3mg/日とされているが、のどぬーるスプレー15mLが100回分スプレーできると仮定した場合、一回のスプレーで約0.75mgのヨウ素が含まれるため(100mL中0.5gのヨウ素を含んでいるのだから100/15=6.66…、0.5/6.7=0.075、100回分スプレーできるとして0.075/100=0.00075g=0.75mg)、3回スプレーすれば2.25mgのヨウ素を摂取したことになる。(2回スプレーなら1.5mg)

https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/detail680.html

100回分という仮定がおおよそ正しいとすれば、毎日のどぬーるスプレーを使用したとしても上限量を超えるわけでもない。

(個人的な使用感としては、のどぬーるスプレー15mLは50回よりはずっと多く使用できるように感じるため100回程度ということにした。)

 

・追記

ノドヌールスプレー1mlに含まれるヨウ素は5mgであり、1mlは水滴で言うと20滴程度らしい。1回の噴射で20滴程度もないだろうから、仮に5滴程度だとすれば5mg/4=1.25mgとなり、10滴程度だとすれば2.5mgとなる。1日耐用上限量とされる1mg~3mgと同程度ということらしい。個人的な使用感としては1回の噴射で5滴分も出ていないように思える。これがイソジンであれば1ml中7mgであり、うがいをしてほとんど吐き出すのだから身体に吸収される量としては気にするレベルではないのだろう。)
液体1ミリリットルは、水滴でいうとだいたいどのくらい(何滴分く... - Yahoo!知恵袋

 

・追記

目薬1滴で0.05mlと言われている。

のどぬーるスプレー1噴射で目薬2滴程度だとすると、1噴射で0.5mgのヨウ素を摂取していることになる。(弱めに噴射した場合)

 


耐容上限量 (UL,tolerable upper intake level)
ある性・年齢階級に属するほとんど全ての人々が、過剰摂取による健康障害を起こすことがないとみなされる習慣的な摂取量の上限。

 

 

「連日 1.7 mg/日のヨウ素(ヨウ化物)を摂取した人に甲状腺機能低下が生じることから、アメ リカ・カナダの食事摂取基準は成人のヨウ素の耐容上限量を 1.1 mg/日としている 110)。実際、中国やアフリカでは、飲料水からの 1.5 mg/日を超えるヨウ素摂取が甲状腺腫のリスクを高めてい る 129,130)。しかし、日本人のヨウ素給源である昆布に含まれるヨウ素の吸収率がヨウ化物よりも 低いとする報告があること 108,109)、さらに動物実験の段階ではあるが、大豆製品がヨウ素の利用を妨げていることが確認されていることから 131,132)、この値は日本人のヨウ素の耐容上限量に適用できないと判断した。前述のように、日本人のヨウ素摂取量は平均で1〜3mg/日と推定できるが、甲状腺機能低下や甲状腺腫の発症は極めて稀である。これより、我が国の一般成人に限定すれば、3mg/日をヨウ素摂取の最大許容量、すなわち健康障害非発現量とみなせると判断した。そして、3.0 mg/日が 一般集団についての推定値であることから、不確実性因子を1として耐容上限量を 3.0 mg/日と 試算した。」

https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586568.pdf

 

 

 

7/20付けの記事では、イソジンのSARS-CoV-2に対する抗ウイルス効果を確認したという内容も出ている。

 

「ポビドンヨード(PVP-I)を有効成分とするBETADINE®製品は世界中の医療機関と消費者から感染症の予防と治療に使われており、国内でも1950年代からイソジン®シリーズとして展開しております。」


「ポビドンヨード(PVP-I)は世界中で感染対策に使われている代表的な殺菌消毒剤の有効成分のひとつです。主に昆布やワカメなどに含まれているミネラルの一種である「ヨード」と、毒性を下げ水によく溶けやすくする為に「ポリビニルピロリドン」という成分から作られます。ポビドンヨード(PVP-I)は市販されている茶色のうがい薬や、手指を殺菌・消毒する医薬品の有効成分のひとつで、強い殺菌効果を持っており、さまざまな種類の細菌やウイルスに効果を発揮します。」

 

「ムンディファーマは、シンガポールのデューク・シンガポール国立大学(NUS)メディカルスクールで行われたin vitro試験により、COVID-19疾患を引き起こす新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対するBETADINE®製品(イソジン®)の抗ウイルス効果を確認したことを発表しました。
この試験は、ポビドンヨード(PVP-I)を有効成分とするBETADINE®製品のうち、消毒液(10%PVP-I)、手指消毒液(7.5%PVP-I)、うがい薬/マウスウォッシュ(1.0%PVP-I)、のどスプレー(0.45%PVP-I)の4製品を対象として行われました。4製品すべてにおいて、30秒で99.99%以上のSARS-CoV-2 の不活化が認められたことにより、BETADINE®製品の強力な殺ウイルス効果が示されたことになります。」

 

「弊社は、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対するBETADINE®製品の有効性を確認できたことにより、この世界規模の危機を克服することに貢献できると期待しています。
過去の研究からも、BETADINE®製品は中東呼吸器症候群(MERS)や重症急性呼吸器症候群(SARS)などの大流行を引き起こしたMERS-CoVやSARS-CoVなどの広範なウイルスに高い効果を持つことが示されています。ポビドンヨード(PVP-I)に関しては、エボラウイルス、ノロウイルス、インフルエンザウイルスに対する殺ウイルス効果が幾つかのin vitro研究で実証されています。ポビドンヨード(PVP-I)を含むBETADINE®シリーズの製品は、60年以上にわたり世界中の医療機関において信頼を得ており、感染症の予防や治療に使われてきました。」

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000028.000016572.html

 

 


また、大阪の知事がイソジンでうがいをするように推奨したことによってまたパニック的な買い占めが起きてしまい、どこにもヨウ素やポビドンヨードが含まれる消毒液が売られていない状況になってしまった。

予め十分にそれらを確保し、これからそういった物を配るので、それを使用してくださいというのであれば分かるが、段取りが狂っていたことで、結果としては店頭からそれらが消えたことと株価のつり上げに繋がってしまっている。


https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00064174
https://www.kobayashi.co.jp/seihin/nn_s/
https://www.kobayashi.co.jp/corporate/news/2018/180703_01/index.htm

https://www.kenei-pharm.com/medical/countermeasure/toxicity/07.php