ロケット技術は確かにこの数十年で進歩してきたが、燃料を使う方式はどうしても古臭く感じてしまう。その方式ではどう頑張ったとしてもコスト、リスク、スペースデブリ発生、等の問題が残ってしまう。気軽に何度も宇宙に行くということも不可能であるため、宇宙開発やスペースデブリ掃除も現実的ではない。

 

反重力という発想自体はあるが、それをもし実現できるとしたら、それは物理学や天文学とは無関係の分野から生まれるのかもしれない。

いかにも関係が深そうな分野でいくら研究し続けても恐らく出てこないだろう。考えること自体は自由なのだから、専門分野でなくても少し取り組む価値はある。そういった典型的な実現不可能なものは無関係の分野や子供の世界などから出てくるのかもしれない。

重力に逆らうだとか、斥力だとかいったものではなく、反重力のように見えるだけで実際には簡単な原理で浮いているという現象でなければ不可能なはず。

 

ただ強力な磁石で反発する力を利用しても恐らく宇宙まで到達することはできないのだろうが、それを複数組み合わせることでもしかしたら可能なのかもしれない。10,000段階ぐらいの反発を利用できる連続発射台のようなもの。

理屈の上では何度も反発させることができるのであれば宇宙に到達させることもできることになる。それができれば発射コストはかなり抑えられる。

打ち上げる籠のような物の下に磁石を取り付け、発射台にもそれに反発する側の磁石を取り付ける。その反発を繰り返すことさえできればロケットの代わりになるのかもしれない。ドローンなどを利用して発射台を200,000台ぐらい上空に待機させればよい。

2019年時点で、最近のドローンの姿勢制御プログラムはかなり進んでいることが分かっている。(Raffaello D'Andreaのチームが開発したドローンなど)

https://www.youtube.com/watch?v=RCXGpEmFbOw

複数のドローンに磁石を運ばせるというより、ドローン自体に磁石としての機能があれば運用しやすい。(ドローンの上部に磁石が取り付けてある。)

 

一度、磁石で浮かせた籠の下に複数のドローンが入り込み反発させるということを繰り返す。

籠の両サイドにドローンを配置し、挟み込むように潜り込ませる必要がある。それを連続で1万回程度続けられるのであればかなりの高さになるはず。

あるいは籠を360度取り囲むようにドローンを配置して中心に向かうように動かせばいい。

高度36,000km程度までドローンを筒状に配置すればいい。

しかし、このような方法の場合、上昇すればするほど風の影響を受けてしまうため、余程、正確に風の影響を計算に入れることができない限り無理。

そして何より、ドローンにはモーターが使われているため、強力な磁石の影響を受けないように設計しなければならない。

 

ドローンの内、何機から故障したとしても数が多ければ反発回数を12度増やすことで対処できるはず。

一度の反発による上昇距離約4m x 1万回で約40,000kmまで上昇する。

大型の輸送機を数機飛ばして、上空に全てのドローンを待機させる。バルーンをドローンに取り付けて待機位置まで上昇したところでバルーンを破裂させるというやり方も考えられる。

*恐らく、籠を磁石で上に飛ばすだけでもかなりの困難が伴うため、籠自体にドローンのようなプロペラを複数取り付け、姿勢を安定させる必要がある。

 あるいはLevitronU-CASのように回転させて安定化させたり、反磁性体との配置によって安定化させる必要がある。

 

軌道エレベーターの場合、籠の昇降には電気動力を用いるとあるが、磁石でそれができればそのコストは掛からない。

しかし、恐らく軌道エレベーターは実現しない。静止軌道まで約36,000kmも距離があり、その高さまでケーブルなどを伸ばすのはカーボンナノチューブ等の素材を使ったとしても数十年~数百年間維持させることはできないはず。理論上は可能だしても、やはりスペースデブリなどの影響でリスクが非常に高くなる。それこそバベルの塔のような発想のように思えるし、数万kmも続く構造物を長く持たせるということにはどんな素材を使おうとも疑問がある。ケーブルを伸ばすだけの物だとしても、やはり長くそのままの状態にしておくことで風や鳥や雷やデブリなど、様々な影響を受けてしまうはず。何よりも維持コストがかなり掛かるはず。

 

高度36,000km程度までドローンを筒状に配置することが出来ないのであれば、途中まで配置し、それをブースターの代わりに用いるということもできるのかもしれない。

ドローンを軌道エレベーターのレールに見立てた使い方もありうる。動かさない方が難度も下がる。これで即席のリニアモーターカーのようなことが出来るのかもしれない。

しかし、この方式だと恐らくかなり籠もドローンも重くなってしまう。このような方法で籠を上昇させる場合、ドローン自体には籠の重さが伝わらないため、ドローンには重さによる負担は掛からないことになる。

持ち上げているのに重みが掛からないということに最大の特徴がある。

 

最も強力な磁石であるネオジム磁石を使用。