ただ君が好きなだけ⑦母が再婚して父とも祖父とも祖母とも血の繋がりのなかった僕は不仲な家族間で母だけを不憫に思いながら幼少期を過ごしてきた。母はいつも寂しそうで。自然と家族の中で血のつながりのある僕に固執した。都内の大学を卒業して地元に帰ってきて就職した僕は母に言った。「もう離婚しても大丈夫だから」そうして熟年離婚をした母をひとりにする事は出来ずに結婚してからも母と同居してくれる相手を探して結婚した。