今の中2の集団クラスを持ち始めてもうすぐ一年。
大学との兼ね合いから辞める寸前までいっていたのだが、
平尾先生からの提案で、
北習志野校舎に移動すれば時間の融通も利くし続けられることがわかり
続けることを決心したばかりだった。
塾は3月から進級扱いになるので、来週の授業が2年生最後の授業となる。
すなわち僕が教えてあげられる最期の授業でもある。
今日、その事実を、教室の中で最後残っていた数人の生徒に打ち明けた。
「まだ決定じゃないんだけど、もしかしたら別の校舎に行くかも知れない。
だからお前ら、俺がいなくなってもがんばれよ。」
「え、先生いなくなるの?」
「え~じゃあ数学誰が教えてくれるの?」
みんな動揺していた。そんな中、一人の生徒がぼそっと言った。
「先生いなくなるんなら、俺この塾やめようかな…。」
その生徒は、一年前、僕が彼らに始めて授業をした日に
「先生の授業って分かりづらい」
と言っていた生徒だった。
集団授業駆け出しの自分は、授業をうまくこなすことができず、教え方もヘタクソ。
気づけばその生徒は僕の授業をまともに聞くことをしなくなっていた。
注意しては、教室から出ていく日々。
「嫌われたらどうしよう」という思いもあり、叱ることもできずにいた。
そんなある日、彼のあまりの態度の悪さに、本気で怒ったことがあった。
そしてその時彼に誓ったのを覚えている。
「俺の授業は確かに前の先生より分かりにくいかもしれない。でも絶対お前の数学の成績上げてやる。
この塾卒業するまで全力で面倒見てやるから俺を信用しろ。」
思い返しても、臭いセリフ。
でも、それから徐々にではあったが、彼が授業を聞くようになってくれた。
今でも授業には遅刻はするし、アホみたいな奴だが、勉強の切り替えはちゃんとできるし、
根は良いこの生徒。
そんな彼が、自分の校舎移動で、塾をやめると言った…。
塾目線で言えば、よくないことだが、
自分の感情から言うと…、本当に嬉しかった。聞いた瞬間思わず泣きそうになった。
「熱意は自然と伝わる」
ある先生が言っていた言葉だが、本当だった。この瞬間のために今までの辛さがあったんだと思った。
2年間、何度も辞めようと思ったが、今日の彼らの言葉のおかげで人生が変わった。