選択的夫婦別姓に反対している先頭集団に、普段、古来とか古(いにしえ)と言って、日本の歴史の長さをアピールしてる人たちがいるけど、そういう人たちに合っているのは夫婦別姓で、むしろ夫婦別姓を強要するぐらいが歴史の長さアピールに合致するのになと思う。日本の伝統は別姓か姓なし。法律婚のことを言っているというのであれば、法律婚をして同姓にするというのが、日本独自のアイディアだったわけではないから、日本には日本のやり方があるとキレるのも違う。同姓強要は伝統的家族観(家制度)支持が理由で、明確にそれは言っているけど、同姓強要自体は歴史の長さアピールと矛盾して、短期間の価値観の切り取りだから、いつも聞くたびにもやもやする。同性婚に反対するのも同じ理由だから、片方だけが認められるということはないんだろうなと思う。自民党が鎮座する限り、今後10年以内に認められるとかはなさそう。大規模デモなんかが起きれば分からないけど。

 

 高市早苗議員は選択的夫婦別姓反対のようだけど、ここはぜひ首相になってもらって、女性が女性を抑圧している構図を世界に示してもらいたいなと思う。初の女性首相が女性を抑圧って、昔ならともかく、今なら強烈な印象を残すと思うし、闇深さも強調される。実態とかけ離れた盛った姿をアピールされるのは迷惑だし、実態を反映していて逆にいい。彼女の昔のコラムタイトルは”大和の国から”で歴史の長さアピール集団の一員。反対理由の肝は伝統的家族観推しだけど、それを薄めるための言い訳として、別姓夫婦、同姓夫婦、通称夫婦が存在するようになって複雑になるからと言ってるけど、事態が複雑になることを理由に差別放置ってすごいなと思う。別姓が認められたからって通称使用が否定されるわけではないけど、そこを突っ込まれないように先手を打ったんだろうなと思うけど、その理由づけが苦しくて、こんなのが通るなら、私は確定申告が年々”複雑”になってるから申告自体をやめたいなと思うし、世の中、以前と比べて複雑になってることなんてたくさんある。

 

 オリンピックのごたごたの時に、”相変わらず高齢男性が仕切っている国だというのが明るみになった”と報道していた海外メディアがいくつかあったけど、女性が首相になっても担がれた人としか今のところ見られないんだろうなと思う。抑圧してる側ならなおさら。自民党女性議員を見ても、名誉男性にならないと活躍出来ないんだなとしか思わない私としては、”フェミニストが高市早苗を支持しないのは矛盾してる”という指摘は、もはや日本語として理解出来ない。