『イソムラサン』 | 手帳とコーチングとペースメーカーと私。

『イソムラサン』

人にはそれぞれ、心地良い起床・就寝時間があ
るものだ。
毎朝7:30にならないと目が覚めない私は、そこから弁当と朝食などを用意して次女の髪を縛ったりして8:00前に子どもらを送り出すため、何かイレギュラーなことが起こって2分でもロスがあると、お父さん号🚗を出発させることになってしまう。

だが私の場合、本当に心地良く起きられるのは9:00である。これは早く寝ても遅く寝ても、日照時間が長くても短くても、暑くても寒くても変わらない。
幼少期、幼稚園には通わず父も朝早くの出勤ではなかったので、私は小学校に入るまで夜の9:00に寝て朝の9:00に起きる生活を定着させていた。そこで体内時計にインプットされた時間が9:00。朝晩同じなので覚えやすい。

夜9:00になると、『ニュースセンター9時』が始まる。キャスターのイソムラサンが登場すると、2階に行かなければならない。パジャマ姿でそのオープニングテーマに合わせて歌ったり踊ったりしながらパジャマに着替えるのである。
だらだらして10:00を回ると、無彩色で面白味のない『ニュース解説』という番組が始まってしまう。イソムラサンより真面目そうな解説員が難しい顔で話し出すと、いよいよ深夜帯に突入したのだという緊張が走り、急ぎ2階に逃げるのであった。
勿論8:00台にベッドに入っていたこともあるが、寝る前に読み聞かせをしてくれていた父が、この後ニュースセンター9時を観るのだろうなと思いながら…。

その後イソムラサンさんはキャスターではなくなるが、ニュースセンター9時は“9時に寝る約束”という記憶として刻み込まれた。
数年後、イソムラサンが海外の支局長か何かで中継に登場すると、懐かしい故郷の父か叔父に会ったような気がしたものだ(父も叔父も存命です笑)。

先週,私が疲れて起きられないと子どもらももれなく遅刻していた数日間があった。
果たしてうちの子達の心地良い体内時計はいつに設定されているのか。私に合わせて朝は7:30になっているのか、夫に似て行き当たりばったりなのだろうか?等と考える日々。

私の体内時計イソムラサンは父より歳上だったが、ご存命なのだろうかと思っていたら、その日の新聞に訃報が。

虫の知らせとも言おうか。
やはり瞼の父なのだ。
(実父は存命です!)