「幸せの黄色い新幹線」
小さい男の子なら誰でも知っている黄色い新幹線「ドクターイエロー」。線路や設備を走りながら点検する「新幹線のお医者さん」です。運行は月に数えるほど。ダイヤも公表されず神出鬼没であることから偶然出会えたらとてもラッキーということから「幸せの黄色い新幹線」などとも呼ばれています。かくいう私も東海道新幹線の開業の年に生まれてかれこれ60年弱、いまだに見たことも、見たことがあると言う人にも逢ったことはありませんでした。
そんななか、ドクターイエローの引退が決まったというニュースが報じられました。二度と見ることができなくなるまでになんとか見ることはできないのかとネットを検索してみると走行予想を掲載しているWEBサイトがあるじゃないですか!7月の予想には日曜日が含まれていてちょうど仕事も休みです。息子くんに話すと「行きたい!」と大喜び。前日には「ドクターイエロー楽しみすぎて待ちきれない」とワクワクが止まらない様子でした。
観覧スポット探し
予想サイトによると京都駅に14:09に到着、新大阪駅には14:24に到着とあります。関西の新幹線の見える公園をいくつかリストアップしてみましたが、連日猛暑が続くなか来るかどうかもわからない列車を待ち受けるのは厳しいという結論に。そこで白羽の矢が立ったのは「京都鉄道博物館」です。屋上には新幹線や在来線の線路を一望できるスカイテラスがあり、時間までは空調の効いた博物館内で楽しく時間をつぶすことができます。万が一ドクターイエローに出会えなくてもここなら満足して帰ってくれるだろうということで観覧スポットはここに決定です。
朝一番に
京都鉄道博物館は息子くんが1歳のときに一度連れてきたことがあります。
博物館近くの駐車場は満車になると入庫待ちすらさせてもらえなくなることは前回学習済みなので朝一番にでかけます。開館直前に到着して駐車場には余裕で停めることができましたが、博物館前には入館待ちの人たちの長い行列ができていました。入館ゲート付近で蛇腹状に並んでいるのがチケット購入の列。建物に沿って長ーく伸びているのがチケットをすでに持っている人の列でした。事前にアソビューで電子チケットを購入可能で割引もあるのでぜひ事前購入を済ませておきましょう。
シミュレーターは事前予約制に
リアルなトレインシミュレーター。前回は1歳の息子くんにはまだ早すぎて私一人で楽しんだのですが、5歳となったら運転操作もできそうです。前回、予約制でかつ抽選だったの入館してすぐにそこを目指しましたが「新幹線は完売でキャンセル待ち」のアナウンス。なんとアソビューでの時間指定の事前購入制(100円)にシステムが変わっていました。そうと知っていれば事前に予約していたのですがもう遅いです。在来線はまだ予約に空きがあるようなのでその場で15:00の分の購入をすませます。
時間は十分つぶせました
ドクターイエローの走行予想は14時すぎ、博物館で4時間もの間時間をつぶせるかどうか心配しましたが杞憂でした。
鉄度模型を運転できるシミュレーター。運転席に搭載されたカメラ映像をみながら運転できます。朝一番なのでほとんど並ばずに遊べました。
その後たくさんのプラレールで自由に遊べる遊び場にロックオン。夢中で遊び始めました。
その間に展望台の下見に向かいます。
とにかく暑いので誰もいません。パラソルやベンチもあって少しぐらい待つだけならなんとかなりそうです。
新幹線も在来線もよく見えるロケーションです。京都駅が近いので新幹線もゆっくりと侵入してきます。
東寺をバックに新幹線が駆け抜けます。フェンスも低く子供でもよく見えそうです。
屋上を下見していると、仮面ライダーガッチャードのショーが11:00から始まるとういうアナウンスが。あわてて戻りますが、息子くんはプラレールに夢中で行きたくないとのこと。表向きの理由はそうですが、実は敵役の悪いヤツらが怖いということが過去にもあったので無理強いはせずに私だけ様子を見に行きます。
ショーの開催されている扇型車庫に向かう途中、ちょうど機関車が発車するところに出くわしました。かっこいいですね。
時代を感じる転車台ですが、これがまだ現役で動くのがすごいです。
車庫の屋根の下で仮面ライダーのショーが始まりました。ショー自体撮影可能なのですが、ネットへの公開はNGとのことでここで紹介はできません。息子くんのためにおっさん一人で撮影しました。ショーは観客席まで乱入してバトルするなど見ごたえのあるものでした。
その後、食事をすませておこうとしますが館内は大混雑。一時退場して、すぐそばの「梅小路パークカフェ」で食事をします。ピザもカレーもとても美味しかったです。
食事を済ませて博物館に戻ります。
来るか!?ドクターイエロー
博物館でまだ見ていなかった展示を眺めているとそろそろ予想時刻が近付いてきました。14時前に屋上のスカイテラスに向かいます。すでに望遠レンズを持ったお兄さんたちが何人か待機していました。これは間違いなさそうです。嫁さんたちはパラソルの下でおやつを食べて待機です。
予想時刻が近付くとさらに人が集まってきましたが、混雑というほどではなく全員が最前列で見ることができる状態でした。ただ予想時間を数分すぎても来る気配がありません。
本当に来るのか?焦り始めたころに…
キター!!
すごいすごい
京の街をするすると駆け抜けていきます
息子くんもばっちり見ることができました
息子くんパチパチ手をたたいて大喜びでした。はるばる来た甲斐がありました。
トレインシミュレーター初体験
ドクターイエロー遭遇の興奮も冷めやらぬ間にトレインシミュレーターの体験時間が近付いてきました。10分の制限時間内何度でも遊べます。
真剣な表情で運転していますが…
5歳児には操作システムの理解には至らず、適当にレバーをガチャガチャやってます。親があーだこーだーと指示しても聞く耳持たずに言われたことの逆をやろうとします。親もムキになって説得しようとしましたが「好きにやりたいの」とのつぶやきを聞いて我に返りました。ぴったり駅の停止線に停めるというミッションよりも好きに操ることを楽しませてあげればよかったのです。せっかく遊んでるのに「違う、そうじゃないやろ」とあれこれ口出しされたら楽しくないですね。残り時間は口出しをやめて好きに遊ばせてあげました。
その後、機関車の最終便に乗って、最終便だけ行われる転車台での機関車のダイナミックな回転を眺めます
ここで閉館時間も近づいてきたので帰ることにしました。息子くんは「まだ遊びたい」とは言っていましたが閉館時間の説明に納得してくれました。
結局まる1日いたので駐車料金は2,000円と高くつきました。途中に1日1,000円の札を掲げた民間駐車場の呼び込みがあったのですが、そこでもよかったですね。
とにかく無事ドクターイエローに逢えてよかったです。言い伝え通り「幸せがおとずれて」くれると嬉しいですね。待ってください、今この瞬間が十分すぎるほど幸せでした。