「しまじろうとキラキラぼしのクリスマス」

 4歳の息子くんの観劇デビュープログラムとして白羽の矢が立ったのは「しまじろうコンサート」。前列確約の高価なプレミアム席(5,500円)を押さえて準備は万端でした(意味深)。
 なんとか親子とも体調を崩すこともなく無事当日を迎えました。嫁さんは「やっと美容室に行ける」と今回は同行せず。開幕は夕方、朝からお気に入りの公園で体力を使いすぎないように気を遣いないがら息子くんとふたり過ごします。ランチはマクドナルドでハッピーセットと接待フルコースで盛り上げておきます。
 
 会場には電車で向かいます。運よく地下鉄中央線の新型車両に乗れてご機嫌です。
 
 オリックス劇場へは本町駅で降りて歩きです。とりあえずいちばん近いと思われた23号出口を目指しますがこれが階段を上ったり下りたりを何度も繰り返すハードコースでした。ベビーカーの人は無理して23号出口を目指すのではなく22号で出て交差点を渡ったほうがよさそうです。

到着

 開場時刻より少し早く到着しましたが、劇場の目のまえに公園があったのでノープロブレムです。
 
 すると公園にあふれていた入場待ちの親子連れがぞろぞろと劇場に向かい始めました。私たちも入場することにします。チケットを見せて入場した後、ロビーにてプレミアムチケット特典の光るブランケットを受け取ります。ペラペラと薄く小さいブランケット。あんまり使い道はなさそうです。
 
 劇中で手に持って応援に使う「キラキラスター」はペーパークラフトのようなもので自分で組み立てます。

座席は?

 私たちの席は1階前ブロックの最後列、11列の51-52番でした。下の座席表の赤い部分です。
 
 
 チケットを購入する前に座席番号は事前にわかるしくみで「後ろを気にせずにここならちょうどいい」と思ってとったのですが誤算でした。1列から11列までは平面に近いなだらかなスロープ。通路をはさんで12列目以降がひな壇になっています。前ブロックはひな壇になっていないので背の低い子供がすわっても前席が邪魔で全く見えないのです。子供用のかさ上げクッションなども用意されていません。膝上に乗せて大人目線まであげてあげてなんとか見えるという状態。4歳は膝上鑑賞不可で大人と同じ座席料金が要るというのに結局座席ひとつで膝上鑑賞させるしかないというこの仕打ち。プレミアム席の意味はあまりありませんでした。
 
せっかくプレミアム席を取るならば舞台の見やすさ、客席内を歩くキャラクターともコンタクトできるなどメリットが多い12列がベストかもしれません。
 
とりあえず、組み立てたキラキラスターと用意したしまじろうパペットを持って開演を待ちます。
 
 前座のプロ野球阪神のマスコットキャラクター「トラッキー」とのコラボの寸劇が始まりました。六甲おろしを歌いだしましたが「なんか違う」と息子くんも困惑気味。
 
膝上に乗せてあげた状態で、これです。本番には前席にお父さんが座られたのでさらに視界がさえぎられました。
 

うるさい!

 前座が始まってすぐ息子くんが「うるさい!」と両手で耳をふさぎました。PA機材の音質があまり良くないのにボリュームだけは大きく、耳障りに割れた大音量が耳をつんざきます。オリックス劇場は大きく3階席まであるので開場全体に届くようなボリュームでは前席のスピーカー前はうるさく感じるのかもしれません。USJのSINGやモンスターライブロックンロールショーなどの音楽ステージでは見せなかった反応です。こればかりは慣れてもらうしかありません。
 

本編開始

 前座も終わり、本編が始まりました。ガオガオさんの前説のあと、幕があがります。サンタの国にやってきたしまじろうたちが、星の子「きらりん」たちに出会い、サンタさんの出発に必要な星の道を完成させるというストーリーです。途中、クリスマスツリーの不完全な飾りを客席からの応援で完成させたり、バラバラに散らばってしまった「きらりん」たちを一緒に探して会場の隅にいるのを教えてあげたり、手に持ったキラキラスターを高くかかげて合言葉「キラキラ、エイッ」と応援したりと舞台と客席が一体となってストーリーをすすめる演出がされています。
 
 ところが息子くん、みんなで歌う「キラキラ星」でも歌おうとせず、みんなでキラキラスターを掲げる場面も私が無理やり手をつかんで上げさせる始末。本当に楽しんでいるのか不安になってきました。
 
 あと、歌のお姉さんが、「まなお姉さん」じゃなかったです。0歳の時から付録のDVDでずっと親しんできたまなお姉さんに会えると密かに期待していたのですが、土日は出演しないということがあとになってわかりました。ま、息子くんは特に気にもしていませんでしたので問題なしです。
 
 開幕から30分経ち、きらりんたちが行方不明になってみんなで探しに行こうというところで前半終了。15分の休憩時間になります。ここで息子くんからとどめの発言。
 
「もう終わり?」「帰る?」
 
え?ストーリーわかってる?今からきらりんたちを探しに行くのに。「のど乾いた」などといろいろと不平を言いだす息子くんをなだめながら(飲食禁止です)後半のスタートを待ちます。
 
後半は無事きらりんたちを見つけて、みんなで協力してサンタさんの星の道を完成させて無事サンタさんが出発できたところで幕が閉じます。
 
あとはダンスステージでおなじみのヒット曲とアンコールで終了です。ここだけは写真撮影可(動画は不可)となります。
 
 結局、息子くんがキラキラの満面の笑みを浮かべたのは真後ろの通路をとりっぴーが駆け抜けた時だけでした。この時もとりっぴーは後方の客席向きにアピールしながら歩いていたので見えたのは後ろ姿だけでしたが…。

帰り道、そして

 会場を出て駅に向かってぞろぞろと歩いていると歩道に「はなちゃん」のぬいぐるみが行き倒れのように落ちていました。帰り道にうっかり子どもが落としたんだと思いますが、息子くん「はなちゃんおうち帰れるかなぁ」と心配していました。やさしいやん。ただ劇の感想は一切なく、ずっとはなちゃんの心配ばかり。帰宅後「楽しんだかどうか正直微妙」と嫁さんに伝えます。ところが息子くんと一緒に風呂に入って出てきた嫁さんから予想外の言葉が
 
「息子くん”しまじろうのコンサート楽しかった。きらりんがいなくなってみんなで探した”って言ってたで」
 
 確かに次の日もおなじことを繰り返し言っていました。ちゃんとストーリーも追っていたようです。保育園でも自ら話題にしていたようで、「〇〇くんもしまじろうコンサート行ったって言ってたよ」と報告してくれました。
 

総括

 行ってよかったかと聞かれれば、もちろんよかったとなりますが思っていたのとは少し違いました。劇団四季ほど舞台装置や演出、照明が凝っているわけでもなく(当然か)、しまじろうのダンスを嬉々として踊っていた2~3歳のころのほうが世界観に入り込めたかもしれません。それも私がアラさがしをしすぎただけで息子くんが忖度なしに「楽しかった」と言ってくれているがすべてなのかもしれません。ただ、しまじろうコンサートはこれが最初で最後になると思います。
 
ちなみにブランケット、こんな感じで光ります。
 
ふ~ん。