はじめての有料席
規模の大きさ、そして混雑の激しさでも有名な「なにわ淀川花火大会」。5年前はまだ梅田側の河川敷にも入ることができ、有料席でなくても十分見ごたえがありました。これは2017年当時の写真です。白いフェンスの奥が有料席です。
昨年、息子くんにこの花火を見せてあげようと画策しましたが、勝手知ったる梅田側は工事で完全閉鎖。地元の友人に十三側に穴場がないか尋ねたところ「穴場などない。どこもかなり前から激混み。地元民でも河川敷に行くのはためらう」との返事。結局西中島南方近くの河川敷に突撃しましたが、大混雑の割に花火はかなり遠く、水面近くの仕掛けはいっさい見えず、遠くでぽーん、ぽーんとあがっているのを眺めるというありさま。
35mmレンズでこんな感じ。
息子くんも始まって早々に「もう帰る」。暑い、行列、混雑、退屈。息子くんに植え付けられた花火のイメージは最悪のものとなりました。
パパがみせたかったのはこんなのじゃない!悪いイメージを補完しなくては。そのためにはちゃんと、正面でみせてあげたい。こうなるともう有料席しかありません。チケットを買おうと公式サイトに行くと一番安いパノラマスタンドのうち、真正面の好位置、パノラマライトスタンド①、パノラマレフトスタンド①がすでに完売表示。あわてて他を押さえようとしましたがどこも買えません。とっくに申し込みは締め切られていました。息子くん花火補完計画は暗礁に乗り上げてしまいました。
ただ、サイトをよく読むと、キャンセル・無効分の再販をする可能性があるとのこと。希望の光が見えました!
それからというもの、再販がないかサイトのチェックを繰り返す日々が続きました。そしてついにパノラマレフトスタンド③の再販をゲット。一番安いとは言え、大人1名5,000円、子供2,500円でした。
そして絶望。
楽しみにした花火を翌日に控えた金曜日の昼過ぎのこと。私の勤務先の部内で7月に入ってから5名目の新型コロナ陽性患者が出ました。泊まり勤務明けだった私は時たま変な咳が出ることが気になり始めました。少し早退して自宅に帰るころには熱が上がり始めます。寒気とともにみるみる体温があがり、ついに38度を越えました。PCR検査の結果は「新型コロナ陽性」。
絶望です。
嫁さんには息子くんを連れて実家に疎開するようにお願いし、花火のチケットも託しました。
嫁さんひとりで息子くん連れてあの混雑に向かうのは厳しく、チケットは無駄になるかと思われましたが、急遽義妹が同行してくれることになり、花火観覧は決行されることとなりました。
私はというと体温は39.5度を超え、熱帯夜のなかエアコンも入れずに布団をかぶってブルブル震えながら遠く花火のことを想います。
混雑、感動、そして地獄
花火会場の最寄り駅はJR塚本駅ですが、大阪駅のホームに向かう行列が「USJのアトラクションですか?」という長さだったそうです。余裕を持って出たにもかかわらず会場に腰を下ろしたのは19時になっていたそうです。入ってしまえばさすが有料席。ゆったりと座れたとのこと。ちなみにパノラマスタンド席に座席はなく、もらった1名用シートを敷いて地べたに座ります。白いフェンスの先はさらにお高い席となります。
いよいよ19:30に開幕。水面近くの仕掛け花火もばっちり見え、息子くんも大いに喜んでいたそうです。よかった。
スマホで撮ってこれですもんね。ロケーションはここで全く問題ないでしょう。
フィナーレの動画を見せてもらいましたが、テレビ大阪で中継していた映像よりも嫁さんがスマホで撮った映像のほうが臨場感満点でした。アメブロは1分以上の動画をあげられないので、ラスト1分だけ切り取りました。
ああ、この場にいたかった!
そして、花火が終わった後、地獄が待っていました。有料席はブロックごとの退場となり、パノラマレフト③・ライト③は一番最後まで待たされたとのこと。おかげで駅に着くころには塚本駅が混雑で封鎖。御幣島駅か姫島駅まで歩くように誘導されたとのことでした。途中疲れた息子くんを抱っこしての行脚。そりゃぁ大変やったと思います。駅に向かう途中、義母に車で拾ってもらって事なきを得たようです。
あとで嫁さんに感想を聞いたら、ぽつりとこう言ってました。
「花火は最高やった。でも、来年は遠慮しとくかも」
ですよね。おつかれさまでした。来年はまかせてください。