僕は小泉純一郎が嫌いである。

 

何故に嫌いかと言えば、彼が郵政大臣(現在郵政省と自治省が合体して総務省になっている)の時に、「私は郵政の専門家です!私に任せてください!」とほざいていたが(僕から見れば)何もしなかったからである。

 

当時郵政省の管轄には(情報)通信事業があった。今でいえばITのインフラである情報通信事業の在り方を左右できる立場に(少なくとも見かけ上は)いた。当時の情報通信を取り巻く状況はどうだったかと言えば簡単に言うとNTTの独占。電話線にモデムを繋ぐのにもNTTが許可した機械を繋がなければならないし、繋ぐにはNTTへ申請し、許可を貰わなければならなかった。

 

彼が、「私は郵政の専門家です!私に任せてください!」と言った時に、僕ら情報通信事業に入った若手の一部は大いに期待したのである(僕だけかもしれんが)。でも、何も変わりはしなかった。

 

小泉純一郎は各地で郵政(郵便と郵便貯金)の民営化を各地で講演していただけなのでした。

 

で、日本の情報通信事業はかなり、かなーり、アメリカに遅れることになった。シスコとかルーセントというメーカーの名前を聞いたことがあるだろうが(ほとんどの人は聞いたこと無ないでしょうw)、あの当時素早く通信の自由化に気が付く人材ならば、規制を緩和し日本のNECとか富士通とかが世界に躍進していただろうと思うのです。

 

まぁ、ここまでは僕がなぜ小泉純一郎が嫌いかという理由。

 

んで、小泉純一郎の呪いとは何かについてが次のお話。

 

ご存知のとおり小泉純一郎は、自民党の古い(と自分で決めつけた)体制を攻撃し自民党の改革をやってのけた(そうしないと長年の自分の悲願である郵政民営化が出来ないからね)。

 

そして、「小泉型政治」≒「相手を批判する芝居」が有効だと誰もが思った。

そして、「相手を貶めれば自分の評価が上がる」という勘違いを、

なぜかは知らんが多くの政治家やマスコミがするようになった。

 

そして今でも多くの野党、話題を作って金儲けしたいメディアは、これを踏襲している。

 

※メディアと金儲けに何の関連があるかと言えば、TVならば視聴率高いと広告料を高く設定できるし

 雑誌ならたくさんの部数売れるからね。

 

※奇妙なことに、アメリカでもこういう傾向があるね。「アメリカだからなおさらこういう傾向が強い」のかもしれませんが。

 

でもね、なんで今これがうまく行かないかと言えば簡単で

「小泉の主敵は党内にいた」からなんですよ。

あくまで党内の紛争で支持者を増やしただけ。

 

産業経済の面で成果が上がったかよく判りませんが。

上がってないと思いますけどね。

 

対して、現在野党やメディアが政権を批判しているのは、

「すでに政権を獲得したその支持者

 =投票した人

 =国民の多数派」

を無条件に批判しているだけであり、それは天に向かって常に唾を吐き続けているだけですね。

なんとかして言いがかりをつけて追い落とそうとしているだけでは国民は耳を貸しませんよ。

 

 

この違いに気が付かないのは、

小泉型劇場政治が(議員にもマスコミにも)よほどウケたからだし、

「ウケたからこれで行こう!」という短絡的な思考に陥るのが

「小泉純一郎の呪い」なんですよ。

 

そういう意味では純一郎、よくやったなと褒めてやりたいw