アテネオリンピック金メダリストの野口みずきさん、選手生活を引退し、結婚したらしい。

俺が彼女を知ったのは、2001年ごろ、赴任先のイギリスで何の気なしにつけたTVでのハーフ(20マイルかも?)競技中継だった。 イギリスで競技中継は、相当珍しいのだが、当時世界最速、最強のラドクリフが出場したレースだったからだ。 しばらく見ていると最初から飛ばす彼女に一歩も譲らず走るアジア人風の女性がいる。それが無名の野口みずきさんだった。

ラドクリフのスピードについていける走力と、途中での失速の危険を恐れない勇気に驚き感動した。

結局最後はラドクリフに競り負けたが、すごい女性の日本人がいる!と誇りに思ったものである。


金メダリストの栄光と裏腹に彼女の大変な苦労の人生が重なる。幼少時両親が離婚し、貧困な子供時代を送る。小さい時から走るのが大好きでそれを惜しんだ幼い兄弟たちの周囲への支援の声で高校進学を果たす。 師事する監督と就職先のワコールの対立で、退職、以後藤田監督と転々と所属先を探す人生だ。  アテネ以降も抜群の強さを見せるも大事な時、故障に泣いた。


マラソンとは本当に過酷なスポーツらしい。42KMの体への絶え間ないダメージに加え、30KMからは、

体のストックしていたエネルギーが枯渇し筋肉など攻撃しながら、カロリーを生み出そうとするらしい。途中で「足に来た!」とはそういう現象らしい。だからドリンク補給は欠かせないのだ。走るうち溜まった熱も逃がさないと脳がやられる。意識を失い倒れることもある。給水のとき「水をかぶる」ことも大事だ。


マラソン選手は身体を極限までいじめて走るスポーツだと思う。だからみんな故障に苦しみ最後は心身ともボロボロになってリタイアする。オリンピックでいい結果が出せなかったからと言って特にマラソン代表選手を責めないでほしい。満身創痍で戦うスポーツなのだから。


走力とスタミナ、作戦と臨機応変さ、それを見事に発揮して2004年彼女はアテネで金を取った。

それから12年間、彼女は再度の栄光目指して戦ってきた。挑戦してきた。これだけ長い競技生活を頑張りぬいた選手を俺は知らない。そこが「エライ!」と思う。いつも笑顔を見せてくれた。


これからどんな人生が待っているのか、しかし野口みずきは幸せになってほしい。なると思う。

頑張り続けるとおもうから、、、。


さあ、福士佳代子さん!伊藤舞さん!田中智美さん!ファイト!

リオでスタートラインに立ってみよう! そこではみずきが見ているはずだから!