子供のときからいわゆる「考古学」には関心があった。村の裏の丘に縄文遺跡が見つかり、東北大学の研究チームが新聞に「常世」遺跡として写真入りで発表された。大事件だった。
小学生の俺はそれから近くの「それらしい」所を掘りまくり土器や石器らしいものを集めて喜んでいた。ところが大事な共同墓地を掘ったという事で大人から大目玉を食ったのだ。俺は大きな古墳を睨んでいたのだが古代大伽藍があったという言い伝えがある。 わが会津には、磐梯山大噴火の被害を癒すため奈良から高僧が移り住み各地に多数のお寺が開かれて現代にも国宝の仏様像が残されている。その一つかもしれない? いずれにしても夏休みの宿題のテーマが決まり少年は「考古学」にひかれたのだ。
学生時代、サラリーマン時代、リタイア後は各地の遺跡発掘めぐりをしたいなあという、ぼんやりだが希望をもっていた。 ところが発掘現場のテレビリポートを見ると発掘チームは男も女も裸同然だ! 堀った穴の中は暑い! おまけに泥だらけ! ビッグな埋蔵品を見つけ出しても栄誉、名誉は教授が独り占め!
掘る人間がもらえるのは自己満足だけ、、、という世界だ。割が合わない世界だと思った。
勿論歴史、特に古代史はミステリーの塊だから、発掘地と発掘品を訪ねるツアーには興味はある。
結局プレーするより苦労しないで「観客席で観る」のが楽しいというのが分かった。
世界にも類を見ない一万年以上も繁栄し続けた縄文文化はどう形成されていったのか? 縄文から弥生時代へは、どんなふうにどのくらい時間をかけて移行していったのか? 縄文人と弥生人は何がどう違うのか? 卑弥呼の時代、日本はどうなっていたのか? 日本人とはなんなのか? 古代、任那日本府と大和朝廷はどう朝鮮とかかわって来たのか? 百済とは? ヤマトはどこにあったのか?、、、、
日本史だけでも謎だらけ! 説はあっても言いっぱなし! 定説、真説は闇の中、そこがおもしろい。
汗、涙、苦労、泥、灼熱は嫌だが、謎解きには参加したい。時間はあるから本を漁ってウンチクも言いたい。 今本当に退屈だから趣味を見つけないと死にそうだ。考古学、いいねえ。
先ず、奈良の橿原文化財研究所か、三内丸山遺跡か、長崎(佐賀だったか?)の古代王朝跡を訪ねてみたいなあ。 いつその気になるかは自分でも分からないが、、、、(物臭は一生治らない!)。