若いころ、お盆や正月に、実家に帰る時、会社には「帰省」と書いて有休を取っていた。 今この年になって「帰省します」では、どうも正確な表現ではないような気がする。 じゃあ一体どんな言葉がピッタシか?と聞かれると「ウーン」と困ってしまう。

今回は、盆踊りや山車、それと沢山の夜店、いろいろと懐かしい、イベントが俺達を歓迎してくれた。

ただどうにもそこに飛び込んでいけない! いつのまにか「傍観者」、「異邦人」の目で居る、何とも「場違い」な自分に気がついた。

無理もないわなー!もう44年も故郷を離れているんだもの、、、。   

そう考えると、今の俺にとっては、「帰省」という日常性を意味する単語より、随分久しい間離れていた故郷を訪ねるニュアンスの、「帰郷」、という言葉がふさわしいと思う。


でも今でも昔と変わらず頑張っている物に接するとなぜか安心する。その一つが酒造りだ。

当時、この地の無名の酒蔵は、各地の有名ブランドと競合する愚を避けて、敢えて価格の安い「二級酒」の世界に生きる道を求めながら、「日本一の二級酒」造りに挑戦し続けた。  今、日本酒離れが言われている中、昔からの心意気を燃やし続けて、知恵と工夫を重ねて、いろいろな飲み口のおいしい酒を造っている。

各酒蔵を訪ねてそんな姿を見ると、「嗚呼、今でも変わっていないなあ!」と感激したり、妙に安心したりだった。


現代は、お酒でもワインのような飲みやすい、例えば「大吟醸」等が人気があり、女性にも喜ばれている。

しかし水を差すようだけど、俺は、昔の「むせるような」辛口の酒が好きだ。去勢されたような日本酒じゃなくて、「男が飲む酒」、それが今でもわが故郷、会津にある!それでも現代風に酒に「モーツアルトの名曲」を聴かせて熟成したりと努力しているが、俺は、「軟弱」に流れないか心配ではある。


そんなこんなで、俺の里だけでなく、女房の実家まで足を延ばしたりでこの夏は、一週間、1800Kの旅をフォレスターと共に過ごした。  相変わらず、楽に運転できるから全然疲れない!  おまけに後付けしたSTIフロントストラットタワーバーがいい働きをしてくれて、カーブが面白いように回れるから、気分のいいこと! 唯一の反省は、リアのロールがまだ大きくて、ロワーアームバーを早く装着しなければと改めて決心したことかな。

それでも問題が残れば、クスコのスタビライザー導入を考えようと思う。

そうすれば、後部に座る娘の「車酔い」を防げると思うし。  まあ俺の運転の問題が大きいんだがね。(分かってるんじゃないか!)


男の飲む酒!  男が乗る車! あらtめて「男」ということの意味を考えさせられた「帰郷」である。