生まれたのは東北地方の雪深い、周りが全部山という田舎だった。迷信深く、抹香くさく、噂好きで、封建的で
保守的で、窒息しそうな土地だった。早くここを出て、広い世界に飛び込んで、思う存分生きて、2度と帰ってこない!、、、これが当時の俺の夢だった。なにせ冬は、12月から3月まで根雪で土を見たことがない、本当に「閉ざされた世界」だったのだから、、。
会社に入り、自動車免許をとり、(営業職だったので)車を渡された。(2週間後事故で廃車になったが、、)
マップさえあればどこへでも行けた、ワープだ! すごいスピード、俺がスーパーマン(古い!)になったみたいに言うことを聞いてくれた。クーラーやカーステレオをつけると、女の子も乗ってくれた。(部屋は汚かったが、車の中はもう動く応接室、別世界さ!、、)
今は誰も付いてこないが(涙)、車はいまでも、俺の変身願望や、時間や空間移動の夢を実現してくれる道具に変わりはない!、、、、そうはいっても俺のそんな熱い思いに応えてくれた車は、、、4台かなあ。
足(アクセル、ブレーキ)と一体となったレスポンス、加速が増すごとに沈む車体、きれいに回るカーブ、急ブレーキ時の安定感、車を止めて一歩外に踏み出した時の爽快感、、、、わかってくれるかな?
別にガソリンガブ飲みの大型SUVやスーパーカーを望んでいるんじゃない。
普通車でもさりげなく、なんでもできる車が欲しいというささやかな希望を言ってみただけだ。
ヨーロッパをまわっていて環境問題への真剣さには心を打たれた。よくわかった。
ただ昨今のあまりの性急な燃費一辺倒の議論にはちょっと抵抗を覚える。安全や耐久性に逆行する意見にも出くわす。
今俺が車に期待するのは、夢実現への仲間、次に安全、環境への優しさ、そんな順序かな。
これからも未知への遭遇、出会い、、、を導いてくれよ!俺はちっぽけだから、、、お前が頼りだぜ!