初訪。

八王子ラー、というカテゴリーがある。
今日は思いがけず、ソイツを攻められることになったのである。

 

八王子ラーとは何か!? 地元「八麺会」さんによれば、

・醤油ベースのタレ
・表面を油が覆っている
・きざみ玉ねぎを具として用いている


八麺会さんへのリンク

きざみ玉ねぎと油の相性が最重要のポイントで、
スープの素材、とり方などには特に決まりはなく各店各様、

昔ながらの人気店もあれば、現代Ver.の解釈店まで、
様々なスタイルを包含出来る、幅の広い定義となっている。

さてこの店(弘富)
数ある同系店の中でも、なかなかの人気店と聞く。

 

店頭に、なにやら不思議なブロンズの彫像。
直立した猫が、ラーの丼を持ちこちらに差し出している。

ややギョッとする光景だが、
アーティスティックで 「美術館」的な香り、ともいえそーだ。

よほどのポリシーがあることがひと目でわかる。

『チャーシューメン』 +味玉を、麺固めで。

写真では、全体的に茶系の多い、沈んだ感じに見えるが、
実物は、上質であかるい透明感があって、
おぉぉ..と声を上げてしまったほどに御見事である。

のれんの「鰛」は、"イワシ" の異体字。
その煮干のスープだと、バシィッ!と宣言してる通り、
ドキドキするホドの香気とエッジが立ち昇る。コイツはスゴい!

徹底的に洗練された技術で最高といって良いコンディション。
いやはや、これだけでも来た甲斐があったとゆーものだ。

さて!ここからが、
八王子ラーたる所以の、刻みタマネギと表層油の協奏曲。

聞き齧りの知識を参照しつつ見ていこう。

 

タマネギによってADDされるべきは、
オニオン的風味と甘み、
そして、歯触り・食感である。
刻みタマネギを用いるスタイルは千葉ラーにも数多くあるけど、


こんな感じ

こと八王子ラーに於いては、
生タマネギのツンとクる刺激感が好まれない。
その恩恵のみを如何に享受するか、に知恵が絞られる。

そこで考案されたのが、表層油に含めて処理する手法。

刺激カドの部分をまぁるくコーティングすることが出来、
油に移った風味を丼内にあまねく行き亘らせることも出来、
心地良い厚み・重量感も与えられる。

なぁるほど.. この刻みタマネギ、
タマネギとしての「屹立感」は引っ込んだものの、
全体の風味、甘み、歯触り、まさに意図通りの仕事である。

弘富のラーは、土台だけでも既に充分なクオリティだが、
この八王子ポイントを加えることで、
「とんでもなくハイ・クオリティな八王子ラー」
としてふたたび成立した!という表現が出来ると思う。

麺は中細。現代風にパキッとした潔いストレート。
固めで頼んで大正解。My Heart にジャスト・ミートだ!
ありがとう!私からは何もゆーことはありません。

適度な歯応えと、脂(サシ)の入り絶妙なバラ・チャー。
ありがとう!!私からは何もゆーことはありません。

半分に割って状態を明示してくれた味玉もご覧の通り。
ガタイの良い太々としたシナチクに落涙^^
皆さんホントにありがとう!!何もゆーことはありません。

 

八王子ラーは、刻みタマネギのありよう、がテーマだ。
千人同心たちは、ココに最もコダワるのである。
このポイントに賭ける手間と情熱が、
八王子ラーとゆー、ひとつのカテゴリーを生んだのだ。

着眼点によって得られるバリエーションはこれほどに豊かだ。
ご当地ラーゆーのは、想ってた以上に偶発的で自由なのかもね~^^