
3訪目。
信じがたいほどに、すがすがしくて美しい海と、
この地に産する稀少な“宝石翡翠”に魅せられて
糸魚川を訪れること、既に片手では足りない。
このラー屋、
数年前に、ケータイで初めてその存在を知って、
以来、毎回訪れるようになった店である。
ほとんど海の真横といって良いロケーション。
晴れの日なら、窓の外の海が一際美しく輝いて、
雨の日ならば、深い味わいの旅情に浸らせる。
今日は、快晴だ。
「おっちゃん」 というのは、おそらく先代であろう。
現在は、女性3人が勢い良く切り盛りする。
ちょうど昼どきということもあり、店内ほぼ満席。
今まで 「グラグラ(辛いラー)」 ばかりだったから、
今回は、“看板メニュー” をいってみよう。
店名を冠する、『おっちゃんラーメン』 を麺固めで。
極細刻み海苔の“精密な黒”が目に鮮やかだ。
色どりの良い、野菜炒めが載せられ、
中に、カマボコやホタテの燻製の姿が見える。
中央に、ドカッと乗せられている謎の塊は、
なんと、大きな “鱈の燻製” であった。
確かに、鱈はこのあたりの冬の<名物>である。
細かい白い粒の混じる、味噌系のスープ。
この粒は麹のような気がするが、定かではない。
味噌ならではの豊穣さと、ほどのよい甘みと、
溢れんばかりの、海の滋味。
キリッと締まってコシの強い、加水率高めの細麺。
キュッと強い縮れで、スープを良く持ち上げ、
その食感も、マコトに小気味良い。
いや~、ここまでの “オリジナル・ラー” には、
滅多に、お目にかかれるもんじゃない。
特に嬉しいのは、それが奇を衒ったものではなく、
この地では <必然の組み合わせ> による、
どっかりとした、土着の匂いプンプンの、
ホンモノの “地域ラー” であることである。
(ホンモノの “地域ラー” の店)