
通りすがりに見た、異様な “バラック・テント”
調べると仮設店舗で全国を渡り歩くラー屋と判明。
しかし訪問の機会がないまま数か月が経過、
もう次の町へ行ってしまったろう- と思っていたら、
まだそこで営業中 との話を聞き、
風の強い冬晴れの昼に初訪。
透明なビニール・シートをめくって店内へ。
すぐ脇を走る国道の音がリアルに響きわたり、
風に煽られてテント全体がバタバタはためく。
この“半室内”感覚!
屋台とか縁日とかと同種のワクワク感!
天井の梁には裸電球が多数。
夜ならば、その情緒如何ばかりであろう!
店員は、
鋼(はがね)の強靭さを漂わせた漢(おとこ)2人。
さすが全国を巡っているだけのことはある。
物腰は至って丁寧。
『赤黒スペシャル』 をデフォでオーダー。
充実且つ丁寧なビジュアル。
限られた設備の中で、よくぞここまで-。
スープは、“塩とんこつ” の白地に、
真っ黒い 「墨汁」 を落としたが如き マー油模様。
そのコントラスト、インパクト強烈。
「赤」 を担うのは、オリジナル辛味噌。
これが結構辛い。辛党の私にも◎。
全体としては、極めてサラリ&スッキリ系。
熊本ラーとしては細めの ストレート麺。
お約束の “バキバキ感” は堅守。
噛み締めてのち、口中でホロリとろけるチャー。
味玉の具合も申し分ない。
もやし、ネギ、そしてこれまた熊本ラーお約束の
“硬太いキクラゲ” のコリコリした食感、快感。
パリッとした海苔で麺その他を包み食せば、
家系のそれとはまた違ったハーモニー。
唯一物足りないのは、その“サラリ&スッキリ感”
きっと全国経験から得る “最大公約数” をもって、
“万人を頷かせる” ことを目指しているのだろう。
しかし、これだけの強靭な店。
手加減なしの強烈な色が見たい。
全国を巡る中での得難い貴重な経験の数々を、
いつか是非、一冊の本にして欲しいものだ。
(一瞬ギョッとするインパクト)