海津大崎のソメイヨシノが咲いたと知り、27年ぶりに再訪しました。


27年前は、私と旦那の二人しか花見客はおらず、まぁ、小雨が降っていたせいもあっただろうけれど、ひっそりとしていたのに、今は、花見の船が出たり、サイクリング用の貸し自転車があったり、交通規制もあり、車窓から眺めるのみ。なんだかなぁ(苦笑)


27年前の27歳の時、心身ともにかなり不調の時で、桜の花にも今ほど待ち焦がれるような思いも持たずにいたのに、あてもなくドライブをしていたら目の前に広がったソメイヨシノと奥琵琶湖の景色に圧倒され、車を止めて外に出て湖岸からしばらく放心したように眺めておりました。


あぁ、うつくしいな。


きれいだね。


花冷え、冷えるねと、車に戻ろうとしたら、子犬の鳴き声が聞こえる、何処?と探してみたら、側溝のところに野良の母犬らしき犬がいる。側溝を覗いたら、子犬がいる!母犬が私に、助けて!と訴えているように思い、子犬を拾い上げ母犬の元へ。喜んでくれたようで、二匹で、ちょっちょっちょっと別荘のある方へ消えていってしまった。人馴れしているようだったから、別荘の管理をしている人にごはんでももらっていたのか。近年、野良犬なんて見なくなった。


今は、別荘もすっかり現代的になり、キャンプ場も整えられている上に、アウトドアブームもあり賑わっておりました。


海津大崎のソメイヨシノを見た後に、遠藤周作の本を読んでいたら、海津大崎の桜が好きだとあり、私も海津大崎の桜のうつくしさの虜になっていたので、ちょっと嬉しくなりました。いつか、再訪したいと思いながら、二十数年が経ち、去年、メタセコイア並木を見に行った時に、アレ?海津大崎って目と鼻の先やん!と知り、開花を楽しみにしておりました。


いつ行こうか、明日にしようか、どうしようか、明日は仕事が休みだし、惰眠を貪り、目が覚めたら考えようと眠りについた土曜の夜。朝早くに、携帯が鳴り、自治会の会長さんからで、何事⁉︎と思いながら出たら、一人暮らしの高齢のおばあちゃんの家のポストに新聞がたまっているけれど、何か知っているかとの問い合わせ。民生委員として訪問している方だったので、また孤独死⁉︎と頭をよぎる。会長さんが消防署と警察と緊急連絡先とに連絡したところ、お家には誰もおらず、ようやく縁戚の人に連絡が取れ、先日、病院に行って即入院になったと知り、一安心。高齢者が半数以上入居する高齢化4割の地区の団地。民生委員になる前もなった後も孤独死が続く。どうすることもできないとは思うがいたたまれない気分にもなる。


とりあえず、新聞を止めてもらうように販売店に手配をしたり…。


なんだか気疲れしていたら、旦那が、「海津大崎とメタセコイア見に行こか、道の駅で瀬田しじみがあったら欲しいし」とロングドライブと相成りました。


道行きに、眺める桜桜桜…、老木から若い木まで、皆さんどんな思いで植えたのか。目がたのしい。



帰り道に国道から見えたライトアップされていた桜並木、近くまで行ってみたら地域の人らでライトアップしていらっしゃいました。



メタセコイア並木にも桜。


色々とあった27年、結婚して27年、ここ数年は、旦那のことや、自身の病のこともあったり、親のこともあったり…、でも、桜の花が咲くとなんだか心身がほぐれて少しだけ救われたような気分になる。


桜花の儚さと死は私の中で直結するけれど、咲いたねぇ、また来年見られたらいいねぇなんて来年のたのしみがあるのはだいじなこと。


来年、どんな風に暮らしているかは分からないけれど。



おまけの、道の駅で買い求めた「瀬田しじみ」で作ったお味噌汁。味が濃くおいしいのよ。