新国立劇場の芸術監督だった牧阿佐美さんの演出版で、もう30回も上演された演目だそうです。
美術とか舞台装置がすごく素敵でした。
森の様子を奥行きを生かして表現したり、
紗幕や影を使って違和感なく寺院からラジャーの住まいに転換したり
興醒めする場面がなくてずっと楽しめました。
もう、小野絢子さんの神々しさが素晴らしかった〜😍
そして基本に忠実な動きがこんなにもエレガントに見えるとは
バレエの動きってやっぱりよく考えられてるのかも…と思いました。
1幕で6番からハーフを通ってポワントになりパドブレ、なんて私だってレッスンでやるしプロなら難しくないでしょうが
そこに美しさが生まれてる!
あとね、単純に歩いてるのに、ピケから踵を出してアテール、の繰り返しが本当に完璧!
ああやれって言われてるけど出来ないし、
それの完成形はこれなのか!と思いました。
とにかくどこを切り取っても絢子さんは素晴らしかったです。
一度、ピケアラベスクする時にポワントが滑りそうになってドキドキ。
儀式で使う聖なる火の煙が水蒸気で、床が湿ったりするんじゃないかしら。
あんな事があると思い切って踊れないんじゃないかと心配になりましたが
そんな事はありませんでした。
ガムザッティは直塚美穂さん。
石井久美子さんのYouTubeでお見かけして、新国でソリストになった上にガムザッティに抜擢、となると興味津々でした。
キャラクターは合っていたと思うけど、うーん、ワガノワ卒業ならもっとこう、キッチリした形かなと期待しましたがそうでもなかったかなぁ。
あと、レベランスとかがエレガントじゃないのが、私好みじゃないのよね。
でもこれから頭角を現す方なのは確実でしょう。
ブロンズアイドルはプリンシパルの奥村康祐さん。
プリンシパルがやる事もあるのね。
ちょっと硬かったけどそれも演技のうちかな?
影の王国の群舞は振付も人数も、もちろん技量も全く違いますが
発表会でやるのでオペラグラスで様々なところをチェック!
8人×4列、32人は圧巻でしたが
ちょっとグラつく人が目につくとこっちもハラハラしちゃいます。
あと、パダクションなど複数の女性の踊りや、
そこにガムザッティが加わった踊りが
人によってテンポがバラバラで
ガチャガチャして見えたのが残念…
カラダの向きも誰が正しいのかな?って見えました。
音楽がとても素敵なので、そこに踊りがピタリとハマると最高なのにもったいない。
都さん、お願いします〜。
指揮者はいつものアレクセイ・バクランでしたが
すごく情熱的で物語が盛り上がりました。
最後の神殿崩壊シーンも結構迫力があって、やるなぁ!って感じ。
バヤデールはストーリーも面白いし、退屈しませんね。
6月にはKバレエのバヤデールも観ます。
楽しみだなぁ。
それにしても何故か新国とKは演目が被ることが多いですね。