2020年7月10日
仕事の帰り、主人の病院まで歩いたらどれくらい掛かるんだろう?とふと思い、途中駅で下車してみました。

軽い気持ちで歩き始めたら、これが想像以上のキツさ。しかも地図アプリにとんでもない道へ誘導され、気付いたら大きなお寺のお墓の中を歩いていました(゚o゚;;
迷いながら行ったり戻ったり。山あり谷あり起伏の激しい道。
それでも少しでも主人の近くに行きたい。

「パパ、がんばれ!パパ、がんばれ!」
と念仏のように唱えながら、根性で病院にたどり着きましたゲッソリ

実は昨日も用事があって車で病院に行きました。
そのとき看護師さんから、主人に最近せん妄が現れて会話が噛み合わないことがあると聞き、気になっていました。

調べるとせん妄とは「意識混濁に加えて幻覚や錯覚が見られる症状」のことだそうです。

そういえば昨日、主人から私にこんなLINEが届きました。



「靴が欲しい」

おしっこの管を入れ、1日のほとんどをベッドで過ごす今の主人には、たぶん必要のない靴。

このメッセージを受け取ったとき、看護師さんが言っていたせん妄の意味が私にも理解できました。

そして今日。
別の看護師さんに主人の様子を聞くと、
「食事の量が少し減ってきているようです。先生は体調によって胸水が抜ければと考えていましたが、今日は延期になりました」

再入院後、本人は希望するものの、それに耐える体力が回復しないことから、まだ1度も抜けないでいます。

「昨日、ポータブルトイレに移るときに力が入らなくて、両膝をついてしまい、看護師2人で脇を抱えて戻しました。ケガには至らなかったのでご安心ください」

寝てばかりだから足に力が入らなかったのかな?
呼吸が苦しくて息切れしちゃったのかな?
可哀想なパパ。
ごめんね、そばにいてあげられなくて。

看護師さんによると、せん妄はわりと夜に現れるそうです。

昨日の夜中、主人は突然看護師さんに、
「投球練習をしないといけない」
と話したとか。
主人に本格的な野球の経験はないのですが、妄想の中でプロ野球の選手になっていたのかもしれません。

今日は午前中、介助を受けながら着替え。
そのとき主人は手持ちの衣類が少なくなることを、とても神経質に気にしていたそうです。

看護師さんが
「まだこれだけ着替えは残ってますから、大丈夫ですよ〜」
と袋の中を見せると、やっと落ち着いたのだとか。

これも穏やかな主人の性格からは、とても想像がつかない行動です。

もちろん、普段の会話は至って普通。
たまにこのような意識の混濁が見られるそうです。

主人は今どんな気持ちなんだろう?
少しずつ混乱する意識の中で、それでも理性を失わないよう、必死でふん張ってるんだろうか。

そばにもいてあげられない。
何もしてあげられない。
無力な自分が悔しい。

主人の誕生日まであと10日。
何とか家族でお祝いしてあげたいなあ!