今少しだけ背中の後ろの方にトンネルの出口が見える。

自分はその充実感に浸って少しだけ気持ちよくなっている。

一つの世界に何通りの物語が存在する。

その中の一つのちっぽけな話だったんだと、終わってみればなんてことなかったんだと、自分を笑ってみる。

それより大事なのはこれからの話。

これからが本当の恐ろしい話だ。

スタートラインに立っただけのことなんだ。これだけの時間を使って得たものはこれっぽっちだと思うかもしれない。

しかし物事の本質というものはそんなに単純ではなくて。

普通にして見えることはほんとはその背景でどれだけの労力を使ってそう見えているのか。

そんなものばかりで。

誤解して生きてきた。

でもそのことに気づいたということは何にも変えられないものである。