晩御飯はバッテラだった
 
 
バッテラを食べるといつも思い出す小6の時の友達がいる
 
小6で初めて同じクラスになり
その友達は周りで『ヘボン』とよばれていた

 

 

私の野球チームのライバルチームのショートで4番の選手だった

 

そのヘボンと練習の無い日が重なった土曜日に、誘われて一緒に昼めしを食べに行ったのが

小さな小さな持ち帰り専門店の寿司屋で買ったバッテラだった

 

クラスメートと初めて行く外食だったが

 

ヘボンは馴染みの様で要領よく注文をすませた

 

『こんなん美味しいの?』

と、思いながら初めて食べたバッテラは・・・

 

ムチャクチャ美味しかった。

 

ある日、ヘボンに

『なぜ?ヘボンと呼ばれているのか?』

と聞くと

 

幼児の頃にヘボな事ばかりしてるから、近所の上級生達から付けられたとのことだった。

 

 

結局、私はその宮本君のことを『ミヤモっさん』と呼び、一度もヘボンと呼ぶことは無かった。

 

ライバルチームのキャプテンでショートで四番で、イチビリの私と違い、学校でもクラスのまとめ役の『ミヤモっさん』は、私にとっては『ヘボン』ではなかった。

 

あの時のバッテラの味は、オッサンになった今もやっぱり忘れない・・・

 

そして

地区大会の決勝などで4度対戦

プラス

練習試合も含めて、ただの一度も『ミヤモっさん』のチームにも負けることは無かった!!

 

親友でライバル・・・

初めての存在だった。