続きです。

すこーしですがBL要素含みますので、苦手な方はスルーして下さい。

今回、智くんが攻めてます(笑)


ではでは。


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〈side M〉


メレンゲはシフォンケーキに変身して焼き上がりの間に生クリームを作った。

それでもまだ時間があったので、コーヒーを入れてアトリエに行く。

「あ、出来た?」

粘土を構ってたらしい大野さんが手を止めてこっちを見てきた。

「あ、まだ、もう少し時間かかるから。止めなくていいよ。」

そう言ってコーヒー置いたけど、これ飲むには中断しなきゃいけないじゃん。アホか俺は。

「うぁっ、いい匂いだな~。ん~、でももちょっとなんだよなぁ」


コーヒーと汚れた手を交互に見るので何だか可笑しくなった。

「じゃあ飲ませてあげるよ(笑)」

そう言って大野さんのカップを口元まで運ぶ。

「えっ!あっつぃじゃん!絶対火傷するでしょ!」

「そんなん自分でフーフーしなよ(笑)」

「してる時にカップ口に持ってこない?」

上目遣いでこっちを見てくる。なんだこれ。

「しねーよ(笑)して欲しいならやるけど?」

「いいっ!やらなくていいっ‼︎」

「はいはい、ほら、早く飲みなよ。」

大野さんは恐る恐るカップに近づいてフーフーし始めた。途中で俺がイタズラしないかとフーフーしてる間ずっとこっちを見てくる。上目遣いで。

「なんかめっちゃ、かわいいんですけど。」

俺が言うと

「はぁっ?何それ(笑)」

と言って目線を下げた。今度はコーヒーを見ながらフーフーしてる。俺より背の低い大野さんだから、伏せた目から見える長い睫毛とか、ツナギから覗くうなじとか、いろいろ近距離で見えて……ちょっと、ドキドキしてしまう。


「んっ」

やっとカップに口を付けたので傾けてあげるとひと口飲んで

「あ~、あったまる~」

と目を瞑った。


……キスしたい…なぁ。


この店の大野さん以外の4人はそれぞれがそれぞれを想っていて、身体の関係もある。
一般的な恋人っていうと2人だしそこに誰かが入ったら浮気とかになるんだけど、俺たちは何というか……平気。
例えば翔さんが相葉くんと何処かへ出掛けても気にならないし、俺も相葉くんと出掛けたいなって思うくらい。それぞれが違った所に惹かれてるから嫉妬というより、好きになるのわかるわかるって思う。

で、そんな4人が大野さんの事をどう思ってるかって言うと……

好き

なんだよねぇ。漏れなく。

あの顔にキスしたいしあの身体を抱きしめたい。

でも大野さんはそういうの全然なさそうだから、誰も手が出せない。

元より全員この5人の空気感が好きだから、変な事して壊したくないっていうのがあるし。


「…松潤……松潤?」

「うぁっ⁈」

いきなり小突かれて我に返った。

「コーヒー飲みたいんだけど…どうかした?」

「あ、ごめんごめん、何でもないよ。」

「あんまり根詰めんなよ~」

そう言いながらまたひと口飲む。
俺がまだ眉間にシワ寄せてると思ってんだな。ホントはあんた見て妄想してただけなんだけど(笑)ま、言えねーか。

「はいはいありがと。今度の案件さ、言われたの1個だけなの。『男も女も感じる色気を』って。ケーキ屋の店内のパッケージなんだけど、どこまでやっていいのかわかんなくて。簡単そうで難しいんだよね。」

本心を見抜かれたくないのと、心配してくれるからつい話してしまった。

「色気ねぇ……ケーキ屋だと子供も来るから直接的な感じはダメだしなぁ。」

粘土を捏ねながら大野さんが言う。

「直接的って例えば?」

「裸で男女が抱き合うとか?」

「ダメでしょ!」

やっぱこういうのはこの人に相談しちゃだめか(笑)
いつも俺が頭の中で描いた完成図を話してそれを作ってくれるのが大野さんだけど、今回は完成図が出来ても色っぽいのが出来る気がしねーな。
この人から下ネタとか色恋の話とか聞いた事ないし。


やっぱね~なんて笑いながら作業するのを見ていたらリビングから相葉くんが

「潤くん焼けたよ~!あっちぃ‼︎」

と大きな声で教えてくれた。

「はいよー!」




少し冷ましてからカットして生クリームを乗せる。キチンと冷ました方が切りやすいけど、アツアツの方が柔らかいから俺は好きだ♪

うん、美味い♪

相葉くんとニノにも切り分けて、大野さんは生クリームどれだけいるかわからないからボウルごと持っていく。

「食える~?」

アトリエに戻るとまだ作業中。

「ん~、食いたいけど……ん~。」

今度はこっちを見ない。今いい所なのかな?

「生クリームどんだけ付ける?」

「甘い?」

「ん~、控えめではあるけど、味見する?」

そう言って俺は自分の指で生クリームを掬うと大野さんの口に持っていった。

生クリームを見て、俺を見て。


パクッ。


舌で俺の指をなぞって舐め取って、唇を離す。

「うん、控えめだ。」

そう言って俺を見た。



ちょっと待て…ちょっと待て!
今の何だ?

顔が赤くなるのが自分でわかる。

そりゃ、スプーン持ってたくせに使わなかったけど。ちょっとワザとだったけど。俺の指を舐める大野さんって思ってちょっと確信犯だったけど。

こんっなにドキドキするもん⁇
てか今ちょっとこの人エロくなかったか?
俺の先入観か?

舐められた指を見つめたまま固まっていたら、突然視界に大野さんが割って入ってきた。

「松潤?」

「おぁっ!」

やばい!絶対俺耳まで赤いっ‼︎

「あ、あの、どんだけ付ける?」

やばい声ちょっと裏返った!めっちゃ挙動不審だ!大野さんに邪な気持ち持ってるってバレちゃうじゃん!

無言でずっと俺を見る大野さん。

「な、何?」

しばらく俺を眺めて、ニヤッて笑うと

「生クリーム、もっと指につけて?」

と言ってきた。

「へ?」

と固まっていると、俺の右手首を掴んでボウルの中に突っ込む。

「……!」

唖然としてる俺を無視して、生クリームまみれになった俺の指を自分の顔に近づける。

「うん、こんくらいかな。松潤、ちゃんと見ててね?」

そう言って俺の顔を見上げる。

何?何が始まるんだ?


ぜんっぜんわかってない俺に気づいたのか、

「ちゃんと見てろよ?」

と念を押す大野さん。
コクコクと頷くとまたニヤッて笑った。

次の瞬間ーー

また大野さんの口が俺の指を 咥 え込んだ。
こんどは舌 を出して、ゆっくりと咥え 込む。目は伏し目がちだったり、俺を見てきたり、すごく挑発 的でーー。
指の間を舌先で なぞ ったかと思えば2本まとめて強く 吸ったり、やんわりと噛まれたり……白い生クリームが大野さんの口 から唾 液と一緒に垂れ落ちてまるで……俺が含まれてるみたいで……


クラクラして膝のチカラが抜け、崩れそうになった俺を大野さんが

「おっと。」

と言って俺を支えた。

「ふふ、どぉ?」


どぉって…………こっちが聞きたいよ。

「…何だったの今のは。」

イスに座って頭をうなだれさせながら聞く。今大野さんを見てはいけない。今見たら俺絶対にあの唇を 奪う。

「松潤が悩んでた案件だよ。男も女も感じる色気ってやつ。指 舐めるって以外とエロいじゃん。と思ってさ。どぉ?色気感じた?」

はーーっ。

感じまくりだよ!俺のJr.がさっきから若干元気になってきてるよ。理性で何とか抑えてるけどもっ‼︎

「なるほど……。まぁ、確かに。」

「なっ?結構よかったろ?ハダカで抱き合う写真はダメでもさ、女の人の顔と男の指とか、なんならクチ半開きとか?そーいうのでも見てる人にいろいろ想像してもらえそうじゃん?」

「写真だけじゃ……アンタの仕事がないじゃん。」

「んふふ、バレたか(笑)」

いろいろ喋ってたら、俺のJr.もやっと落ち着いてきたし、もう何かすごい疲れたから

「参考にさせてモライマス……」

そう言って部屋を出て行こうとしたんだけど、やられっ放しも気にくわない。

「生クリーム少なめでいいわー」

なんて言いながら手を洗う大野さんの後ろから近寄って、顎持ち上げてこっち向かせた。

すかさずキス。

「んんっ‼︎」

目ぇ潰れや。

びっくりしてる大野さんに

「びっくりさせた仕返し。」

と言って部屋を出た。