お久しぶりです、嵐粧堂です。
少しBL含みます。苦手な方はスルーして下さい。
ではでは。
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「あ、サンドペーパーもうなくなりそう」
チームナンバー1のアレックスは男女見境なく手を出すダメな奴だったけどダンスはほんとに上手くて。技を盗みたくってよく練習に付き合ってもらってた。
新品のペーパーが入ってる引き出しの中から1500番台を探してたらあと1枚しかない。
相葉ちゃんに頼んでもらわなきゃ。
ついでに他の番号が足りてるか確認してメモする。多分、今あるこの1枚で今回の作品は出来るからそんな急がなくていいよな……
作りかけを見ながら確認。リビングに行ったついでにちょっと休もっかなぁなんて考えながらアトリエを出た。
アトリエは店の1番端っこにあるから真っ直ぐに続く廊下を歩いてリビングに行くんだけど、おいらこの廊下が結構好き♪
たまにステップ踏んだりターンしながら歩いたりする(笑)
「ーーーー」
ん?何か、人の声?お客さんでも来てるか?
「……んっ…あ……」
ーーーあ、これは……
リビングのドアまであと1メートルってところまで来て壁に張り付いてゆっくり進む。一歩進む度に色っぽくて甘い声がハッキリしてくる。コトの最中だと悟ったおいらはそーっとアトリエに引き返した。
あれは多分ニノの声。相手は…相葉ちゃんかな?
一旦外へ出るとお客さんと打ち合わせで昼メシや夕方といった時間にしか帰ってこない潤や翔ちゃんと違って相葉ちゃんは大体ここにいるし、ニノも短時間で帰ってくるからリビングにはあの2人がいることが多い。
で、たまに始まるんだよなぁ……俺、いるんスけど?
多分アトリエから出てこないと思っているんだろうな。まぁ実際あんまり出ないけどさ、集中しちゃうと時間なんてあっという間だし。
多分アトリエから出てこないと思っているんだろうな。まぁ実際あんまり出ないけどさ、集中しちゃうと時間なんてあっという間だし。
でもちょっとは気にしろよなー。おいらアトリエのドア静かに開けるの癖になっちゃったんだぞ?
アトリエに戻って、そーっとドアを閉める。製作途中のを見たけどダメだ、集中できそうにないわ。
男同士ねぇ。まぁおいらも何も知らないわけじゃないけど。
ソファに寝転んで天井を見つめる。
あの2人は付き合って……は無いよなぁ。だって相葉ちゃんと翔くんがチューしてたのも見たコトある。5人しかいない会社だし、相葉ちゃんの性格からしてどっちとも付き合う なんてことしなさそうだ。
じゃあなんだろ?ただ単に気持ちいいからとか?……んー…… ……アレックスに迫られた時は何されたんだっけ?ベロチューと股間触られたっけ?
ニューヨークにいた時の記憶を辿る。
〈9 years ago〉
「あーっ!くそっ‼︎」
思わず床に体を投げ出す。アレックスは笑いながら踊りをやめて曲を止めに行った。
「サトシ、アセラナイ(笑)ジョウズヨ?」
優しい笑顔で俺にタオルを投げてくる。あんまり汗はかかない方だけど、今日は結構かいたな。
「タン タ タ タタッタ♪までは出来るんだよ。その後がさぁ~」
上半身を起こして首元の汗を拭う。
タンッ タッ タタタタ バンッ タタッ タ タタン!
続きをアレックスが華麗に踊る。
「そこ!それが、絶対遅れるんだよ~」
後ろ向きから身体を半分に捻って肩をスイング、からのジャンプ。俺はそこからのステップが絶対に遅れる。ジャンプの着地が僅かに遅いんだ。回転をもっと早くしないと。
「ココハ、タイヘン。デモ、サトシナラ、スグ。OK?」
隣に座ってドリンクをくれながらウインクしてくる。
「まじ?出来るようになる?I can?ふははっ!なる気がしね~(笑)」
アレックスは座長だから、甘い目で俺たちを指導してたら中途半端なステージを作ってしまう。だからレッスンに関しては鬼だ。
そんなアレックスがこう言うって事は大丈夫なんだろうけど……
そんなコトを考えながらパンパンになったふくらはぎの筋肉をほぐしてたら、アレックスがアイシングしてくれた。
「thank you.alex」
足を投げ出してアレックスのアイシングとマッサージを受ける。くすぐったいのが異常にダメな俺は、触られるのホントは嫌なんだけどトレーナーの資格も持ってるからこうやってやってもらうと明日調子がいいんだ。
「サトシ、ガンバリスギ。カラダ ヤスメル ダイジヨ?ケガ ツナガル。」
毛が繋がる?あぁ、ケガに繋がるか(笑)
アレックスの言葉が1人ツボに入って笑ってしまう。
「ナニ?」
「んふふっ(笑)なんでもないよ(笑)日本語難しいなって。アレックスはすげーな。俺が喋れないからって覚えてくれるんだもんな。」
ステージ上で1番絡みの多い俺は一緒に練習する事も多くて。踊りに言葉はいらないってよく言うけどそんな事なくて。口にしないと伝わらない事もやっぱあるから、そこで出来てた俺とアレックスの壁。
それを頑張って壊してくれたのがアレックスだった。チームの日本人から言葉を覚えたり、日本のアニメを見たりして。
俺も少しは喋れるようになったけど、ホント少しだし。
「alex...あー、always....んーっと、thank you for your support.……っから…I appreciate your existence.よしっ!」
チームメイトから教えてもらった英語で、感謝を伝えてみる。すっごい練習したから伝わると思うんだけど……。
マッサージの手が止まって、口開けたまま呆然として俺を見るアレックス。あれ?何か、発音間違えたか?
「satoshi…When……did you pick it up?」
「あ?ピックアップ?なに?」
「for myself?」
アレックスの言ってる意味がわかんなくて、困り顔の俺に首をフルフルと振るとフワリと抱きしめられた。
「アレックス?」
「thank you..サトシ、エイゴ、オレノタメ。ウレシイ……!」
何だか、涙声のような気もするけど…こんなに喜んでくれたなら、言って良かった。
「ふふっ、ホントに感謝してるからな。」
俺よりデカいアレックスの背中に手を回して、背中をポンポンする。
落ち着いたのか、やっと身体を起こしたアレックス。でもまだ俺から離れなくて。
「? どした?練習……そろそろやろっか。」
俯いてるアレックスの顔を覗き込むと
妖艶な光を宿した目がそこにあった。
俺……やばいか⁇