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これから221系の概要について紹介します。

 

「221系」

 

 

JR西日本が初めて設計・開発・製造した形式で、1989年から1992年にかけて474両が製造されました。

 

当初は東海道本線の新快速などに導入されましたが、のちに新快速の130㎞化により撤退し、以後は大和路線や奈良線、嵯峨野線のどの周辺線区で運用しています・

 

「車体」

 

車体は20mで、片側3箇所の両開き扉で、近郊型ではオーソドックスな構成です。

 

車体は軽量ステンレスと比較してコストに大差が生じることや高さ1mもの大窓を使用したために構体の強度不足を懸念したことから鋼製を採用しましたが、鋼製車体を工夫することで、どれだけ軽量化ができるか挑んだシステムとしています。

 

前面形状は223系と比べて、大きな後角度をもつ前頭部形状で、前頭部形状では展望・空気抵抗・見た目の良さを重視して、一般車として破格の大型曲面ガラスを使用し、

上半分に15度の後角度がついた流線型となっており、スピード感を強調しています。

 

また運転台は若干低く、窓ガラスは側面以上巨大なものとなりました。

 

地下区間の走行を考慮し、前面に非常用貫通扉が設けられ、

デザイン及び隙間風防止の観点から外開き式プラグドアとし、膨張性シールゴムで気密性を保っています。

 

側面窓は従来と比べて天地方向に大幅に拡大され、高さ1mとなりました。

景色がどの席からも見れるように座席1つに対して1枚の幅狭窓が連続で配置され、腐食対策から不利となる戸袋部にも窓があります。

 

なお、客用扉間の4連窓の内寄り2枚は非常時の換気などを考慮し下降式窓で、400㎜下降します。

223系では側窓高さが50㎜に縮小されており、2000番台以降は座席配置変更のため、戸袋窓も廃止されているため、大窓が並ぶエクステリアは221系固有の特徴です。

 

外装は「パノラマ通勤車」をコンセプトに、カラープランは観光利用にも適するようになっています。

ピュアホワイトをベースに、新快速および関西急電シンボルカラーのベージュ・茶色と、JR西日本のコンポレートカラーである青の帯を巻きます。

 

「車内」

 

新快速への導入と113系の置き換えを両立させた3扉車で、座席は2+2列の転換式クロスシートを基本に、車端部には4人掛けボックスシートが配置されています。

 

運転配電箱や共通配電として極力床下に移設することにより、中間車の座席店員を117系と同数の1両64席としています。

乗降扉は近畿地方の広範囲での走行を考慮し半自動対応のボタン式とし、以後JR西日本の一般車共通のものとして普及しております。

 

座席モケットは当初ブラウンとベージュの組み合わせでしたが、2011年以降225系と同じモケットに交換されています。

座席ヘッドカバーも当初は白でしたが、後に優先座席が区別のため緑色のものと変更されています。

 

車端部妻面には、号車番号表示器およびデジタル時計を組み合わせたものが設置されています。

 

トイレは和式でしたが、リニューアルで車椅子対応洋式トイレに変更されています。

 

当初は車内公衆電話を設置する計画でしたが、結局見送られました。

 

「乗務員室」

 

運転台のマスター・コントローラーはブレーキとマスコンが別々の横軸ツインレバー型をJRグループで初めて採用し、

JR西日本では221系以降、すべての在来線新型車両でこのマスコンを採用しています。

 

「リニューアル工事」

 

2010年代に入ると、初期車の登場から20年以上が経過したうえ、車体腐食や電子機器劣化が進行し、223系や225系と接客設備やサービス面に大きな差が付くようになったため、

接客設備の改善や安全性向上を目的とした体質改善工事(リニューアル)を2012年度から始まり、2019年度までに474両全車を対象に行われました。

 

工事内容は以下のとおり

 

(車体)

 

前頭部・戸袋部・側引き戸に腐食対策から補強工事を施行

 

塗装は全剥離の上、下地処理により再塗装。

 

前面スカートを強化

 

前面に行き先表示を新設。

 

貫通扉にワイパー設置。

 

運転台前面の窓を縮小し、強化ガラスに交換

※K12編成は未施工

 

多重設定装置を223系と同じモニタ制御装置に変更

 

前照灯をシールドビームからHiⅮに変更するとともに

補助灯(黄色)を追加の上視界性を向上

尾灯は小型ⅬEⅮに変更。

 

スイッチ類は223系・225系に準じ、車掌スイッチ

のユニット化。

 

223系併結時を考慮し、放送装置を更新

 

(車内)

 

ラッシュ時の乗降時間短縮や混雑緩和に対応し、ドア周辺

座席12席が減少、その代わりに収納式補助席を新設。

 

先頭車両車端部に車イススペースを設置、トイレを車イス

での利用に対応し、大型洋式トイレに変更。

 

ⅬEⅮ式案内表示器を車端部からドア上に変更。

 

ドア開閉チャイムの新設

 

つり革・手すりは大きさと太さを拡大し、山吹色に着色の上

優先座席付近はスリーブを緑色に区別できるものと変更。

 

握り棒を大型化し、扉周辺を黄色に着色。

 

室内化粧板を全張替え

 

床材の張替え

 

座席モケットを225系と同じモケットに、座席枕カバーを個別タイプに交換、戸袋窓部分にあたる部分を除き 窓際の肘掛けを撤去。

 

 

出入り口前に金属製の滑り止めを新設。

 

側行き先表示をフルカラーⅬEⅮに交換

※2020年から。

 

前面種別表示機を幕式からⅬEⅮに変更

※2024年度から。

 

続いては編成表になります。