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221系に続いて223系の紹介になります。
「223系」
221系の後継車両で、京阪神地区各線における
サービス向上と従来車両の置き換えようとして
1994年から導入され、2008年までの15年間に
渡って製造が続けられ、計927両が生産されま
した。
「車体」
車体は207系通勤型電車に続くステンレス製で、JR西日本の近郊型では本形式が初採用しました。
前面形状は新設計の半流線型で、221系と同じく非常扉を持つ貫通型となりました。
ただし5000番台と5500番台は常時貫通型で前面も半流線型ではなく角ばった形状となってます。
前照灯は0番台のみ円型で、1000番台以降は角形前照灯にフォグランプを2灯ずつ備えますが、
尾灯は0番台と1000番台では前面下部のステップにあり、2000番台以降は一体化したものとなりました。
カラーリングは0・2500番台が関西国際空港のイメージカラーである青に白のグラデーション、
それ以外は白と茶、青にベージュの4色帯で、茶色の帯は戸袋部分や窓周りにも貼付され、乗務員扉の横にJRマークが付きます。
側窓は0番台のみ221系に準じた窓配置で、戸袋窓が設けられており、開閉可能な窓は下降式となっています。
1000番台では車端部を除き戸袋窓が廃止され、2000番台以降は戸袋窓が無くなり、内折れ式窓に変更され、
5000番台や5500番台、2000番台5次車・2500番台3次車では再び下降式の開閉方式となりました。
種別行き先表示は221系以降JR西日本の標準となった、幕式種別表示機とⅬEⅮ式行き先表示の組み合わせで、
先頭車両には、221系ではなかった前面にも行き先表示が付いたほか、側面の種別幕の寸法が拡大されました。
側面の行き先表示のⅬEⅮは寿命保持のため走行中は消灯します。
「乗務員室」
運転台のマスコンは221系に続くブレーキとマスコンが別々の横軸ツインレバー型を採用しています。
計器類は0番台のみデジタル式で、1000番台以降はアナログ式となっています。
車掌スイッチは関節制御式を採用、個別開閉にも対応しています。
「車内」
221系に準じた転換クロスシートを主体としながら、各入線区に合わせた仕様変更がなされています。
阪和線・関西空港線の0番台と2500番台は関西国際空港利用客のスーツケースや大型荷物への対応や、ラッシュ時の収容力確保のため、車端部を除いて2+1列配置とし、車端部は4人掛けボックスシートとなっています。
0番台の座席は当初ノルウェーからの輸入品で、1人掛け籍の肘掛け下には荷物を固定するワイヤー及び窓側の肘掛けが無くなりました。
扉間の座席は221系と同じく6列で、2500番台は5列となっています。
0番台ではJR難波駅に設けられた大阪シティエアターミナルでの国際搭乗手続きを受けた乗客の荷物搬出用として、
クモハ223形100番台の乗務員室側の一部座席を撤去の上、仕切り壁を設けて荷物室が設置されました。
しかし大阪シティエアターミナルでの搭乗手続きの利用が少ないため廃止され、荷物室部分は客室に復元されました。
東海道・山陽本線・瀬戸大橋線などの1000・2000・5000・6000番台は座席が2+2列で、座席モケットはブラウン系となりました。
扉間の座席を221系より少ない5列とし、乗降扉付近のスペースを確保して、同スペースの固定座席背面には収納式の補助席を設け、車掌の操作により自動で一斉ロックを可能とすることでラッシュ時の混雑緩和を図るとともに、補助席の使用時の1両あたりを221系よりも座席定員を8席増やしてます。
なお1000番台では補助席ロック時に案内表示ランプが点滅し、補助席の座面を引き出すと背もたれ部分が連動してせり出せる構造でしたが、2000番台はこれを省略して、
案内表示ランプはプレートに変更されました。
車端部は0番台と同じく4人掛けボックスシートですが、折りたたむことで車イススペースとして使用できるようになっています。
5500番台は1000・2000・5000・6000番台と仕様は同じであるものの、車端部が4人掛けロングシートになり、整理券発行機が設けられたスペースには補助席は付いていません。
また乗務員室後部に運賃箱、上部に運賃表示器を設けています。
トイレは0・1000番台が和式、その他は洋式トイレで
す。
車内乗降扉上部にⅬEⅮ式の車内案内表示器が設置されています。
英語表示にも対応しており、0番台は1両あたり6箇所に設置され、1000番台以降は浜側2箇所・山側1箇所の千歳配置となっています。
また207系に続き、ドアチャイムが設置されており、
当初は207系と同様、閉扉時のみ鳴っていましたが、
のちに開時にも鳴るように改良されています。
なお半自動の時は鳴りません。
1000・2000番台は2020年より、案内表示器をⅬEⅮ式から液晶ディスプレイに変更され、Aシート車を除く一部の編成にて設置されています。
ディスプレイは全乗降口に設置されています。
また2022年からは順次防犯カメラの設置も進められています。
「リニューアル工事」
0番台や1000番台は登場から25年以上(2018年当時)が経過したため、体質改善工事(リニューアル)が開始され、2019年には2500番台、2025年から2000番台も対象に加わりました。
工事内容は以下のとおり。
種別・行き先表示器をフルカラーⅬEⅮ式に変更
前照灯をシールドビームから323系に準じたⅬEⅮ式
に変更し、車体下部にあった後部標識灯は撤去の上
前照灯下部に移設。
運転台前面の窓面積を縮小の上予備ワイパーを新設
排障器(前面スカート)に一対の機器保護カバーを設置。
オフセット衝突及び側面衝突対策として、車体妻面角部
に補強部材を取り付け。
VVVFインバーター装置の変更と床下機器類の更新
運転台の計器類をアナログ式に変更
※0番台のみ
側扉靴ずりと貫通路踏板に蛍光テープを貼りつけ。
つり革・手すりを機能性・視認性のよいものと交換。
和式トイレを車椅子対応の拡幅洋式トイレに変更
※0番台・1000番台のみ
2000番台と2500番台は対象外
車内照明のカバーを廃止して白色ⅬEⅮ照明に変更
※2021年以降の施行車両より。
「Aシート車へ改造」
2019年より新快速に座席指定制のAシート車を導入することになり、
1000番台の4両編成2本のうちクハ222形1000番台がAシート車に改造されました。
外観は前面に変化はないものの、側面は窓下に521系に似た青色の帯が入り、乗降扉横にロゴマークが付き、
中央の乗降扉が廃止とし埋められています。
車内はJR西日本は保有する特急型車両の普通車に相当する仕様とされ、座席はテーブル付きのリクライニングシートで、公衆無線ⅬANのサービスや荷物置き場が設置されています。
またJR西日本の普通車では初の各座席にコンセントが設置されました。
続いては各地区の223系編成表です。