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今回は鉄道システム第2段、(安全に運行するための装置

ルール編)です。

 

「閉塞と信号」

 

閉塞(へいそく)とは、列車の追突や事故を防ぐため、

路線をいくつかの区間に区切り、その区間には1列車のみ

通行させるしくみで、これを「閉そく方式」と呼び、

その区間を「閉そく区間」と呼んで、東海道本線や

列車本数の多いところでは、閉そく区間は信号機で区切ら

れており、

距離は列車本数や編成数によって決められていて、

数メートルから数キロになることもあります。

追突させないようにするルールです。

 

閉塞は鉄道創業時から考案され、当初は人の手で管理して

いましたが、その後列車の増加やシステム化が進み、

電気・電子機器による閉塞方式に移行していきました。

 

「閉そくの種類」

 

(自動閉そく方式)

 

閉そく区間内の列車の存在を、流した電気で感知し自動

で信号機を変えます。

 

東海道本線のように、本数の多い区間では、1区間ごと

に信号機を設置し、列車位置に合わせて信号機の表示を

自動で変えられるようにしています。

 

単線区間では、駅の周辺に信号機を設置し、列車が安全に

駅を入線・出発できるようになっています。

 

技術の発達で、閉そく区間が細かく分けられるようになり、

列車本数を増やすことが可能となりました。

 

(通票式)

スタフと呼ばれる棒状の通行証がなければ、閉そく区間

に入れてはいけないというルールとなっている方式です。

 

通行証は1区間に1つだけあり、同時に2本の列車を通行

させることはできません。

↑通券箱とセットで駅事務室にあり、先の見えるのが

スタフで、

通券箱のカギをロック・解除する際も、スタフを入れ回

すことで、取り出すことができました。

 

不正に発行するのを防ぐためです。

 

(タブレット閉そく式)

 

より安全に閉そくが行えるように、通票閉塞器と

呼ばれる赤い色の機械を使用した方法です。

 

隣り合った通票閉塞器は電気的につながっていて、

通行証を取り出すには、隣りの駅と共同で操作する

必要があります。

 

なので、駅員さん同士は通票閉塞器の操作を

電話で連絡し、音で合図を送りながら行いました。

 

駅事務室にある、通票閉塞器。

 

通票を取り出すには、駅と駅の間の通票閉塞器を共同で

操作して、閉そく区間が安全かを前もって突き止めておき、

 

列車運転士にタブレットキャリアを渡したのち、閉そく

区間への入線を許可していました。

衝突事故を防ぐためです。

 

(通票 タブレット)    (タブレットキャリア)

通票は一種の通行証で、通票閉塞器に入れて隣の駅と

連絡したのち、

許可が下りると、キャリアに入れて運転士に渡します。

 

これを渡さないと発車できません。

 

真ん中の形も4種類あり、急行・特急列車や普通列車など

と渡す列車によって異なりました。

 

(タブレット受け器)

通過列車からキャリアを受け取れるように、駅の入った

すぐの場所に設置されていました。

 

右は次の閉そく区間に通過列車が入る際、キャリアを

かけておくものです。

 

こちらは車両に設置された、タブレット受け器。

運転士が身を乗り出して、もらっていたキャリアですが、

 

通過する際に、これを使うことで、安全にキャッチでき

ました。

気動車やディーゼル機関車の乗務員窓下にありました。

 

(票券閉そく式)

 

同じ方向に続けて2本の列車を通過させる場合に、

1本目の列車には通券と呼ばれるチケット型の通行証を

渡し、

2本目の列車には通票を渡して、安全に運行できるよう

にしたものです。

これも追突事故を防ぐためのルールです。

 

(通券箱)

単線区間において、同じ方向に2本の列車を連続して

通行させる際に、通券を入れておくための箱です。

 

閉そく区間の両端の駅事務室に設置されていました、

(甲種信号機反応器)

濃霧などで腕木式信号機が信号取扱所から見渡すことが

できないときに、

信号取扱所に取り付けて、その信号機と電気的に連絡し、

その現示状態を反応させる装置です。

 

甲種反応器・乙種反応器の2種類あります。

 

「複数の列車を操作する」

 

(列車指令所)

たくさんの列車運行を管理する施設で、各担当を担う

指令員が24時間体制で勤務し、運行状況を監視し、

 

列車が遅れた場合は元の状態に戻す調整します。

遅れが見込まれる場合は走る列車の順番を変えたり、

取りやめたりして運転整理を行います。

 

ここで働く指令員は、駅や運転士・車掌を経験した

人が勤務しています。

 

(CTC 列車集中制御装置)

 

ダイヤに従って列車を運行させるため、各駅のポイン

トや信号機を1か所でまとめて操作し、列車の運行状況

を管理する装置です。

 

この装置ができるまでは、各駅に信号取扱所と呼ばれる

施設があり、

ここで担当する人がダイヤに従って、ポイントや信号機

をハンドルやてこ(ハンドル)を扱うため、

いちいち電話で打ち合わせをするというめんどうな方式

でした。

 

しかし、CTCの開発により、運行する列車の位置を指令

所で把握できるようになり、正常な運行がより早く

修正できるようになりました。

指令所に設置されているCTC装置。

列車位置もこの装置で確認できるので、列車がどこを走

っているかを確認できます。

 

(列車運行図表 ダイヤグラム)

 

列車運行図表は、列車の時間と運行区間を表わした

もので、横軸は時間、縦軸が区間を表わし、

各列車が線によって表され、列車の種類を表す記号も

示されています。

運行計画は分単位で組み立てられており、時間は左から

右へと移り、上り列車は上向きに、下り列車は下向きに

進んでいきます。

停車中は水平線の線で表し、特急などの速い列車は

急角度の線になります。

 

運行管理に欠かせない表です。

 

(ATⅭ 自動列車制御装置)

前を先行している列車や運転可能な速度を運転室に

伝えて、指示とは異なる運転操作を行った場合は

自動でブレーキがかかる仕組みの装置です。

 

おもに新幹線や一部の地下鉄で使用されています。