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今回はJR四国2000系の編成表になります。

 

「2000系」

 

四国島内の高速道路網整備に伴い、

急勾配・急カーブが続く土讃線の速度向上

を目的に開発された振り子式気動車で、

 

気動車では世界初の振り子式車両となりました。

 

1989年に試作車「TSE」のニックネームを持つ、

3両編成1本が製造され、1990年から量産されたほか、

1997年からマイナーチェンジ車として、N2000系が

高徳線に導入されました。


 

車体はステンレス製で、客用扉は片側2箇所のプラグドア

を採用しています。

ステンレスの車体外板に1.2㎜厚の薄いものを使用して、

車体の軽量化を図っています。

出力は試作車と量産車が330Psで、N2000系は355Psで、

25‰上り勾配での近郊速度は95㎞です。

 

「形態別解説」

 

2000系試作車「TSE」

 

1989年に製造された試作編成3両で、最高時速は120㎞。

自動放送装置やⅬEⅮ式車内案内表示器を備えました。

 

万が一量産化に失敗したときに備えて、AⅤ装置を搭載

して前面展望の映像を流したりしたほか、2101号にソファ

ーが付き、座席は少し窓向きに固定できるようにするなど、

団体臨時列車での運用も可能でした。

 

量産化改造時にAⅤ装置を撤去し、2001と2201にAⅤ装

置前に2人用座席を1つ増設し、2101はソファーを撤去

して、2人用座席を8つ増設しました。

 

座席間隔はキハ185系より拡大して、座り心地を向上し、

2101の元ソファースペースを含む4列が量産車と同じく、

バックシェルタイプの座席とされました。

 

この編成は2019年に引退し、中間車の2101は解体、

先頭車の2001と2201は多度津工場で保存されています。

※下記を参考

 

「量産車」

 

試作車の性能試験を経て、1990年から製造された

量産車は1992年までに61両が生産されました。

 

試作編成からの変更点は、前面に列車愛称表示器が付き、

前照灯を2灯式から4灯式となり、前面ブラックフェイス

化による昼間時の遠方視界性低下を考慮し、

前照灯・尾灯ユニット付近に警戒色として黄橙色の帯が

入りました。

また座席背面をFRP製化粧板で覆ったバックシェルタイ

プとなり、

座席の前後間隔は新設のグリーン席が1170㎜、普通車

は試作編成と同じく980㎜です。

車体側面の乗降ドア脇にⅬEⅮ式号車番号表示器が設置さ

れて、車内の仕切り扉の機構は空気式から電気式と変更

され、

連結器は密着自動連結器から密着自動連結器+電気連結

器に変更されています。

 

自動放送装置は音声合成型テープ音源が使われていまし

たが、2004年に試作編成も含み、IⅭメモリ音源と変更

されています。

 

土佐くろしお鉄道所有の2030+2130+2230+2231の

4両は、

2030と2130が車体中央に土佐くろしお鉄道のロゴマー

クを入れ、2230と2231が車端に国民休暇県高知のマー

クがそれぞれある以外は同型・同性能で製造され、

車両番号は30番台として区分しています。

 

なお2008と2218は、2005年に発生した

「土佐くろしお鉄道宿毛駅衝突事故」で大破したため、

廃車となっています。

比較的損傷が少なかった2116は修復されています。

 

2017年から廃車が始まり、大半の特急から引退しており、

残るのは11両とわずかとなっていますが、

今も特急あしずりなどで運用が続いています。

 

「N2000系」

 

最高時速130㎞運転を行う高徳線向けに製造されたマイナ

ーチェンジ車で、1998年から16両が製造されました。

 

改良には智頭急行HОT7000系の技術がフィードバック

されており、出力は355Psにパワーアップしています。

 

1995年に試作車2両が完成、1997年に中間車2500形が

量産車として製造されました。

1998年には量産車の先頭車、2400・2450形が登場し

ました。

試作車は当初、座席間隔は同じですが、車体デザインは客

用扉は赤色、黄色の前面警戒色が太いことで区分されまし

たが、

その後の量産車2400形・2450形では運転台を従来通り高

くした構造のスターリッシュな前頭部で、

車体側面の窓周りの帯を紺色とローズピンクのツートン

カラーとし、先頭車2両のカラーリングも量産車に準じた

デザインに変更されました。

 

量産車では前面の窓下が青となり、側面窓周りに青と赤を

とするデザインとなりました。

またこれまで地域性を理由に採用が見送られた洋式トイレ

が初めて設置されました。

 

「リニューアル工事」

 

2010年から中間車2200形・2500形を除く、先頭車約5

0両のリニューアル工事がなされ、

モケットの更新やグリーン席ではモケットの張替えも実施

され、

トイレの洋式化やモバイル用コンセントの設置が行われ

ました。

 

 

現在は計27両が在籍し、後継車2700系の生産が2020年で

一旦終了していることもあり、運用が続いています。

 

平常時は特急「宇和海」の全列車と「あしずり」の4往復

で運用されています。

 

「編成表」

 

(高知運転所)

 

特急「あしずり」で運用されています。

 

「2000形」全車廃車済み

 

2002 2020年7月廃車

2004 2021年3月廃車

2005 2019年11月廃車

2006 2020年7月廃車

2007 2020年8月廃車

2008 宿毛駅衝突事故当該 2005年3月廃車

2009 2021年5月廃車

2010 2021年3月廃車

2011 2019年12月廃車

2030 2020年7月廃車

 

「2100形」

 

2102 2021年7月廃車

2103

2104 2020年8月廃車

2109 2021年5月廃車

2111 2021年7月廃車

2112   〃

2113   〃

2118

2121

2123

2130 2020年7月廃車

 

「2150形」

 

2153

2155

2156 前照灯ⅬEⅮ化

2157 2021年8月廃車

 

「2200形」全車廃車済み

 

2202 2018年3月廃車

2203 2018年12月廃車

2205 2021年3月廃車

2206 2019年9月廃車

2209 2020年1月廃車

2210 2021年7月廃車

2211 2021年3月廃車

2212 2020年8月廃車

2213 2021年7月廃車

2214 2021年3月廃車

2215 2021年7月廃車

2217 2019年9月廃車

2218 宿毛駅衝突事故当該 2005年3月廃車

2219 2019年9月廃車

2230 2020年7月廃車

2231    〃

 

(松山運転所)

 

特急「宇和海」・臨時・団体列車

で運用されています。

 

「2000形」全車廃車済み

 

2001 2019年3月廃車

2003 2019年12月廃車

2005 2019年3月廃車

 

「2100形」

 

2101 2019年3月廃車

2105 前照灯ⅬEⅮ化

2106 2021年3月廃車 

2107 2020年9月廃車

2108 2020年3月廃車

2110 2020年9月廃車

2114 2021年8月廃車

2115 2020年9月廃車

2116 2020年7月廃車

2117 アンパンマン列車

2119 2021年8月廃車

 

「2150形」

 

2151 前照灯ⅬEⅮ化

2152 アンパンマン列車

 

「2200形」全車廃車済み

 

2201 2019年3月廃車

2204 2019年9月廃車

2207 2018年3月廃車

2208 2020年7月廃車

2216 2021年3月廃車

 

「2400形」

 

2424

2425

2426

2427

2428

2429

 

「2450形」

 

2458

2459

2460

2461

2462

2463

 

「2500形」

 

2520

2521

2522

2523

 

これで終わります。

ありがとうございました。

 

(履歴情報)

 

2024.9.19 ページ公開